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性格:注意深く、誇り高く、飼い主に対して愛情深い
寿命:12~15歳
体重:3.5~6kg
体高:20cm前後
毛色:レッド、ブラック、ブラック&タン、
値段相場:希少犬種のためペットショップでの取扱いほとんどなし、ブリーダー20~45万円
日本国内で犬籍の登録や血統書の発行、犬の飼育に関する指導などを行っている一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)のサイトによると、プチ・ブラバンソンはベルギー原産のコンパニオン・ドッグです。
祖先はブリュッセル周辺にいた小型で粗毛の「Smousje」と呼ばれる犬です。この犬にキング・チャールズ・スパニエルやパグなどの血を入れることで鼻が短くなり、現在の姿になりました。プチ・ブラバンソンの祖先は、注意深い性格を発揮して馬車を守る仕事のほか、馬小屋にネズミなどが侵入するのを防ぐ番犬をしていたといわれています。
プチ・ブラバンソンを語るうえで欠かせない犬種が「ブリュッセル・グリフォン」と「ベルジアン・グリフォン」です。この2種類のグリフォンとプチ・ブラバンソンは、被毛のタイプが違うだけの兄弟犬で、国によっては同一の犬種として扱われています。
プチ・ブラバンソンは短毛、ブリュッセル・グリフォンはレッドの長毛、ベルジアン・グリフォンがブラックの長毛を持つ犬種です。グリフォンの両親からプチ・ブラバンソンが生まれることも少なくありません。同じタイミングで生まれた兄弟でも、被毛のカラーやタイプによっては別犬種になるというわけです。
プチ・ブラバンソンは2種類のグリフォンと違って被毛が短いため、グルーミングに手間がかかりません。
外見はいわゆる「鼻ぺちゃ」といわれる短い鼻と人間のような顔つきが大きな特徴です。独特な風貌を愛する人も少なくないでしょう。性格は飼い主への愛情にあふれ、活発で遊び好きです。かつて番犬を務めていたためか、注意深く、警戒心が高めな一面もあります。
プチ・ブラバンソンは超小型犬に分類されます。平均寿命は12~15年で、中型犬や大型犬と比べると長生きします。
プチ・ブラバンソンの体重は、ジャパンケネルクラブにおいて3.5~6kgとされています。この範囲内に収まっていれば理想体重だといえるでしょう。
プチ・ブラバンソンの平均的な体高は20cm前後とかなり小柄です。
体高と体長が同じくらいで、横から見たときにほぼスクエアに見えます。骨が丈夫で、小柄ながらもがっちりした体格です。
プチ・ブラバンソンの毛色はブリュッセル・グリフォンおよびベルジアン・グリフォンと同じ毛色とされています。
ブリュッセル・グリフォンはレッド、ベルジアン・グリフォンはブラックもしくはブラック&タンの犬種ですので、これに準じます。
黒いマスクも特徴のひとつです。胸にあるわずかなホワイトは許容されます。
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プチ・ブラバンソンはおおむね超小型犬で、8~10カ月程度で成犬になります。
※成犬とは身体的な成長が止まることです。
プチ・ブラバンソンは、基本的に吠えることの少ない犬種です。気の合わない相手でもケンカを売るようなことはなく、離れて距離を取ります。
しかし個体差があるため、ブリーダーから子犬を迎える際は血統の特徴も確認しておくといいでしょう。鳴き声はどちらかといえば低めです。
プチ・ブラバンソンは、アーフェン・ピンシャーやパグ、ヨークシャー・テリアなど、数多くの血統がかけあわされた結果生まれたという経緯を持つ犬種です。祖先のどの性質が色濃く出るかによって、個性が違ってくるといえるかもしれません。
病名 | 時期や症状 | 治療費 |
---|---|---|
短頭種気道閉塞症候群 | 気道が狭くなり呼吸器系にさまざまな症状が出る。先天性のもので子犬のうちから発症する。 | 外科手術を受けさせる場合は5万円~ |
膝蓋骨脱臼 | 脚の膝蓋骨が脱臼してしまう病気。小型犬に多い。 | 15~20万円 |
二重睫毛 | 睫毛がまぶたの内側に生えて眼球に刺さる病気。結膜炎や角膜炎などの症状を引き起こす。睫毛を抜くことで改善する。 | 結膜炎や角膜炎の治療は2~3万円 |
