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犬が玉ねぎを食べると、上記のような症状が見られる場合があります。下痢や嘔吐、発熱は初期症状ですが、重症化していくとけいれんや震え、貧血や血便、吐血などの症状に現れていきます。
食べてすぐに症状が出る場合もあれば、時間が経ってから数日後に出るケースもあります。玉ねぎ中毒は時間が経てば経つほど症状が悪化していくので、一刻も早い対処が必要です。最悪の場合死に至るケースもあることを覚えておくようにしましょう。
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どれくらいの玉ねぎを食べてしまうと命に関わるほどの危険が犬に及ぶのでしょうか。玉ねぎに関しては量が少しであれば問題ないということは全くありません。
個体差があるので「これくらいの体重の犬でこの量」と一概に断言することはできませんが、一般的には「体重1kgの犬で玉ねぎ15~20gを摂取すると中毒量となり得る」といわれています。もちろんこれはあくまでも数字上の計算であって、玉ねぎの量に関わりなく玉ねぎ中毒は起こり得ることを覚えておくようにしましょう。
超小型犬とは体重が4kg未満の犬のことで、チワワやトイプードル、ポメラニアン、ヨークシャーテリアといった犬種が含まれています。
体重1kgの犬で玉ねぎ15~20gの数字で計算すると、超小型犬は15g~45g程度が危険が中毒量にあたる可能性があります。通常、ハンバーグ1人前のひき肉70~100gに対し玉ねぎの量は1/4個程度です。玉ねぎの可食部が1個あたり約213gほどなので、1/4個は50g前後になります。
ということは、ハンバーグ半分食べただけでも致死量になりかねる可能性があるという事が言えます。
小型犬とは体重が10kg以下の犬を指します。パグやボストンテリア、ミニチュアダックスフンド、ペキニーズ、柴犬などが含まれます。
計算上では体重が5kgの犬で玉ねぎ75g程度、10kgの犬は150gからが致死量に当たりますが、だからといってこの量以内であれば大丈夫とは言えません。
中型犬とは体重が25kg以下の犬のことをいいます。例えばビーグルやパセンジー、日本スピッツ、バセットハウンド、ブルドッグ、ブルテリアなどです。150g~375gが致死量という計算ですが、もちろんこれより少ない量でも与えないようにしてください。
体重が25kg以上の犬を大型犬といいます。シベリアンハスキーやレトリーバー、サモエド、ドーベルマン、セントバーナード、ボクサーなどを挙げることができます。375g以上が中毒量になる計算ですが、これより少なくても与えてはいけません。
子犬は消化器官がまだきちんと発達していないので、下痢や嘔吐などの消化不良を起こしやすいといえます。子犬の場合は玉ねぎが入ったハンバーグほんの少しでも危険な状態になり得るので、より細心の注意を払うようにしてください。
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飼い主が目を離したすきに誤って犬が人間用のハンバーグを食べてしまうこともあり得ます。万が一食べたことが分かったなら、すぐにかかりつけの獣医師に連絡を取って指示を仰ぐようにしてください。
「少しだから大丈夫」などと素人考えで判断してはいけません。玉ねぎ中毒は時間が経ってから症状が出る場合もあります。いつどれくらいの量を食べたのかを医師に正確に伝えて、適切な処置をしてもらうようにしましょう。
ハンバーグと似た食べ物にミートボールやメンチカツなどがありますが、もちろんこれらにも玉ねぎが含まれている場合がほとんどです。絶対に犬に与えてはいけません。
玉ねぎ以外にも香辛料や塩分、糖分など犬に害となるものがたくさん含まれているので、人間が口にするものを与えないようにしてください。