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犬は群れを好み、猫は独りが好き。犬は根気があり、猫は飽きっぽい。犬は人間をご主人だと思っているが、猫は自分を主人だと思っている。
このように、犬と猫はその性格がちがいます。犬は群で生きるため、リーダーの命令に従う習性がもともとあります。いっぽう、猫は単独行動を好むので、自分も興味があるときしか言うことを聞きません。
猫にお手のような芸や、しつけを覚えてもらうには、猫の性格や習性に合わせたしつけ方法を使いましょう。
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【芸のしつけ準備】
猫にお手を教えたりしつけたりする方法は、犬と同じように好物のおやつで釣ることから始めます。
ただ猫の場合、ほどよくお腹が空いているときを狙いましょう。
あまり空腹だと芸に集中しないし、満腹だと興味を示しません。
おやつは、小さく砕いた猫用ビスケットなどが良いでしょう。
【しつけの手順】
①「お手!」と言いながら猫の手を取る
②猫の手を飼い主さんの手に乗せたあと、おやつをあげる
これを繰り返すことで、猫は「お手」の言葉に合わせて、お手の動作をすると、おやつをもらえると学習します。
【コツ】
芸をよく覚えてもらうコツは、「お手」とはっきりと言うこと。猫は言葉がわからないので、お手という言葉と動作、そしてご褒美を関連づけることが重要です。
Jessi et Nono/shutterstock.com
クリッカーというカチッという、ほど良い音がする玩具(300円くらい)を使う方法です。
【準備と練習】
お手を教えたい猫に、おやつを見せながらクリッカーを鳴らし、音と同時におやつをあげますこのしつけが重要です。これを繰り返すことで、猫はクリッカーの音とおやつを関連づけ、クリッカーの音がすると、いそいそと喜んでくるようになります。こうなればしめたモノ。
【しつけの仕方】
①30センチくらいの棒(ターゲット・スティック)を用意する
②猫は細長い棒に興味を示す
③棒に鼻先を付けたら、クリッカーをカチッ
④おやつをあげなくても、猫は棒を触ることが良いことに繋がる、と学習する
⑤棒先を猫の鼻より高い位置に上げると、猫は思わず手を出すのでまたカチッ
この反復練習で、猫は「お手」をするとカチッ、すなわちご褒美がもらえる時のような良い音がする、と覚え込みます。練習を繰り返し、クリッカーの代わりに「お手」と言うことで、お手の芸が完成です。
クリッカーを使ったしつけは、お手だけでなく、他の芸を覚えてもらうのにも応用できます。
さらにクリッカーのカチッ、が褒め言葉のように「良いこと」に結びつくので、さまざまなしつけにも有効です。
猫に芸を覚えてもらうのは、子猫のときから始める必要はなく、成猫でも充分覚えてくれます。
ご紹介した方法をアレンジして、さらに上級技にチャレンジしてください。ただあまり無理強いすると、今度は猫に嫌われちゃうのでご注意を。