ホルネル症候群 | 瞬膜が飛び出たり、眼球が陥没したりする眼の病気。けがや中耳炎などが原因で起こるといわれるが、原因不明なことも多い。 | 中耳炎の治療は5千円~ |
難産 | 頭が大きいため出産に時間がかかり、難産になりやすい。場合によっては帝王切開手術を行う。 | 帝王切開手術をする場合は5~10万円 |
新生児致死 | 新生児の死亡率が高い。 | 不明 |
※症状や病院によって金額は変わってきますので、かかりつけの動物病院で確認してください。
プチ・ブラバンソンを飼育する際は、特に熱中症に気をつけましょう。
短頭種と呼ばれる鼻の短い犬は、口腔の面積が狭いため口から熱を逃がすのが苦手です。日本の暑い夏を健康に乗り切るには、飼い主がしっかりと対策をする必要があります。
犬は気温22度、湿度60%を超えてくると熱中症のリスクが出てきます。陽気を感じる季節になったら、窓を開けて風を通し熱がこもらないようにするなどの対策を始めましょう。夏期には昼も夜もエアコンをつけ、快適な室温と湿度を保ちます。
暑い日は日中の散歩を避け、気温の下がった時間帯にします。また、超小型犬ゆえに地面からの照り返しを受けやすいため、アスファルトなど1日中熱を持っている場所を歩かせるのはやめましょう。外出時には、いざというときに体を冷やせる保冷剤や水分補給用のボトルをを持ち歩くと安心です。
留守番をさせるときに部屋のエアコンを切ったり、エアコンのついていない車内に放置したりすることも大変危険なのでやめましょう。
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プチ・ブラバンソンの特徴として、鼻のシワの部分で菌が繁殖し、臭いの原因となることがあります。顔を拭くときは、鼻の周りもウェットティッシュなどできれいにしましょう。
また、垂れ耳で風通しが悪く臭いやすいため、耳のケアも大切です。手入れを怠らなければ、さほど臭う犬種ではありません。
プチ・ブラバンソンは暑さに弱く、短頭種ゆえに熱中症のリスクが高い犬種ですので、基本的に室内で飼育します。一方で寒さにも弱く、1年を通して室温や湿度には気を配ってあげる必要があります。
家族に愛情を注ぐ性格や、小さなパグのようにも見える見た目は愛らしく、コンパニオン・ドッグとして申し分ありません。長きにわたってよき家族の一員となってくれることでしょう。
超小型犬ですのでマンションなどでも飼いやすく、被毛は短毛で手入れも簡単です。活発で遊ぶことが好きですが、運動量はさほど多くありません。
ただし肥満になりやすい傾向があるため、ドッグフードやおやつのあげすぎには注意しましょう。
基本的に成長に合わせた総合栄養食を記載量の通りに与えていれば問題ありません。成長途中である子犬のうちは、丈夫な体を作るためのカルシウムやタンパク質が多く必要です。
エネルギーを効率的に吸収でき、なおかつ消化のいい子犬専用のフードを与えましょう。成長が止まったら、成犬用のフードに切り替えます。
フードの種類によって給餌量は異なりますが、子犬の場合は1日摂取量を3~4回に分け、ふやかして与えます。
成犬になれば基本的には1日2回で問題ありません。成長が止まったら、成犬用のフードに切り替えます。成犬に栄養を与えすぎると肥満の原因にもなります。子犬用のフードでは栄養過多になってしまいますので、適切な時期に切り替えるのが重要です。
プチ・ブラバンソンは肥満になりやすい傾向があるため、食事の量と内容には気をつけましょう。
犬が食べてはいけない食べ物 | ネギ類全般(にんにく、ニラ、玉ねぎなど)・ぶどう類全般・チョコレート・キシリトール・生の魚介類(魚、イカ、タコ、エビ、カニ)・鶏の骨・アボガド・ナッツ類全般 |
犬は避けたほうがいい食べ物 | ほうれん草・生肉・香辛料・にぼし・のり・生卵・生野菜・牛乳・ココナッツオイル・干しあんず |
上記は代表的な食べ物を記載していますが、もっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
また犬が苦手な食べ物として、犬は臭覚が優れているため酸み・辛み・苦みに対する感覚がとても敏感で、においを嫌がります。
上記の食べ物も控えたほうが無難でしょう。
