「転勤を命じられて地方に引っ越し。もちろん愛猫も一緒に引っ越したところ、突然今まで全くしなかった「スプレー行動」を頻繁にやるようになってしまいました。」



こんな話を聞いたことがあります。飼い主さんも可哀想ですが、猫の気持ちを考えると同情せざるを得ません。この猫のストレスは相当大きいはず。



引っ越し、リフォームなど、猫のいた環境が急激に変わってしまう時。愛猫の精神状態はかなりバクバクした緊張感を感じているはず。



そうです。「引っ越しをしたら猫の性格が変わった。」という話は本当によく聞きます。なぜ猫は性格が変わってしまうのでしょうか。



 

■お部屋のあちこちでスプレー行動をする場合




今までペットシーツの上で上手に排泄していた猫が、引っ越して環境が変わった途端に家具や部屋の隅にスプレー行動を始めたら、それは「新しい部屋の匂いが不安だから」です。



猫は不安を感じると、いつもの嗅ぎ慣れた自分の匂いで安心感を得ようとします。猫は引っ越しや、新しい猫トイレの「匂い」には不安しか感じないでしょう。



ある程度の間、猫が安心するまでは我慢も必要です。さほど時間をかけずに猫はやらなくなるはず。1週間部屋に猫のフェロモン剤を使ったらスプレー行動がなくなった、という報告もあります。



 

■愛猫のスプレー行動を軽減するには






愛猫のストレスを軽減したい。そう願うならまずは避妊、去勢手術を必ず行って下さい。

一番効果が高いのは、スプレー行動が始まる前に避妊、去勢手術を行うこと。



そして1日に15分でもいいので、たっぷりと遊んであげましょう。できれば猫の方から近づいてきたらベストです。



猫は一度スプレー行動した場所は「自分の縄張り」だと認識してまた再度やろうとします。スプレー行動したところは徹底的に掃除し、猫に「縄張り」を思い出させないようにしましょう。匂いも完全に消すことが大切です。



猫が再度その場所でオシッコできないように、猫を近づけない工夫もしておけばより安心できます。





いかがですか。引っ越しをしたら猫の性格が変わった。というのは結構よく聞く話です。そしてその理由は、環境の変化で起こる猫のストレス。猫を叱ってはいけません。



猫の突然のスプレー行動や家具への爪研ぎ。飼い主さんはついつい大きな声で怒りたくなりますが、そこはじっと我慢。猫は「悪いことをした」とはゼンゼン思っていないのです。



猫を叱っても何一つ変わりません。猫がストレスを感じない工夫を、飼い主さんの方でしてあげるしかないのです。



また愛猫が元の可愛い性格に戻れるかどうかは、飼い主さん次第と言えるかも知れません。
情報提供元: 猫壱
記事名:「 引っ越しをしたら猫の性格が変わった。環境の変化で起こる猫のストレス