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ではくわしく見てみたいと思います。
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ワーキングドッグといえば介助犬ともいえるのではないでしょうか?日本でも多くのワーキングドッグが介助犬のグループに属しています。
日本でワーキングドッグといえば「盲導犬」かもしれませんね。私たちの身近で一番目にする機会が多いワーキングドッグかもしれません。
盲導犬は目の不自由な方を助ける犬です。外出時など目の不自由な方の目の代わりとなって進みます。人がたくさんいて障害物の多い街中を、目の見えない方をサポートしながら歩きます。そのため盲導犬になるには特別な訓練が必要です。
盲導犬はハーネスを付けていない時は普通の犬ですが、ハーネスを付けると途端にお仕事モードへとなります。飼い主の指示に従うことはもちろんですが、様々な状況を自分で判断して安全に飼い主さん(目の不自由な方)を目的地に届けます。
盲導犬としては「ラブラドールレトリーバー」「ゴールデンレトリーバー」などが活躍しています。
目の不自由な方をサポートするのが盲導犬ですが、聴導犬は耳の不自由な方の生活をサポートすることが仕事です。
耳が不自由な方に代わって音を聞き、音が鳴っていることをタッチして知らせます。例えば玄関のチャイムが鳴ったことを知らせてくれたり、朝の目覚ましが鳴ったら起こしたりします。
聴導犬は飼い主からの指示を待って行動するというよりも、音が鳴ったら自ら考えて行動するという犬です。盲導犬に比べるとまだ少ないですが、これから増えていくことでしょう。
聴導犬も「ラブラドールレトリーバー」「ゴールデンレトリーバー」などが多いですが、力仕事はありませんし身体も大きくある必要はないので、犬種に制限はありません。
補助犬は体が不自由な人の生活をサポートしてくれます。体が不自由と言ってもどんな風に体が不自由なのかは人によって違います。まったく歩くことができない方、少しは歩ける方、半身にまひがある方など様々です。ですから補助犬はオーダーメイド性が高いといえます。
補助犬はどんな仕事をするこのでしょうか?例えば、落としたものやお金を拾ってくれたり、靴や靴下を脱がせてくれたり、車いすを引っ張ったり、水や携帯電話など何か物を持ってくるなどのサポートをしてくれます。それで補助犬は力が必要となるため、大型犬が行うことが多いかもしれません。
補助犬をしているのは「ラブラドールレトリーバー」が一番多いですが、適正な気質があればどの犬も行います。
最近はセラピードッグの需要が徐々に増えているようで、いろいろなところにセラピードッグがいます。緩和ケアの一環として有用です。
病院や介護施設などを訪問し入院患者や入所者を癒すのが彼らの仕事です。実際、セラピードッグと触れ合った患者さんやそのご家族から多くの感謝の声が上がっています。
例えば末期がんで痛みと戦っている患者さんがセラピードッグと触れ合い、痛みが和らいだとか、気分転換になった、犬に触れて幸せになったなどの声と共に笑顔が見られているようです。次回またセラピードッグと触れ合えるのを楽しみにしているという声も多く聞かれています。
セラピードッグ1匹につき、1人のセラピストもついているので安全性も確保されています。セラピードッグは穏やかな性格で人懐っこい性格の犬が向いているといわれており、特に犬種は限定されていません。
ファシリティドッグはセラピードッグ同様に人の心を癒す犬なのですが、セラピードッグとは違い病院などに常駐しています。
長期間病院に常駐して、一緒に寝たりするほど密接な付き合いをするようになります。つらい闘病生活を送っている患者さんにふれあい励ましたり、精神的なケアを行ったりすることを目的としています。
現在日本にファシリティドッグは、神奈川県立こども医療センターに「アニー」、静岡県立こども病院に「ヨギ」、東京都立小児総合医療センターの「アイビー」の3頭しかいません。
つらい病気と闘う子供たちは痛みや不安と日々戦っています。ご飯が食べることができなくなり弱っていったり、笑顔がなくなっていったりする子供たちなどにとってファシリティドッグは癒しの存在となっています。
