愛猫がいよいよ出産。猫はたいていの場合は安産ですから、基本的に飼い主はそっと見守るだけでOK。



しかし私は子供の頃、三毛猫のミーを出産のトラブルで死なせてしまったことがあります。おそらく胎児が産道につかえてしまったのだと思いますが、あの時のショックと愛猫の死に顔は未だに忘れられません。



万が一、という場合に備えて、猫が出産する時のトラブルの例をご紹介しましょう。



 

■陣痛が長く続いているのに子供が生まれない




だいたい出産の6時間前になると、母猫は落ち着きがなくなり、呼吸が激しくなってしきりに甘えます。お産の場所でウロウロと中をかき回し始めます。



体を伸ばしていきみだしたら陣痛の始まりです。ピンク色のオリモノが見られ出したらそろそろ出産の合図。



しかし陣痛が1時間以上続くようなら胎児が産道につかえている危険性があります。すぐに獣医師に電話して相談してみましょう。



 

■もし子猫が仮死状態で生まれてきたら






出典



胎児は生まれてすぐには呼吸していません。生まれたばかりの子猫は透明な風船のような膜で覆われています。分娩後に胎盤や羊膜が出てきて母猫がそれを食べます。子猫のへその緒を噛み切って産後の始末をします。



母猫が膜を破り、子猫の顔を舐めたら産声をあげます。母猫が舐めても体を動かさず、呼吸をしていない場合はまずは羊水を丁寧に拭ってください。



その後そっと子猫を両手で包み、首を固定しながら軽く手を動かしてみてください。ごく健康な子猫なら産声をあげてくれるはずです。



 

■もし母猫がへその緒を切らなかったら






出典





ごく稀に母猫が子猫のへその緒を切らないことがあります。その場合は飼い主が切ってあげなくてはなりません。



まずあらかじめ消毒済みのハサミ、ガーゼ、木綿の糸を用意します。最初に子猫のおへそから3cmのところを木綿の糸で縛ります。



その後、胎盤側のへその緒をハサミで切ります。その後、子猫の体をぬるま湯で絞ったガーゼで綺麗に拭いて母猫のそばに戻してあげてください。



 

■子猫は自分の乳首を決める




子猫は目が見えないながらも嗅覚とヒゲを使って母猫の乳首を探し求めます。最初に吸った乳首をずっと自分用として他の兄弟猫と区別します。



第一子を出産してから10~30分後に第二子が生まれます。この感覚で陣痛、出産を繰り返し、平均して3匹から5匹の子猫を出産します。





いかがですか。うまれたばかりの子猫は目も見えず、耳も聞こえません。完全に無防備な状態です。約1週間ほどで目が開き、へその緒が取れます。



生まれて間もない頃は子猫と母猫に必要以上にかまわず、そっとしておきましょう。飼い主が手を出しすぎると母猫に大きなストレスを与えてしまいます。



美味しいご飯を用意して、出産の苦労をいたわってあげてくださいね。
情報提供元: 猫壱
記事名:「 【猫の出産】猫の出産トラブル!こんなとき飼い主はどうしたらいい?