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このように、猫がトイレ環境について不快に感じる要因は様々にあります。それだけ猫のトイレに対するこだわりはとても強いです。
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猫は自分の縄張りを主張するために、マーキングと呼ばれる行動をします。オシッコを撒き散らして自分のニオイをつけることで、自分と他の猫に誰のテリトリーであるかをはっきりさせるのです。
そのため、引っ越したり模様替えをしたり新しい家具を購入したタイミングで粗相をしだしたなら、自分のニオイをつけようとしたためと考えられます。
猫はバックやポーチなどの小物でも、新しい物には何でもマーキングしようとすることがあります。飼い主さんは新しい場所でリフレッシュ気分を味わっているとしても、猫からしたら「自分の縄張りが荒らされた」とパニックになり必死でマーキングしようとします
粗相だと思っていても、実は猫の習性上仕方のないことの場合もあるということです。
飼い主さんの注目を浴びようとして、わざと粗相をすることもあります。これは、いたずらをして気を引く子供と同じです。粗相をする度に、飼い主さんは「ダメでしょう」と怒っていたとしても、猫は言葉がわからないので、むしろ「自分に話しかけてくれた」と、嬉しい記憶として感じてしまう可能性があります。
そして、寂しくなると飼い主さんの気を引くためにトイレ以外の場所で排泄をするのです。遊んで欲しい、構って欲しい、自分だけを見て欲しいなど、愛猫の複雑な感情が粗相という形で現れているかと思うと、腹立たしい気持ちも多少は和らぎます。
新しい猫が来たり、気の合わない猫がいたり、窓から他の猫が見えたりすることは、猫にとってストレスになります。
他の猫のテリトリーにトイレがおいてあったり、いじめゆえにトイレのある場所では安心できないと、粗相をしてしまいます。排泄中に怖い思いをしたら、二度とそのトイレを使わなくなってしまうこともあります。
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理由を見てお分かりのように、わざと粗相をする猫には、実際的な対処と精神的フォローが必要になります。それぞれの分野でできることを具体的にご紹介します。
すぐに取り組めることは、トイレの環境を整えることです。飼い猫の好みに合うように、サイズや掃除の仕方、砂の種類などを工夫してください。
頭数以上の数のトイレを用意し、置く場所も全ての猫が安心できる場所を見つけてあげてください。そして、お気に入りのトイレや場所が見つかったら、出来るだけ同じ状況を維持してください。
少しでも変化があると猫は戸惑うので、頻繁な模様替えや、同居人の変化にも注意を払ってください。新しいものを購入したら猫が入らない部屋にしまうなど、猫に気づかれないようにすればマーキングされることはありません。
もしマーキングがひどいなら、去勢手術や不妊手術を考えるのも一つの手段です。
猫といつもより多くの時間を過ごしたり、好きなおもちゃを使って遊んだり、ナデナデしてあげたり、猫の気持ちに向き合い、満たしてあげるようにしましょう。
粗相をしても、怒ったり呆れたりせずに、寂しさや不安を取り除くように配慮してあげるのです。飼い主さんに構って欲しくて粗相をしている場合は、そうしなくても構ってもらえることがわかれば自然と粗相をしなくなります。
猫がわざと粗相をする場合、理由をよく考え、できるだけ早く原因を取り除いてあげるようにすれば、飼い主さんも猫もハッピーになれます。