人目をはばかる名手

特殊な被毛と肉球

スナネコは非常に遭遇するのが難しいかくれんぼの名手。その被毛の色は砂漠の砂に溶け込み、特殊な肉球は砂に足跡を残さないのです。

砂漠に住む希少な野生ネコ

主に北アフリカからアラビア半島やアジアの砂漠に生息するスナネコ。しかしその生息数は年々減少の一途をたどっており、アラブ首長国連邦では10年もの間、その姿は確認されていませんでした。

人間の生息圏への進出が大きな原因に

人間がスナネコの生息域に進出し農地などの拡大を進めて行った結果、げっ歯類などの小さな哺乳動物が食べる植物はめっきり減ってしまいました。

その為それらの哺乳類も徐々に姿を消して行き、その連鎖反応でスナネコが狩りをする動物もいなくなってしまったことから、2005年の時点で確認できたスナネコは250頭を下回りました。

そこで動物研究員達が実態を把握するため調査に乗り出します。

希少なスナネコの撮影に成功!

それから10年・・・

アブダビ環境庁のシャキール・アーメド教授は10年後の2015年に砂漠に動態検知監視カメラを設置し、周辺に鶏肉や魚の缶詰などの食糧をばらまいてみたところ、希少動物スナネコの写真46枚の撮影に成功しました。

夜行性のスナネコ

スナネコの姿をカメラが捉えたのはほとんどが真夜中過ぎ。そしてその40%が満月の夜だったそうです。

夜行性のスナネコは月の光の下、小さな哺乳類やその他の小さな生き物の狩りを行っているようです。

守られるべきかわいい珍獣

長年に渡るアーメド教授の調査結果は、将来の研究者のためにスナネコの生態や生息状況のデータを残すことができ、スナネコ達が絶滅せず生き抜いていける方法を見出す手助けになるはずです。

砂漠の天使達を救うために

スナネコは守るに値する希少な動物。

今では世界中の研究者達がスナネコの絶滅を回避するための環境改善に努めています。

このかわいい天使達がこの世からいなくなることがないよう、人間たちは節度を持って自然と付き合って行くべきですね。

 
情報提供元: mofmo
記事名:「 砂漠の天使スナネコ。10年ぶりに発見されたその姿に自然との付き合い方を考えさせられる。