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消化器官は通常食べたものをゆっくりと移動させ、消化管内で栄養を充分に吸収しようとします。ところがこれが遅すぎると、便秘などの症状を引き起こすんですね。
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しかしながら、カボチャが本当に猫にとって大丈夫かどうかは、可溶性食物繊維だけではまだ足りないのです。この食物繊維は大腸内の乳酸菌やビフィズス菌などの食べ物で、それで発酵し、ようやっと腸内環境を整えてくれます。
サルモネラ菌や大腸菌は食物繊維を利用しないため、要はこの「善玉菌」の存在がまずなければならないということです。食物繊維だけ摂取しても大丈夫では無いんですね。
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カボチャなどに含まれる食物繊維は組成が2種類あるのですが、猫の場合、α結合とβ結合のうち猫のもつ酵素ではβ結合を分解できません。これを切断できるのは、腸内にいる善玉菌などの微生物の酵素だけです。
この微生物の酵素を使って分解された食物繊維は、ピルビン酸といわれる物質に変わり、短鎖脂肪酸に置き換わることで宿主の腸内環境を整える事になります。つまり善玉菌は腸の中に住まわせて貰ってる代わりに、腸の消化を助けている共生関係にあるわけです。
この事を思えば、幼い猫では腸内善玉菌は未発達の可能性が高いので、カボチャなどの食物繊維は与えても大丈夫じゃないとわかりますよね?
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やっぱり猫にとっての総合栄養食はドライフードで、便秘なども対策フードが市販されてますし、そこでは調整された食物繊維と腸内環境を整える配慮がなされています。
猫は本来が完全肉食動物ですので、人のように野菜から栄養を補わな無くても、またカボチャを含めた野菜を全く食べなくても健康には影響なく大丈夫です。
普段与えるフードが味気ないなら、カボチャは茹でたものを余計な味付けをせずに細かく切って、トッピングで少量振りかければ大丈夫でしょう。
カボチャ以外でも、キャベツやブロッコリー、さつまいもなどを同様にして与えても大丈夫ですよ。