- 週間ランキング
これらの症状が見られる場合は、猫がカフェイン中毒を起こしている可能性が考えられます。猫がカフェインを摂取すると、1~6時間後に中枢神経に影響を及ぼすとされています。個体差はありますが、最悪の場合は死に至る危険もあるので、注意が必要です。
Serhii Krot/shutterstock.com
どのくらいの量の紅茶を飲んだら致死量となるのか、はっきりしたことは分かっていません。致死量は猫の体重や体の大きさなど個体によっても異なりますが、一般的に、体重1kgあたり150mgのカフェインを摂取すると致死量に至ると言われています。
ただし、猫によっては、少量でもカフェイン中毒を引き起こす可能性があるので、猫に紅茶は絶対に与えてはいけません。また、紅茶が入ったカップやペットボトル、茶葉、ティーバッグなどに猫が近づかないよう管理には気をつけましょう。
生後12カ月未満で、体重1kg未満の子猫の場合、体が小さく、消化器官がまだ発達していないので特に注意が必要です。
紅茶には、100mlあたり30mgのカフェインが含まれています。ですから、上記の数字を元に計算すると、体重1kgの子猫の場合は、紅茶500mlが致死量となります。
生後12カ月~7歳で、体重3kg~5kgの成猫の場合、カフェインを450mg~750mg摂取すると危険です。ゆえに、成猫は1.5L~2.5Lほどの紅茶を飲むと死に至ります。
また、紅茶の茶葉を食べてしまった場合にも、同様の危険があります。茶葉には、紅茶以上にカフェインが含まれているので、少量でも中毒症状を引き起こす可能性があります。茶葉を使った加工品も危険なので、猫には絶対与えないようにしてください。
7歳以上の老猫の場合も、子猫同様、消化器官が弱っているので注意が必要です。
老猫の場合、少しの紅茶の量でも中毒症状を起こす危険性があります。症状が重症化するリスクも高いので、絶対に紅茶を与えてはいけません。
紅茶を少し舐めた程度では、すぐには命の危険には至りません。ですから、猫が誤って紅茶を口にしてしまったとしても、慌てず落ち着いて対処するようにしましょう。
すぐに中毒症状があらわれないとしても、場合によっては数時間後に症状が出たり、容体が悪化することもあるので注意が必要です。猫が紅茶を飲んでしまったら、すぐに動物病院に連絡し獣医師の指示に従ってください。自己判断で応急処置するのは、猫の体に負担となるので絶対にやめましょう。
病院に連絡する際は、「いつ飲んだか」「どのくらいの量を飲んだか」「どのくらい時間が経過したか」「どのような症状が出ているか」など、具体的に伝えるなら獣医師も判断がしやすくなります。
UV70/shutterstock.com
私たちには馴染みのある緑茶ですが、猫に与えてはいけません。もともとは紅茶と同じ茶葉が原料なので、緑茶にもカフェインやシュウ酸が含まれています。緑茶に含まれるカフェインの量は、100mlあたり20mgと、紅茶に比べると少ないですが、だからといって猫に緑茶を与えるのは危険です。少量でも中毒症状を起こす可能性があるので、猫に緑茶を与えるのは絶対にやめてください。
また、緑茶の他にも、プーアル茶やウーロン茶なども紅茶と同じ茶葉が原料なので、猫に与えるのはNGです。
コーヒーもカフェインを含む飲み物なので、猫に飲ませるのは絶対にダメです。コーヒーには、100mlあたり約60mgのカフェインが含まれています。特に体が小さい子猫や体の弱い猫は、少量のコーヒーでも、カフェイン中毒により死に至る危険性があるので、気をつけなければなりません。