ボス猫は喧嘩が強いだけじゃない?!その特徴と意外な性格を解説
ボス猫とはその言葉通り、ある地域でリーダー的存在の猫のことを指します。このように聞くと、ボス猫は喧嘩早く、弱い猫から餌を奪っているというイメージが湧きます。
しかし、実際にはボス猫は縄張りの中で喧嘩することは滅多にありません。むしろ、そこで生活しているメス猫や子猫に餌を分けてあげたり、助けてあげたりしています。
このように、ボス猫は理想の上司のような存在で、猫社会の安全と秩序を守っているのです。
ボス猫の特徴
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ボス猫には共通する特徴が幾つかあります。これを知ることで地域のボス猫を識別できます。ここでは、その特徴をいくつかご紹介します。
顔が大きい
ボス猫の写真を見ると、どの猫もエラが張っている大きな顔をしています。これは、ボス猫は去勢をしていないオスがなることが多いからです。
去勢していないオスは顔が大きくなるといわれています。その大きな顔が、ボス猫の威圧感を強調しています。
トイレの始末をしない
自分の縄張りを主張するためにトイレの始末をしません。これはマーキングともいわれ、他の猫に対する威嚇の意味が込められています。
人間に対してフレンドリー
敵を恐れない気質を必要とするボス猫は人間を怖がりません。むしろ、自分から擦り寄っていくことが多い傾向を持っています。それゆえに人間に可愛がられ、ちゃっかり餌をもらうこともあります。
筋肉質
喧嘩に勝てなけけばボス猫にはなれません。喧嘩に勝つためには大きく筋肉質な体が必要です。
中には、生まれつき大きな体を持っていることもありますが、大抵は闘争心が強く、喧嘩の経験を積み重ねることで鍛えられ、結果的に筋肉質になります。強くなればなるほど優先的に餌も食べられるので、自然と大きな体になります。
しかしこれも一般論で、中には体が小さくてもボス猫になることもあります。このような場合は、喧嘩以外の何かで他の猫より優れたものを持っている場合がほとんどです。
挨拶はしてもらう
猫は基本的に単独行動です。不用意に他の猫に近寄って争いを起こすことはしません。
しかしながら、ボス猫は別格です。他の猫たちは率先してボス猫に近づき、鼻を近づけて挨拶をします。その間ボス猫は黙って受け入れます。こうすることで、相手の忠節心や情報などを確認します。
歩く時は常に道の真ん中
立ち振る舞いが堂々としているボス猫は、他の猫がきても道を譲ることはありません。むしろ中心を歩いて、この道は自分のためにあることをアピールします。睨みをきかせて威嚇し、相手が道を開けるように促すのです。
1匹で行動
弱いものには優しいボス猫ですが、仲間とつるんで行動はしません。基本的に1匹で行動します。中には1匹が好きな場合もありますが、自分がいることで他の猫に緊張が走ることを理解しての配慮の行動です。意外に気を使って生きているといわれています。
ボス猫になって得すること
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頑張って権利を勝ち取ってボス猫になっても、得することはあまり多くありません。ちょっと意外な感じがしますが、ボス猫になって得する点は以下の4つくらいです。
- 縄張り内で寝る場所を選べる
- トップに立ち絶対的な力を得ることができる
- 他の猫が挨拶に来てくれる
- 餌を優先的に食べられる
これだけを見ると、ボス猫になってもさほどいいことがないように感じますが、猫にとっては最高の栄誉なので得することは二の次なのかもしれません。
ボス猫の決まり方
基本的に猫は喧嘩を好みません。ですから、ボス猫を決める時にも基本的には”睨み合い”で決着をつけます。どっちも引かず決まらない時にだけ、取っ組み合いの喧嘩になります。
負けてしまったら相手に服従する態度を示し、それ以上の攻撃はしません。一度決まったボス猫争いを同じ猫同士で行うことはしないのです。
ボス猫の日常
ボス猫になるとしなければならないことがたくさんあります。ボス猫は常に威張っているイメージを持ちがちですが、意外とそうではありません。弱い者には優しくする傾向があり、子猫と喧嘩にならないように注意します。自分から目をそらして、威嚇していないことを知らせます。
縄張りには時々侵入者がきます。このような秩序を乱すものを排除するために、パトロールは欠かせません。このようにして縄張り内の猫を守っています。また、縄張り内のいざこざをまとめて秩序を守る役割があります。
このように、ボス猫は他の猫たちが安心して野良猫として暮らせるようにしているのです。
ボス猫は理想の上司
ボス猫は紳士的で頼りがいがあります。弱いものに優しく威張らないというのもポイントです。このような上司に出会うことは中々難しいです。動物の社会をよく観察し良い点を学んでいけば、人間もより良い関係を築いていけるに違いありません。