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こうした症状が見られるときには、犬がマカダミアナッツを口にしてしまった可能性が考えられます。マカダミアナッツによる中毒の多くは12時間以内に起こることが多いとされていますが、1時間ほどで全身に症状が出た場合もあれば、半日以上経ってから症状が出たケースもあるので注意が必要です。
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犬がどれくらいの量のマカダミアナッツを食べて中毒症状を起こすかは、犬によって個体差があるので一概にこれくらいとは断定できません。症状が出始めるまでの時間が個々の犬によって違いがあるのと同じです。
報告によると、体重1kgあたり0.7gほどのマカダミアナッツを食べて中毒症状が出たケースがあるようです。あくまでも参考程度に目安量としていただければと思いますが、この数字を基に、危険が及ぶ可能性が高まるマカダミアナッツの摂取量を犬の体重別に取り上げてみたいと思います。
体重が4kg未満の犬種を超小型犬といいます。ポメラニアンやトイプードル、チワワ、ヨークシャーテリア、マルチーズ、マメシバなどです。
体重1~3kgの超小型犬の場合、0.7g~2.1g程度で中毒症状を起こすことがあります。マカダミアナッツは中くらいのサイズで1粒2.0gほど、大きいサイズだと1粒2.3~2.5g程度です。半分食べただけでも危険が及ぶということが分かります。
小型犬は体重が10kg以下の犬のことです。パグやミニチュアダックスフンド、シーズー、ボストンテリア、柴犬といった犬種が含まれます。
体重5~10kgの小型犬は3.5g~7gのマカダミアナッツで中毒症状が出る可能性が高いという計算になります。2,3粒程度でも危ないということですが、あくまでも目安なのでこれより少なければ大丈夫ということではありません。
中型犬は体重が25kg以下の犬種のことをいいます。ビーグルやパセンジー、日本スピッツ、ボーダーコリー、ブルドッグといった犬種です。
体重10~25kgの中型犬は7g~17.5gでも危険です。もちろん、これより少なくても与えないで下さい。
体重が25kg以上の犬種が大型犬に含まれます。レトリーバーやダルメシアン、ドーベルマン、セントバーナード、ロットワイラーといった犬種が大型犬に入ります。大型犬は17.5g程度のマカダミアナッツ量でも中毒症状を起こす可能性があります。
子犬は体重に関わらず、ほんの少しの量でも絶対に与えないように気を付けてください。子犬は成犬とは違って消化器官がまだきちんと発達していないからです。
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犬がナッツ類を食べて中毒症状が出るかどうかは個体差があります。症状が出るまでの時間も犬によって違いますし、ほんのちょっと食べただけで症状が出たケースもあるので、「ほんのちょっと食べただけだから大丈夫」「食べてから12時間経つまで様子を見よう」と考えるのは危険です。
犬が食べた量や時間に関わらず、ナッツを口にしたことが分かったならすぐに獣医師に見てもらい、適切な処置をしてもらうようにしてください。
マカダミアナッツ以外のナッツを使用した加工品やお菓子であったとしても、犬には与えない方が良いでしょう。ピーナッツバターは脂質が多いですし、砂糖もたくさん入っています。フロランタンなどナッツを使用したお菓子類やケーキ類も同様です。肥満や糖尿病のリスクにつながるため、犬には与えてはいけません。