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性格:多才、飼い主に忠実、運動能力抜群
寿命:10~13歳
体重:25~40kg
体高:57~70cm
毛色:シルバー、ノロジカ色、マウス・グレー
値段相場:ペットショップ33万円~、ブリーダー15万円~28万円
国内で犬籍登録や競技会の開催などの事業を担うジャパンケネルクラブ(JKC)によると、ワイマラナーは、リアム・ハウンドの血統を引く、ドイツ原産の犬種です。
1830年代にはすでに宮廷で飼われており、上流階級の犬として、厳重に繁殖がコントロールされてきました。約100年の期間純粋犬として保たれてきた、ドイツ最古のポインティング(猟の際に片足をあげて獲物の位置を指し示す)犬種です。
美しいグレーの被毛が特徴的で、「グレー・ゴースト」とも呼ばれます。
本来は、ハンティングやポインティング、回収作業など、多目的に活躍する「伝説の狩猟犬」として知られていました。多才で賢く、嗅覚が優れており、水中作業も得意です。
現在は、ドッグスポーツや訓練競技会などでも活躍しています。
もともと人間と共同で狩りを行うのに適していることからもわかるとおり、飼い主と一緒にいることを好み、忠実、甘えん坊です。飼い主がすることにはなんでも興味があり、いつでも(できることなら寝るときも)そばにいたがるでしょう。
一方、見知らぬ人には警戒心を持ちやすく、繊細で頑固な一面もあります。見た目と性格のギャップも魅力の一つといえるでしょう。
また、運動能力抜群でスタミナもあります。一緒にスポーツを楽しみたい人に向いている犬種です。
ワイマラナーは、大型犬です。一般的に大型犬は、小型犬よりも寿命が短い傾向があります。
ワイマラナーの平均寿命は10~13年で、大型犬としては平均的です。
ワイマラナーの体重は、オス約30~40kg、メスは約25~35kgです。
しっかりした骨格を持ち、筋肉質な体つきをしています。かなり体力がある犬種です。
ワイマラナーの平均的な体高は、オスが59~70cm、メスが57~65cmです。
理想体高はオスが62~67cm、メスが59~63cmで、一般的にはメスのほうが小柄でしょう。
ジャパンケネルクラブで認められている毛色は、シルバー、ノロジカ色、マウス・グレー、またこれらの色のシェード(一本の被毛に色の濃淡がある)です。
一般的に頭部や耳はわずかに淡く、胸や指の部分にある小さなホワイトの斑のみ許容されます。
背にわずかにトレース(背筋に沿った黒い線)がみられることもあり、明瞭で赤っぽいイエローのマーキング(模様)は許容されますが、ブラウンのマーキングは重大な欠点です。
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大型犬の成長期は、15~18カ月齢頃までです。
ワイマラナーの場合は、個体差がありますが、オスは6カ月齢で約10~15kg、12カ月齢で20~25kgほどに成長します。
その後、18カ月齢~24カ月齢頃まで筋肉がついていくでしょう。
※成犬とは身体的な成長が止まることです。
ワイマラナーは神経質な場合が多く、飼い主がいないと不安になる傾向があります。飼い主と一緒にいる間は従順でも、留守中に寂しくなって吠えてしまうかもしれません。
体が大きいぶん無駄吠えが多いと近所の迷惑になってしまうため、しっかり訓練することが大切でしょう。
病名 | 時期や症状 | 治療費 |
---|---|---|
胃捻転 | 胃がねじれて血流が滞り、ガスがたまって内臓を圧迫してしまう。 | 約20万円 |
肥満細胞腫 | 細胞由来の悪性腫瘍で、皮膚にできものができる。 | 約15~30万円 |
股関節形成不全 | 股関節の異常により、歩行困難を生じる。大型犬に多い。 | 約40万円 |
瞼腱内反 | まぶたが内側に入り込み、炎症を起こす。 | 23万円前後 |
※症状や病院によって金額は変わってきますので、かかりつけの動物病院で確認してください。
ワイマラナーは被毛が少ないため比較的暑さに耐えられる犬種ですが、日本のように蒸し暑くないドイツ原産のため、気温が22~23度、湿度が60%を超えてきたら熱中症に注意する必要があります。
運動量が多く、毎日長時間の散歩が必要ですが、涼しい時間帯に散歩に出かけましょう。
夏場は特に水分補給をしかりさせることが大切です。
室内でエアコンを付けずに置いておくことも熱中症を引き起こす原因になります。
車で外出する場合は、車内温度にも注意しましょう。
ワイマラナーのように垂れ耳の犬種は、耳が蒸れやすく、耳が臭くなりやすい傾向があります。定期的に耳をチェックして、清潔に保てるようにしてあげましょう。
また、肛門腺のケアをしっかりすることや、穀物や添加物の少ない食べ物を与えることによって、体臭をおさえることが可能です。
ワイマラナーは飼い主と一緒にいることを好むため、室内飼いが適しています。
ケージやクレートの中で落ち着いて過ごせるように、子犬の頃から訓練することが大切です。運動量が多いため、自由に走れる庭などがあるとなおよいでしょう。
力が強くエネルギッシュなため、しっかり訓練されていないと散歩が困難です。大型犬の飼育経験がない家庭にはおすすめしません。
