- 週間ランキング
条例に基づく罰則では、罰金や拘留、または過料といった罰則があります。
Jan Mlkvy/shutterstock.com
いまだに、飼い犬による咬傷事故が日本各地で起きています。多くが自宅敷地内に塀を設け、放し飼いにされていた犬によるものです。
何の罪もない人が犬に襲われる不幸と、騒ぎを起こした犬の多くが警察官の発砲により命を落としている不幸を考え、飼い主は万全な注意をしなければなりません。
どの犬にも共通している部分がありますが、自宅敷地外にノーリードで出た犬は自由になった喜びよりは見知らぬ世界に戸惑って興奮してしまいます。
愛玩用の小型犬なら周囲の人の反応も異なるかもしれませんが、放し飼いにされている犬の多くは大型犬です。
女性や子供が甲高い声で騒いだり、警察や消防団が出動すると、犬は恐怖を感じ人を噛んでしまうことが多いのです。
一人噛めばさらに興奮が高まり次々に人を襲うことになりますが、犬が悪いのではありません。飼い主が犬を敷地外に出さないよう、十分に注意していれば防ぐことができるのです。
Ratikova/shutterstock.com
塀の種類にもよりますが、犬が地面に穴を掘って塀の外へ出てる・飛び越える・塀の破損・飼い主や来客の出入り口の閉め忘れなどが脱走の要因となります。
万全を期すには、庭の中でも犬の飼育スペースを限定し、二重柵を設けるなどの対策や放し飼いにせず長めの鎖などできちんとつないでおくと良いでしょう。
脱走防止策を怠れば、罰則を受けることもあります。
また、万が一の脱走に備えて首輪やマイクロチップを付けておきましょう。首輪には、狂犬病予防注射済票と鑑札を付けておくことが法律で義務づけられています。
保護されるとマイクロチップの有無や、済票と鑑札の登録番号から飼い主を探すことができるので必ず付けておきましょう。
なお、犬の登録と狂犬病に関しては”狂犬病予防法”という法律によって罰則も定められています。
庭で放し飼いにしていると、犬は飼育スペースである庭と庭から見える範囲は自分の縄張りだと主張するようになります。
庭での放し飼いは飼い主の目が十分に届かず、犬は縄張りへ侵入しようとする来客や通行人に吠えるようになります。
通行人はただ通過するだけで吠えられたから立ち去るのではないのですが、犬にとっては自分が吠えることで通行人を追い払ったと勘違いします。
この繰り返しが犬にとっての自己報酬となり、通行人への吠えはどんどん悪化していき近所迷惑となります。攻撃性が増せば、来客や脱走時に人を噛むかもしれません。
対策を怠れば罰則を受けることもあります。
Annette Shaff/shutterstock.com
動物愛護の法律と条令は人の生活を守るためであり、犬の生活を守るためでもあります。
法律や条令で基準や罰則が定められていますが、犬を飼う上で他人に迷惑を掛ける飼い方をしないのは当たり前です。
リードを付けずに散歩をしているのも他の人に迷惑ですし、法律・条令違反です!
「少しくらいなら大丈夫」とか「誰もいないから」という身勝手な理由で常識のない飼い方をすると、飼い主が罰則を受けるだけでなく、最悪何の罪もない犬が飼い主のしりぬぐいを負わされることもあります。
今一度、飼育方法や散歩中の振る舞いを見直しましょう。
飼い主のモラルが低下すれば飼育されている犬は、とばっちりを受けるだけで幸せにはなれないのです。