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レム睡眠とは浅い眠りの状態です。どんな動物でも睡眠に入った直後や起床が近づく時間になるとこのレム睡眠になります。それ以外にもレム睡眠になっていることがあります。その時は睡眠が浅いので、ちょっとした物音でも起きてしまうのです。
・ノンレム睡眠
ノンレム睡眠とは深い眠りの状態です。ノンレム睡眠をしている間は脳が休んでいる状態で、脳の機能が回復状態にあります。ノンレム睡眠の間は、記憶が整理されたり、ストレスが取り除かれたりしています。深い眠りの状態なので、すぐに起きることはありません。
犬の睡眠状態には、2パターンあることが分かりましたね。人間もレム睡眠とノンレム睡眠を交互に繰り返して眠っているようですが、犬と人間ではこれらの割合が大きく異なるようです。実は、犬の眠りが浅い理由はここにあったのです。
犬の睡眠はレム睡眠が割合のほとんどを占めています。つまり睡眠の質自体、浅い状態が続いているのです。人間とは大きく異なっています。
人間の場合は、約90分のサイクルで4~5回ノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返すと言われています。しかしながら、犬の場合は同間隔の繰り返しというよりも、睡眠のほとんどがレム睡眠です。全体の8割がレム睡眠とさえ言われています。
犬の睡眠が浅いのには理由があると言われています。それは犬がもともとは野生動物だったからなのです。野生動物であった犬は、絶えず身の危険に晒されている状況でした。自分をねらう動物から逃げたり隠れたりしなければいけません。敵の接近に敏感に反応する必要があります。
そのため、いつでも気が付けるように浅い睡眠を続ける必要があったのです。仮にノンレム睡眠を長時間取ってしまうと、敵の接近に気付かず、命を奪われてしまっていたでしょう。
現在では犬のほとんどが飼い犬として生活しています。野生動物ではなく安全な室内で過ごしていることが多いです。野生動物に襲われる心配はなくなったのですが、身体の機能は変わりません。
今でも犬には野生でも生活していけるような機能が残っているのですね。
気になるのは、犬が睡眠不足になってしまうことではないでしょうか?通常の状態で、浅い眠りばかりなのですから、睡眠不足になってしまいそうですよね。人間であれば、浅い睡眠が続いた翌日は寝不足で疲れてしまいます。犬はどうなのでしょうか?
犬は確かに浅い睡眠です。それでも深い睡眠を全くしていないわけではありません。人間と同じようにレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しており、深い睡眠も割合は少ないですが、しっかりと行なっているのです。
加えて、犬は長時間眠ります。睡眠の質が浅いとしてもその長く眠っています。ですから、何か特別な理由で睡眠が妨げられていない限り、睡眠不足になることはほとんどありません。
特に優しい飼い主さんに飼育されている場合は、睡眠不足になることはほとんどないでしょう。愛犬が寝ているところを無理やり起こす飼い主さんはいません。近くを歩くときにも、出来るだけ愛犬を起こさないよう静かにするのではないでしょうか?
野生時代とは違って、愛犬への配慮が十分払われています。眠りの質が全体的に浅いとはいえ、犬としては十分睡眠をとれる環境にあります。
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犬はもともと睡眠が浅い動物です。それでも環境や犬の状態によっては、浅い眠りが更に浅くなってしまうことがあります。これは通常の犬の睡眠とは異なるものです。
本来であれば、もっとしっかりと睡眠をとれるはずなのに、そうできなくなっている状態です。犬の睡眠がより浅くなってしまう要因にはどんなものがあるのでしょうか?
私たち飼い主が気を付けるべき要因について考えてみましょう。
騒音は犬の睡眠を妨げる大きな要因になり得ます。犬の寝床はどんな場所にあるでしょうか?もしかしたら、道路などが近くにあって、車の音が良く聞こえるかもしれません。また、電車が近くを通っていて、日中から夜にかけてひっきりなしに電車が通る音が聞こえているかもしれません。
人間でも騒音によって寝不足になってしまうものです。犬は人間よりもはるかに耳の良い動物です。近くに騒音があるなら、その音が気になってしまって眠ることが出来なくなるでしょう。
それほど大きくない音であったとしても、犬には聞こえていることを知っていることは大切です。
小さい音が聞こえる度に犬は起きているかもしれません。もともと眠りが浅いので、すぐに起きてしまいます。何度も起きてしまうと、ノンレム睡眠に入るタイミングが無く、結果として疲れが取れなくなります。
愛犬が身体の痛みや痒みを抱えている場合も同様です。病気を抱えている愛犬には特に注意してあげたいですね。
身体が痛むと、ちょっとしたことで起きてしまいます。犬としても眠りに入りたいのですが、痛みが生じる度に起きてしまうのです。この場合も、なかなか深い眠りにはいることが出来ないので、結果として疲れてしまいます。
病気の時は身体を横たえていることが多いでしょう。だからと言って、睡眠をとれているかは別問題だということを知っておきましょう。なかなか体力が回復しないのは、睡眠できていないことが原因かもしれません。
犬によっては、飼い主さんが近くにいるだけで安心感が増し、眠ることが出来るようになる子もいます。愛犬が身体の痛みで眠れないのであれば、寄り添ってあげたり、病院の先生に相談して痛み止めなどを処方してもらうと良いでしょう。
痛みと同じく、痒みでもなかなか眠ることは出来ないものです。どうしても身体をかきたくなってしまうので、眠ることが出来ません。
寝ている間に身体をかきむしってしまい、それが痛みへと移行することもあります。痒みも犬の睡眠をさらに浅くする要因となりますから、できるだけ薬などで和らげてあげましょう。
ストレスが溜まっている時は、なかなか眠ることが出来ないものです。
人間でもそうではないでしょうか?ストレスが溜まっていると、ちょっとしたことでイライラしたり、落ち込んだりします。心の状態が不安定になるので、眠るどころか、目が冴えてしまうことが多いでしょう。
犬も同様です。ストレスが溜まると、じっとしていられなくなったり、ストレスを紛らわすために、ある行動を繰り返したりするようになります。精神状態も不安定で、高ぶったり、ひどく落ち込んだりするでしょう。
犬がストレスを溜めると、睡眠の質がかなり悪くなります。なかなか眠れなくなりますし、ちょっとしたことで起きるようになります。いつもであれば気にならないようなことでも、ストレスが溜まっているととても気になって眠れなくなることもあるでしょう。