プチ・ブラバンソンの被毛は短毛のシングルコートです。抜け毛は多くなく、はっきりとした換毛期もありません。
通常のお手入れは週に1回程度のブラッシングで十分です。固く絞った濡れタオルで全身を拭くのもいいでしょう。
超小型犬ですので人間用のバスタブなどを利用してお風呂に入れることが可能ですが、犬用のバスタブなどがあるとなお便利です。
お風呂に入れる前にはブラッシングをして、ある程度汚れを落としつつ毛並みを整えておきます。
子犬と成犬それぞれのお風呂の入れ方について紹介します。
プチ・ブラバンソンの子犬のお風呂の入れ方活発で遊び好きなプチ・ブラバンソンですが、散歩は1回につき20分程度、1日1~2回で十分です。
あとは精神的に満足できるように、室内でおもちゃを使って遊んであげましょう。社交性もあるので、時々はドッグランなどへ連れていくと喜びます。
運動不足から犬が退屈やストレスを感じることがあれば、問題行動につながりかねません。健康な体づくりやストレス発散のためにも、散歩や遊びは大切です。
プチ・ブラバンソンは賢く、しつけのしやすい犬種だといわれています。ただ頑固な一面もあり、こだわってなかなかトレーニングを受け入れないこともあります。あきらめずに根気よく教えていきましょう。
しつけのためには、飼い主と犬との信頼関係が重要です。人間がリーダーだと教えるために、感情的にならず毅然とした態度で接し、日常的に正しいコミュニケーションをとりましょう。
トレーニング中に失敗したとしても、叩いたり頭ごなしに叱ったりするのはもってのほかです。人間の子どもと同じように上手にできたときは愛情を注いで褒め、ルールを覚えさせていきましょう。
室内で犬を飼うときに重要なのがトイレのしつけです。プチ・ブラバンソンの子犬を迎えたらすぐにトイレのしつけをしましょう。しつけの開始時期が遅れると、犬が勝手にトイレの場所を決めてしまい、矯正するのが難しくなってしまいます。トレーニング中に失敗したときは淡々と片づけ、イライラしないのが大切です。
もし、里親制度や保護犬譲渡制度を利用して成犬を引き取るのであれば、子犬以上に根気よくしつける覚悟が必要です。成犬になると排泄回数が減るぶん、トレーニングには時間がかかります。
プチ・ブラバンソンはむやみに吠える犬種ではありませんが、警戒心が強い個体は無駄吠えが出ることもあります。日常的に吠える犬になってしえば、困ったことになりかねません。無駄吠えを減らすようトレーニングしていきましょう。
プチ・ブラバンソンは精神的に落ち着きがあり、決して攻撃的ではありませんが、当然のことながら個体差はあります。もし噛み癖が見られるようであれば、噛み癖がつかないようにトレーニングしましょう。
歯が生え替わる時期は、しきりにものを噛もうとします。これは乳歯が抜ける前の違和感による行動で、通常は永久歯が生え揃えば落ち着くため問題ありません。
噛んでもいいおもちゃなどを与えましょう。
犬の行動をコントロールするための「待て」は、いたずらをやめさせるときなどに役立つしつけです。ドッグランやドッグカフェ、動物病院など、社会性を求められる場所でも効力を発揮します。
プチ・ブラバンソンは基本的に穏やかで、気に入らない相手からは距離を取るものの、興奮したときなどは飼い主による制御が必要になってきます。トラブルなく過ごすためにも「待て」はしっかりと教えましょう。
「待て」は、「おすわり」や「伏せ」ができることが前提のしつけです。「待て」の前に、「おすわり」「伏せ」のトレーニングをしておきます。
1匹で留守番をさせるときに、犬が寂しさや不安を感じていたずらをすれば、後で困ったことになります。不安な気持ちで過ごすのは犬にとってもよくありません。留守番をさせるときは、犬も人も安心して過ごせるようにしつけましょう。
プチ・ブラバンソンは独立心を持っていますので、きちんとしつければ上手に留守番できるでしょう。
留守にする前に犬が快適に過ごせるよう夏や冬などはエアコンを効かせ、飲み水をたっぷり用意しておきます。
犬という生き物は、いい香りがしたりすると食べ物じゃなくても口に入れてしまいます。
でも、犬には食べさせてはいけない食べ物も存在します。食べてしまうと命の危険もあるので要注意です。
今回は、そんな食べ物を食べてしまった時の対処法も合わせてお話していきます。
https://mofmo.jp/article/19619