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タマネギ、ニンニク、ニラなどには、アリルプロピルジスルフィドと呼ばれる血液中の赤血球、ヘモグロビンを酸化させ、溶血性貧血を引き起こします溶
血性貧血とは、血液中の赤血球が破壊され、急激な血圧の低下でめまいや卒倒などの症中毒状を引き起こすことです。動悸や息切れもあるので、急激な症状となることが多く、小型犬では命に関わります。
またネギ類を食べたとき、犬の場合は壊れたヘモグロビンが尿として排出されるので、血便や血尿といった症状も出てきます。
これもいわゆる中毒ですね。
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アリルプロピルジスルフィドが含まれているのものは、ネギ類の根菜が非常に多く、ネギの他にニンニク、ラッキョウ、ニラ、ワケギなどです。
一方で生姜に関しては、ネギ類ではなく、ショウガ属・ショウガ科・ショウガ目です。
人間では6歳以下の小児とか妊婦の場合は乾燥した生姜を与えることは、あまりよくありませんが、問題の中毒の成分であるアリルプロピルジスルフィドは元々含まれてはいません。
ネギはもともとアリルプロピルジスルフィドの量が多いといわれています。
アリルプロピルジスルフィドはネギ類の野菜に含まれる辛み成分で、生姜に含まれるものはジンゲロールとショウガオールで、まったく別の成分です。
アリルプロピルジスルフィドの心配に関しては大丈夫ですね。
犬がネギ類の野菜を食べた際はNGなのは、どうやら獣医学的には確実のようです。しかし、生姜に関しては犬のドックフードにも、種類によって含まれていますので、「生姜にアリルプロピルジスルフィドがある」というのは、どうも正しくはないようです。ネットで調べると一部の記事に生姜もアリルプロピルジスルフィドがある野菜として紹介されていますが、農業や栄養成分の記事を見る限りでは中毒など、そのような文献は見つかりません。
旬の食材百科 ショウガ(生姜/しょうが):栄養成分と効用VonaUA/shutterstock.com
海外の栄養学の権威である博士が関わり、北米の県境食品メーカーと共同で開発した犬用ペットサプリには、生姜が材料として使われています。
それにネットでは「生姜はネギ類」といった誤った記述も見られますので、大量に食べた場合以外に、「犬が誤って生姜を食べた!」と心配する必要はありませんし、少量なら極めて大丈夫ということです。
中毒の報告もありません。
そもそも、人間でも生姜を主食に食べる人はいませんし、ペットサプリとして健康食品にカテゴライズされているので、アリルプロピルジスルフィドがあるからダメ!や、犬が食べたらと食中毒になるというのはどうやらデマである可能性が非常に高いですね。
何度も言いますが、量を制限して食べすぎなければ大丈夫です。
生姜の効能は、ショウガオールによる血流の促進、ジンゲオールによる食品を殺菌する効果、強力な消化酵素でたんぱく質を分解する消化吸収へのアプローチなどがあげられます。
胃腸を守る意味では、犬が食べた場合でも量を制限すればまず大丈夫で問題ないでしょう。一応、量だけは気を付ける必要があります。
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乾燥粉末の生姜は量を適正に保つのが難しいですが、生であってすりおろして一つまみ与える分では、食べた場合にでも大丈夫な量です。
頻度は食欲の落ちる季節の手前、梅雨入りの時期とか、冬場に向けての体力を必要とする夏の終わりとかが、犬が食べた場合には良いのではないでしょうか?頻度は週1とか気まぐれで大丈夫でしょう。
生姜にはリルプロピルジスルフィドは含まれていませんが、こうした毒性も犬の体重当たり1kg、役15グラム~20グラム程度が中毒になるまでの限度と言われていますので、一つまみ程度であれば餌の味も大きく変わることはありませんし、食べるならその程度で大丈夫です。
そもそも生姜をそれ以上いっぺんに与えると、犬は餌の味が変わって食べてくれないかもしれません。