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灰色の墓石が並んでいるところはなんとなく不気味な雰囲気があったり暗い気持ちになりそうな感じがありますよね。しかしハナミズキやサクラなどの美しい花を咲かせる木をシンボルツリーとすることで明るい雰囲気が生まれます。樹木ではなく中には芝生や草花などを飾り立てたガーデン調のお墓もあります。
一見すると、「え、これがお墓なの?」と感じるようなものもあります。お墓というよりはちょっとした庭園のように見えるものもあります。
・値段が安い
樹木葬は通常のお墓よりも値段が安いというメリットもあります。遺骨を埋葬するだけの小さなスペースですむので大きなスペースを買い取ったりレンタルする必要はありません。「生きている間はお金を使いたいけど、死んだ後のことは別に重要ではない」という人によっては、コスト面でメリットがある樹木葬は人気でしょう。
日本での樹木葬はまだ20年の歴史しかありません。1999年に岩手県の寺院で行われたのが始まりとされています。その後は各地で樹木葬が行われるようになり、公営の樹木葬が開設されているところもあります。例えば横浜市では市営の樹木葬場所があって、一つの大きなシンボルツリーの周りに遺骨が埋葬されています。
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ペットを飼っている飼い主さんの中にはペットを愛するあまり、同じお墓に入りたいと思っている人も少なくありません。例えば以下のようなコメントがあります。
主人がうちの子(犬)を溺愛しています。一緒のお墓に入りたいと言っているのですが、人間とペットを埋葬することは可能でしょうか?主人は樹木葬希望です。出典:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13194584973?__ysp=5qi55pyo6JGs44CA44Oa44OD44OI
実家のお墓は広いので、ペットのお墓も建てていますが、犬たちしか眠っていませんから。私の飼い猫たちのお骨は、私が死んだら一緒に散骨、もしくは樹木葬にしてもらうように、娘に伝えてあります。出典:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10199034370?__ysp=5qi55pyo6JGs44CA44Oa44OD44OI
他の家族と別だと寂しい気もしますが、猫と一緒なのはうれしいですねー。樹木葬単体にも憧れますが、現在「ペットと一緒に」と言う例はあるのでしょうか?もし可能なら自分もそうして貰えたらいいなと思います。出典:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13135710383?__ysp=5qi55pyo6JGs44CA44Oa44OD44OI
私は死んだ後、ペットと同じ所(一緒なら墓でなくてもいい)で眠りたいと思っています。家は代々、某新興宗教の信者用墓に入っていて、母や祖母も信者なので恐らくそこでしょうが、私は無宗教ですし、死後知らない人達と眠るのは御免被りたいのです。出典:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1463099364?__ysp=5qi55pyo6JGs44CA44Oa44OD44OI
このように、ペットと一緒のお墓に入りたいという希望は少なくありません。ペットはもはや動物というよりも家族の一員のようになっているという家庭も多いので、お墓に関してもペット同伴の場所を好む人が増えてきているでしょう。特に身寄りがいない人の場合は、飼っているペットに愛着を抱くでしょう。
また中には、特に宗教心がないのでお墓に関してフレキシブルな見方をしている人もいます。死んだ後に知らない人たちと同じ場所に機械的に埋葬されるより、ペットと同じ場所で寝る方がはるかにいいと考える人もいるようです。いずれにしても、ペットが大好きなために一緒に眠りたい人はたくさんいます。
さて、そのような願いをかなえる方法の一つとして、今回のテーマである樹木葬が挙げられます。樹木葬の中にはペットと一緒に入れるところがあります。
樹木葬を行っている場所すべてがペットと一緒の埋葬を許可しているわけではありませんが、中にはそれを受け入れてくれるところもあります。ペットと一緒の樹木葬を行う場合は2つのパターンがあります。「同じお墓に入るというパターン」と「個人の墓とペット用の墓とに分けるパターン」です。同じ墓に入るパターンの方が値段は高い傾向にあります。
ペットと一緒に樹木葬をしてもらう時は、どの場所で手続きをしてもらうかよく考えるようにしましょう。例えば以下のようなポイントをチェックしておくと良いでしょう。
・埋葬方法
樹木葬の方法には個別にスペースを設けることができる「個別型」と、先ほどの横浜市の例のように1本の大樹をシンボルツリーにして複数の遺骨を納骨する「合同型」とがあります。
どちらの方法で埋葬されるのかを確認しておかないと、後で違う理解が生じることがあります。例えば人間とペットとで個別型と合同型に別れるとか、一定期間は個別で後は合同といったパターンがありえます。自分が望む埋葬方法をよく確認するようにしましょう。
・金額の確認
これも重要なポイントです。一般的には納骨のたびに費用がかかるので、埋葬する最終的な人数やペットの数を施設の運営者によく伝えて全体の見積もりを出すようにしましょう。
・遺骨の取り扱いの確認
ペットと一緒に樹木葬で眠る場合、納骨後には骨が取り出せなくなることがあります。家族がその点を理解していないと、後で問題が発生する恐れもあります。大切な家族の骨を一緒に埋めようとしても、樹木葬のためにできないということもあるでしょう。
ですから遺骨の取り扱いに関しては十分に施設側、および家族と話し合う必要があります。
お墓選びはデリケートな作業です。中には宗教心が強い家族がいて、先祖代々の方法で埋葬することを主張する人がいるかもしれません。特に「来世で幸せに暮らすためには、多くのお金を払って立派な墓を建てることが重要だ」という意見を持っている近親者がいるなら、樹木葬についてよく理解を得ておく必要があります。
先述の通り樹木葬はそれほど歴史が長いタイプの埋葬方法ではありません。ですから最初は理解が得られにくいところもあるでしょう。特にペットが一緒という点は、動物が好きではない人や、猫や犬など特定のペットが嫌いな人にとっては抵抗を覚える点かもしれません。
あらかじめ問題を防ぐためには、事前に良いコミュニケーションを取っておく必要があります。