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自宅にレーズンが食べられた形跡があり、このような症状が見られる場合には、猫がレーズンを食べてしまった可能性が考えられます。症状が進むと、尿が出なくなる「無尿症」を起こすことがあります。最悪の場合、死に至ることもあるため、注意が必要です。
猫の近くに柑橘系のドライフルーツがあって、このような症状が見られる場合は、中毒症状を起こしている可能性があります。ただし、柑橘以外のフルーツでも、特定のフルーツにアレルギーを持っている猫もいるので、十分注意してください。また、ドライフルーツは糖分がとても多いため、中毒症状は起こさないとしても、糖尿病などのリスクが高まります。
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どのくらいの量のドライフルーツを食べたら危険なのかに関しては、ドライフルーツの種類や猫の年齢、健康状態によっても異なります。少しの量でも、猫によっては重篤な症状に至ることもあるので、注意が必要です。ここでは、ドライフルーツの中でも特に危険なレーズンの致死量を、猫の年齢別に見ていきたいと思います。
生後12ヶ月未満で、体重が1kg未満の子猫の場合、消化器官がまだ発達していないので、ほんの少しの量でも危険です。一般的には、体重1kgに対し10~30gのレーズンを摂取すると中毒を起こすと言われています。ゆえに、1kg未満の子猫の場合、10g程度で致死量になりうるといえます。
生後12ヶ月から7歳までの成猫の平均体重は3~5kgです。体重3kgの成猫の場合、30g~90gのレーズンを摂取すると、非常に危険です。しかし、猫によって個体差があるため、ほんのわずかな量であったとしても、中毒を起こす危険があるということを覚えておきましょう。
7歳以上の老猫の場合、消化器官が衰えてきているので、より注意が必要です。体力や免疫力が弱まっていることを考えると、少しの量でも中毒症状を起こす危険があります。老猫が体調を壊すと、急速に症状が悪化し、最悪の場合死に至ることもあるため、気を付けなければなりません。
猫がドライフルーツを食べてしまったとしても、絶対に自己判断で吐かせたりはしないでください。素人が処置をすると、適切な処置ができず、むしろ猫の命を危険にさらすことになります。
すぐに獣医師の診察を受けて、適切な治療をしてもらうようにしてください。その時には、「いつ」「どれくらい」の量のドライフルーツを食べてしまったかを確認して、獣医師に知らせてください。
ドライフルーツの中には、食べてもすぐには中毒症状が出ないものもあります。食べた直後は普段と同じ様子に見えても、時間が経ってから中毒症状が出ることもあるので、注意が必要です。もし、レーズンやみかんなどのドライフルーツを食べてしまったことが分かった場合、動物病院に連絡し獣医師に相談するようにしましょう。
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ゼリーやジャムなどの加工品も、使用されているフルーツによっては中毒症状を起こします。猫が食べても大丈夫なフルーツであっても、ゼリーやジャムなどには砂糖が大量に加えられているため、糖分の過剰摂取となってしまいます。カロリーが高く、糖分が多い食べ物を猫に与えてしまうと、糖尿病や肥満のリスクが高くなってしまうので、絶対に与えないでください。
先ほど取り上げたぶどうは、ゼリーやジャムに加工されても与えることはできません。また、みかんやオレンジなどの柑橘類は、ジャムに加工されると皮の部分も一緒に加工されることがあるので、猫に与えるのはNGです。