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犬の爪は散歩中に地面と接し摩擦することで削られるため、愛犬の爪切りを日課としている方は少ないものです。
しかし狼爪は地面に接することがないので削られることはありません。そのため狼爪はお手入れをする必要があります。狼爪をケアせずに伸ばしたままにしておくと、ケガをしたり爪を噛んだりといった原因に繋がる可能性があるからです。
また、狼爪が伸びすぎて巻き爪のようになってしまうことで指の先端に爪が食い込んでしまい、刺さった部分が腫れ出血することもあります。犬が留守番中に家具やカーペットなどに狼爪を引っ掛けてしまうと根元から折れてしまい、出血してしまったりパニック状態になってしまったりすることもあるかもしれません。
このように愛犬が痛い思いをする前に、狼爪のケアをしっかり行って対処するのが理想的です。もし狼爪が折れて出血していることに気付いたら、消毒や止血をしてください。傷口を開いたまま散歩をすると感染症の原因となるリスクがありますので、しっかり傷口をケアしましょう。
爪の中には神経や血管が通っているので、折れてしまうと痛みを強く感じているはずです。その際犬は患部を気にして舐めることでしょう。しかし舐めすぎると雑菌が入ってしまい、感染症の原因にもなりますので、コットンやティッシュで保護して患部を舐めないようにしましょう。
ちなみに、人間用の消毒液や軟膏などはあくまでも人間用なので犬に対応していません。どのように対処したらよいのか分からない場合は自己判断するのではなく、すぐに動物病院に連れていくようにしましょう。
・狼爪を切りすぎない
前足の狼爪は骨や筋肉とつながっており、神経や血管なども通っているデリケートな部位です。そのため深く爪を切りすぎてしまうと血管や神経まで切ってしまうことになり、愛犬に出血や痛みを与えてしまいます。
ですから狼爪を切る際には、神経や血管のある層を傷つけないように切ることがとても大切です。
Annette Shaff/shutterstock.com
上記でも触れたように、狼爪は先祖から受け継いだ体の特徴であり、現代家庭で飼育されている犬にとっては特に必要がないので、生まれてすぐに狼爪を切除するブリーダーさんは増えています。
生まれたばかりの犬は骨がやわらかく、比較的簡単に狼爪を切除できるという理由から、生後2~7日頃までに無麻酔で切除手術が行われています。
子犬の狼爪切除は将来のケガ防止という予防医学の観点から行われているのが一般的ですが、中には見た目の整形面から狼爪を切除するケースもあるようです。特にドッグショーに出場する犬の場合、狼瘡があると犬種基準からはずれてしまうことがあります。
また、子犬に狼爪があると奇形と勘違いされてしまい、販売価格が下がってしまうために切除しているとも言われています。どんな理由にせよ現代では多くの犬は狼爪がありませんが、中には狼爪を持つ犬もいます。
では、もし愛犬に狼爪が見つかったら切除したほうがいいのでしょうか?狼爪が伸びた状態になっているとケガの原因になる可能性があるので、もし日常生活に支障が出るようであれば、切除手術を検討することができるかもしれません。
成犬の場合は狼爪の根元から切り落とし、皮膚を1~2針縫うだけの簡単な手術ですが、全身麻酔を伴った切除手術となり、費用相場は5千円~1万円程度と言われています。
手術自体は簡単だとしても犬にとっては強い痛みとストレスを伴うことに加え、全身麻酔は犬の体に負担をなることを念頭に入れておきましょう。
もし愛犬に手術を受けさせるのはかわいそう・・と思われて狼爪を残すことに決めた場合は、定期的に爪切りをしケガをしないようにさせることが大切です。