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コーヒーを犬が万が一摂取した後で、こうした症状が見られる時はカフェインによる中毒症状の可能性があります。1~2時間ほどで症状が表れる犬もいれば、ある程度時間が経ってから出る犬もいます。海外では、カフェインを3g摂取した体重7kgの犬が、2時間後にカフェイン中毒で死亡したという報告例も出ています。
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犬に危険が及ぶカフェインの摂取量は、犬の大きさや体重によっても異なります。もちろん、犬の個体差もあるので一概に決めつけることはできませんが、一般的にカフェインの致死量は、犬の体重1kgに対し120~200mg前後といわれています。
ちなみに、抽出前のコーヒー豆1gに含まれるカフェイン量は13mg(0.013g)です。さらに、コーヒー粉10gを150mlのお湯で抽出したレギュラーコーヒーに含まれるカフェインは60mg(0.06g)、インスタントコーヒー2gを140mlのお湯で溶かしたものは57mg(0.057g)です。
では、こうした数字を基に、犬の体重別に致死量となり得るカフェイン量を取り上げてみることにしましょう。
超小型犬とは体重が4kg未満の犬のことです。例えばチワワやトイプードル、ポメラニアン、マルチーズ、ヨークシャーテリア、マメシバといった犬種が含まれます。
体重1~3kgの超小型犬の場合、カフェインの致死量は120mg(0.12g)~360mg(0.36g)程度からということになります。
小型犬は体重が10kg以下の犬種のことで、柴犬やパグ、シーズー、ペキニーズ、ボストンテリア、ミニチュアダックスフンド、狆(チン)といった犬が含まれます。
体重5~10kg程度の小型犬の場合、カフェインによる致死量の可能性は600mg(0.6g)~1200mg(1.2g)程からということになります。
中型犬とは体重が25kg以下の犬のことです。日本スピッツやブルドッグ、フレンチブル、ボーダーコリー、バセットハウンド、ジャーマンピンシャーなどが挙げられます。
体重10~25kgの中型犬は、1200mg(1.2g)~3000mg(3.0g)のカフェインが致死量になる可能性があります。
大型犬は体重が25kg以上の犬種です。ラブラドルレトリバーやゴールデンレトリバー、ダルメシアン、ドーベルマン、秋田犬、セントバーナードといった犬がいます。大型犬は3000mg(3.0g)前後が危険となり得る摂取量といえます。
子犬は体重や犬種に関わらず、より注意が必要です。子犬は成犬のように消化器官がきちんと発達していないので、ちょっとしたことで中毒反応も出やすい傾向があるからです。コーヒーを含んだ加工品なども口にしないよう、細心の注意を払いましょう。
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犬が誤ってコーヒーを口にしてしまったなら、慌てずに様子を見守りましょう。カフェインによる反応はすぐ出る場合もあれば、出るまで時間がかかる場合もあります。
ほんの少し口にしただけであれば、水を飲ませるだけでも落ち着く可能性はありますが、少しでも体調に異変が見られるようであればすぐにかかりつけの動物病院に相談するようにしましょう。
ココアや紅茶にもカフェインが含まれているので、絶対に与えないでください。特にココアは甘いので、甘みを感じる犬は香りに誘われて口にしてしまう可能性は高くなります。甘くても牛乳で割っていてもカフェインが含まれていることに変わりはないので、与えないよう気を付けましょう。