犬にあんこはOK!食べてもいい量と与えるときの注意点!
犬にあんこを与えても問題ない?
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あんこは日本のソウルフードといっても過言ではない食べ物です。和菓子には欠かせない材料ですし、古くから親しまれ多くの人に愛されてきました。
飼い主が美味しそうにあんこが入ったおやつを食べていると、愛犬が食べたそうに近づいてくることがあるかもしれません。また、後で食べようとテーブルに置いていたあんこ入りのお菓子を愛犬がパクリと食べてしまった、なんてこともあるでしょう。
あんこは犬にとって危険な成分となるものは含まれていないので、基本的には与えても特に問題はありません。あんこには「粒あん」と「こしあん」の2種類がありますが、どちらも材料は砂糖と小豆のみで、他に入れるとしても少量の塩だけなので、犬に害となるものは含まれていません。
しかしそうはいっても、飼い主として一番気になるのはあんこに含まれる砂糖の量でしょう。確かに、あんこには糖分が多く含まれているので、与え過ぎてしまうと肥満や糖尿病などのリスクが高くなってしまいます。
犬にあんこを与えても問題はありませんが、常習的に、または積極的に与えるのはやめておきましょう。また、市販のあんこはどうしても砂糖がたくさん含まれているので、愛犬にあんこを食べさせたいなら手作りして砂糖の量を調整するか、もしくは砂糖は加えずに小豆のみを柔らかく煮たものを与えるようにしてください。
犬にあんこを与えてもいい量
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犬にあんこを与える時には、特に「量」に注意する必要があります。1日に与えられる適正量は犬の体重やサイズによっても異なります。
犬におやつなどの副食を与えるときは、1日の食事量の10%程度が良いとされています。ではこの10%程度を目安に、犬の体重別に与えていいあんこの適正量を取り上げてみることにしましょう。
超小型犬の場合
超小型犬とは体重が4kg未満の犬のことです。代表的な犬種にはチワワやトイプードル、ポメラニアン、豆柴、ヨークシャーテリアといった犬がいます。
超小型犬(体重1~3kg)の1日の食事量の目安は100g~200gなので、1日に与えられるあんこの量は10%の10g~20gまでということになります。しかし、砂糖が入っている場合はもっと少ない量で与えた方が良いでしょう。
小型犬の場合
小型犬は体重が10kg以下の犬種のことです。シーズーやパグ、ミニチュアダックスフンド、ボストンテリア、柴犬などの犬種が含まれます。
小型犬(体重5~10kg)の1日の食事量は体重ごとに約300g~500gなので、あんこは30g~50gまでを目安に与えることができるでしょう。
中型犬の場合
体重が25kg以下の犬種が中型犬に含まれます。例えばパセンジーやビーグル、バセットハウンド、日本スピッツ、ボーダーコリーやブルドッグなどです。
中型犬(体重10~25kg)は体重に合わせて約500g~1000gの食事を1日に与えます。この10%は50g~100gということになります。
大型犬の場合
大型犬は体重が25kg以上の犬のことをいいます。例えば、グレートピレニーズやドーベルマン、レトリーバーやダルメシアン、ロットワイラーなどが大型犬に含まれます。大型犬の食事量は1000g以上を体重に合わせて与えます。あんこは100g程度を目安に与えることができるでしょう。
子犬の場合は注意が必要
子犬は成犬と比べて消化器官がまだきちんと発達していないため、ちょっとしたことで嘔吐や下痢などの消化不良を起こしてしまうことがあります。特に、粒あんの場合は小豆の皮が残っていて消化しにくいといえます。
子犬にあんこを与えていけないということはありませんが、胃腸に負担をかけてしまう可能性もあるので、与える際は「ほんの少し」にするか、もしくは与えなくても良いと言えるでしょう。
犬にあんこを与えることで期待できる効果
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小豆にはたくさんの栄養となる成分が含まれているので、適量を守って与えさえすれば犬にとってもある程度の効果を期待することができます。
あんこ(小豆)に特に多く含まれている栄養素は食物繊維です。食物繊維には腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌を排出するなどの腸内環境を整える効果があります。
あんこには鉄分も多く含まれています。鉄分にはエネルギーを作り出したり、酸素を体全体に送ったりする働きがあります。他にも、あんこには体内のナトリウムを排出する働きを持つカリウムや、皮膚や被毛の健康に役立つ亜鉛といったさまざまな栄養素がバランスよく含まれています。
犬にあんこを与えるときの注意点
犬にあんこを与える時には、糖分に注意することはもちろんですが、他にも注意すべきことがあります。
犬は雑食動物ではありますが、もともと野菜や穀物など肉以外の食物繊維を消化するのが得意な動物ではありません。あんこを与える時は良く煮込んで柔らかくしたものを与えるか、できるだけ細かくしたりペースト状にしたりするなど、消化しやすい工夫をしてあげましょう。
粒あんは小豆の皮が残っていて、もしかすると消化しにくい可能性もあるので、こしあんのほうが犬にとっては良いと言えるかもしれません。
また、中には豆類にアレルギーを持つ犬もいます。もし、あんこを食べた後で犬の体調に何らかの変化が見られたなら、獣医師の診断を仰ぐようになさってください。
大福やどら焼きは与えても問題ない?
あんこはさまざまな和菓子に使用されています。大福やおはぎ、どら焼き、ようかんやアンパンなどです。いずれも人間が口にするために加工された食品なので、砂糖が多く含まれています。犬には糖分が高すぎるため、与えないようにしてください。
また、大福やおはぎに関しては糖分に関してだけではなく、餅をのどに詰まらせてしまう危険もあります。犬は丸飲みしやいのでより注意してください。