犬が飼い主の手を舐めるのはなぜ?3つの理由と手を舐めさせる時の注意点とは
飼い主の手を舐める3つの理由
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犬に手を差し出すとペロペロと舐めてくれるということがあります。前足で飼い主の手を押さえて必死に舐めることもあるかもしれません。これは、安心や信頼のサインです。飼い主の手は危害を加えることはないとわかっているのです。反対に信頼していない人の手を舐めることはありません。
1.注目してほしい
飼い主が他のことに夢中になっていたり、あまり遊んでもらえないと、「こっちを見て」「一緒に遊んで」という気持ちを表すために飼い主の手を舐めることがあります。犬はとても寂しがり屋なので、きちんと時間を作ってスキンシップをとってあげるようにしましょう。
2.落ち着いている
飼い主の横でのんびりしている時に手を舐めてくることがあります。これは、とても落ち着いている状態です。大好きな飼い主の横で「安心」しているのです。
3.やめて欲しい
爪を切っている時やブラッシングをしている時など、「やめて」という気持ちを表す時にも手を舐めることがあります。お手入れは必要ですが、犬が嫌がる時はあまり時間をかけないようにしましょう。おやつやおもちゃで気を紛らわせてあげることができます。子犬の時から定期的にお手入れをしてあげているなら、慣れてきて嫌がることもなくなるでしょう。
手を舐めさせる時の注意点
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私たちの手は色々なものを触ります。玉ねぎやチョコなど、犬にとって危険な成分が含まれている食材を触ることもあります。害となる成分が手に付いたまま舐めさせてしまうなら、中毒症状などを起こしてしまう危険があるので、十分注意が必要です。手を舐めさせる前にはきちんと石鹸などで手を洗うようにしましょう。
手にささくれや傷がある時には舐めさせないでください。犬の口の中にはたくさんの細菌が存在しています。細菌が傷口から入ると、化膿したり悪化したりする危険があります。
また、風邪を引いていたり、疲れていたりなど、免疫力が下がっている時も舐めさせないようにしましょう。免疫力が下がっていると、細菌に感染しやすくなります。愛犬が手を舐めてくるのは愛情や信頼の証拠なので、やめさせようとするのは少しかわいそうに思えるかもしれません。しかし、飼い主さん自身の健康を守るためにも体調が悪い時には舐めさせないのが賢明です。
前述の通り、犬の口の中には細菌があります。ゆえに、手を舐めさせた後も必ず石鹸で手を洗い、唾液に含まれる細菌をきちんと洗い流すようにしてください。
手を舐めないように訓練する
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来客があった際に、犬が誰彼構わず舐めるようであれば、訓練してください。犬に舐められることにあまり抵抗を感じない人もいますが、中には舐められたくないと思う人もいます。また、お年寄りや子ども、妊婦など免疫が弱い人もいるので、訓練しておくことは大切です。
子犬の頃から、どこまでの範囲で舐めていいかを明確に教えてあげてください。早いうちに訓練を始めるなら、必ず訓練の成果を見ることができます。
犬は人間のリアクションを見て、「喜んでいる」か「嫌がっている」のかを判断します。手を舐められた時に大きな声で叱ると、犬は「喜んでいる!」と勘違いして、より舐めてくるようになるかもしれません。
犬に「嫌だよ」「やめて」と伝えるには、無視するのが一番効果的です。顔をそらし、犬が舐めるのをやめるのをひたすら待ちましょう。舐めるのをやめたら思いっきり褒めてあげてください。褒めてあげないと、ただ拒否されたと思って落ち込んでしまいます。
おやつやおもちゃなどのご褒美をあげるのもいいかもしれません。根気がいる作業ですが、これを何回も続けるなら、やがて舐めなくなるでしょう。
コミュニケーションを取ろう
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舐めるという行為は、犬にとってコミュニケーションの一つです。飼い主の手を舐めることで、気持ちを伝えていたり、何かを要求しています。ゆえに、犬の気持ちを敏感に察知し、応えてあげるようにしてください。
きちんと時間をとって犬と遊んであげましょう。飼い主さんが家にいない時間が多かったり、飼い主さんとのスキンシップが少ないと、構って欲しくて手を必死に舐めるかもしれません。
犬にとって、飼い主さんと一緒に過ごす時間はとても大切な時間です。たくさん愛情を注いであげてください。