つらい治療を終えた後にはファシリティドッグと触れ合うことを楽しみにしている子どもたちがたくさんいるといわれています。パニックを起こす治療でも、ファシリティドッグがそばにいることでじっと耐えることができるなど、確かにファシリティドッグの存在は大きいと言えます。
日本でもファシリティドッグが増えると良いのですが、ファシリティドッグは一緒に寝るほど密接に触れるため、小さな子供と触れ合っても、興奮したり騒いだりせず「動じない」ことが大切になります。また病院で働くことになるため、ファシリティドッグになるためには特別高度な訓練が必要です。
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続いて紹介するのは警察犬グループです。賢さと体力を兼ね備えている犬が多いです。
また仕事内容も危険なものが多いので、能力が認められた犬以外は活躍することができません。どんな犬でも警察犬になれるというわけではないようです。ではどんなところで活躍するのか紹介します。
実際に私たちが警察犬を見かけることはそこまでないかもしれませんが、テレビなどで見ることがあるでしょう。
嗅覚が優れているという点を生かして、何か事件があった時に、犯人が残していったものに残っているニオイから犯人の行方をたどります。こうして犯人逮捕を助けます。
他にも最近は行方不明になった高齢者や子供といった、行方不明者の捜索でも活躍していますよ。また不審者に対して警戒したり、人間の指示の元に敵と戦ったりすることもあります。
警察犬の中でも3種類に分かれています。それぞれ自分の能力を最大限に生かせる場で活躍するようになっています。
跡追及犬は現場に残った遺留品のにおいから犯人をや行方不明の人を探し、気選別犬は遺留品のにおいと容疑者や不明者のにおいが一致するかどうかを調べます。そして戒警犬は監視やパトロールを行い不審者がいれば足を止め攻撃を加えることもします。
日本で警察犬として活躍しているのは「ジャーマンシェパード」「ラブラドールレトリバー」「ゴールデンレトリバー」「ドーベルマン」「エアデールテリア」「ボクサー」「コリー」の7犬種です。飼い主に対する忠誠心、訓練能力が高いこと、そして犯人を追うのに必要な体格や体力が必要です。
とはいえ一般家庭で飼われている犬でも、犬種を問わず警察犬になれるのです。正しく言えば「嘱託警察犬」になれます。警察犬育成のための訓練を受けて試験を受け、能力があると認められるなら嘱託警察犬として活躍できるのです。
最近ではトイプードルやチワワ、ダックスフンドなどの小型犬も嘱託警察犬として認定されています。日本の警察犬の9割は嘱託警察犬ともいわれているので、あなたの愛犬も嘱託警察犬になれるかもしれません。
警察や自衛隊で警備や捜索活動などで活躍しているワーキングドッグです。爆発物の捜索やテロリストの制圧、また災害救助犬として被害者の捜索も行います。また出入りが制限されている場所において警備も行います。主に警察や海上自衛隊で活躍しています。
警備犬として活躍している犬種も警察犬と同様です。
軍用犬は軍務のために調教されたワーキングドッグです。見張りを行ったり、敵兵を攻撃し制圧したり、負傷兵の捜索、地雷や爆発物を探すこと、前線にいる将兵への伝言を伝えるなどの役割があります。
現在日本では軍用犬はいませんが、海上自衛隊では警備犬、航空自衛隊では歩哨犬と呼ばれています。
続いては「探知犬」です。優れた嗅覚を利用して活躍します。
例えば空港に行ったことがある方でしたら、もしかしたら「麻薬探知犬」の姿を見たことがある方もいるかもしれませんね。貨物の中から麻薬を探知したり、旅行者の荷物や本人から麻薬を探知したりします。
また海外旅行者や国際郵便物、荷物の中から探知対象物のにおいを嗅ぎ分けて知らせたりもします。これによって伝染病や病害虫が侵入することを阻止できます。
災害救助犬は名前の通り、災害があった時に行方不明になった人を探し出すことが仕事です。
地震や水害、津波などでがれきに埋まってしまった人を探し出します。日本は災害が多いため災害救助犬はよく活躍しています。そのため海外に派遣されることもあります。