繊細で頑固な一面があり、飼い主の愛情を独占したがる個体もいるため、小さな子供がいる家庭では配慮が必要です。狩猟犬のルーツを持つため、他の小動物を飼っている家庭も注意しましょう。
人間とワイマラナーが共存していく上で大切なことは、しっかり運動をさせることと、子犬の頃から社会性を育むように訓練することです。
ワイマラナーは短毛で脂肪が少ないため、寒さに弱い犬種です。寒い時期は特に、温度管理に気を配ってあげてください。
滑りやすいと足腰に負担がかかるため、フローリングの場合は、カーペットやマットなどを敷いてあげましょう。
フードの種類によって給餌量は異なりますが、子犬の場合は1日摂取量を3~4回に分け、ふやかして与えます。
成犬になれば基本は1日2回、目的やライフステージに合った総合栄養食を与えるとよいでしょう。
大型犬がなりやすい胃捻転を防ぐため、食後はゆっくり休ませることも大切です。食事と散歩の時間が重なるなら、散歩を先にすませておくとよいでしょう。
犬が食べてはいけない食べ物 | ネギ類全般(にんにく、ニラ、玉ねぎなど)・ぶどう類全般・チョコレート・キシリトール・生の魚介類(魚、イカ、タコ、エビ、カニ)・鶏の骨・アボガド・ナッツ類全般 |
犬は避けたほうがいい食べ物 | ほうれん草・生肉・香辛料・にぼし・のり・生卵・生野菜・牛乳・ココナッツオイル・干しあんず |
上記は代表的な食べ物を記載していますが、もっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
また犬が苦手な食べ物として、犬は臭覚が優れているため酸み・辛み・苦みに対する感覚がとても敏感で、においを嫌がります。
上記の食べ物も控えたほうが無難でしょう。
ワイマラナーは短毛のシングルコートです。抜け毛は少なく、お手入れしやすいでしょう。
定期的に硬く絞った濡れタオルで全身を拭き、ラバーブラシでブラッシングをしてあげてください。
ロングヘア・ダブルコートのワイマラナーもいますが、あまり毛が長くないため、それほど手はかかりません。
毛がすれて絡まりやすい部分を、重点的にブラッシングしてあげるとよいでしょう。
ワイマラナーは毛が少ないため、お風呂に入れるのはそれほど難しくありません。
シャンプーやタオル、ラバーブラシなどを前もって準備しておくと、よりスムーズに作業が進みます。
ワイマラナーは散歩が大好きです。運動量も多く、毎日少なくとも朝晩1時間ずつの散歩が必要でしょう。ただゆっくり歩くだけでなく、走らせたりするのもいいです。
狩猟犬のルーツを持つため、毎日の散歩だけはもの足りない犬種です。定期的にドッグランに連れて行って自由に走らせたり、海やドックプールで泳がせたりすると喜びます。狩りの疑似体験ができる、ボールやフリスビーなどを使った運動も取り入れるのもよいでしょう。
運動不足はストレスにつながり、破壊行動や自傷行為、吠え癖などにつながります。一緒に運動する時間をしっかりとることは、信頼関係を築くうえでも大切です。
ワイマラナーは力が強く、スタミナがあるため、しつけはできるだけ早く始めましょう。
特に、主従関係をはっきりさせ、社会性を身につけられるように訓練することが大切です。
しつけには、信頼関係も欠かせません。怒鳴ったり叩いたりするのではなく、よく褒め、根気よくトレーニングを繰り返してルールを教えましょう。
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子犬を迎えたらすぐに、トイレをしつけましょう。成犬も子犬と同様に訓練できますが、トレーニングに時間がかかります。
成功の秘訣は「トイレが成功したら褒める」を根気強く繰り返すことで、トイレの場所を覚えていきます。
失敗した場合はすぐに片付け、怒らないでください。怒ると、排泄自体を悪いことだと認識してしまう可能性があるためです。
多頭飼いの場合は、トイレのスペースを広めにし、いつもきれいにしておくことを心がけるとよいでしょう。
ワイマラナーは力が強いため、噛み癖があると他の人を傷つけてしまうかもしれません。
十分な運動をさせることや、社会性を身に着けさせることは噛み癖のしつけにも役立つでしょう。
歯が生え替わる時期は、しきりにものを噛もうとします。これは乳歯が抜ける前の違和感による行動で、通常は永久歯が生え揃えば落ち着くため問題ありません。
噛んでもいいおもちゃなどを与えましょう。
ワイマラナーのように力が強い大型犬は、いざというときにもしっかりコントロールできるように訓練しておく必要があります。
愛犬の安全にもつながるため、できるだけ早い段階から、「待て」ができるように教えておきましょう。
基本的に、飼い主といつも一緒にいたいワイマラナーは留守番が苦手です。
飼い主の姿が見えないと分離不安症になって問題行動を起こす場合があるため、子犬のうちから留守番に慣れさせておきましょう。
犬という生き物は、いい香りがしたりすると食べ物じゃなくても口に入れてしまいます。
でも、犬には食べさせてはいけない食べ物も存在します。食べてしまうと命の危険もあるので要注意です。
今回は、そんな食べ物を食べてしまった時の対処法も合わせてお話していきます。
https://mofmo.jp/article/19619