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三毛猫の原産国は日本です。どおりで私たち日本人になじみがあるわけですね。
とはいえ三毛猫は血統書登録された猫ではありません。簡単に言えば「雑種猫」です。というのも、長年猫は屋外で飼われることが多かったため、きちんと血統の管理を行うということがされていませんでした。そのためほとんどの三毛猫はいろいろな血の混ざった雑種なのです。
名前にある通り、三色の被毛の色を持った猫を「三毛猫」と呼びます。
○歴史
日本では弥生時代の遺跡から猫の遺骨が発見されています。ですから昔から猫は存在していたといえます。その後いろいろな国から猫が輸入されていき、日本にいた本来の猫と外国から来た猫が交配していきました。江戸時代の文献にはすでに三毛猫がモチーフにしたものがあるとされています。
○特徴
三毛猫の身体的特徴をみてみましょう。基本的には丸顔に小さな目、手足が短いずんぐりむっくり体型です。三毛猫は一般的な猫の体系をしており、平均体重は3.5~4.5キロほどです。
○性格
三毛猫は、一般的に非常に猫らしい性格をしているということができます。気分屋でわがまま、マイペースでプライドも高く、食事の好き嫌いも激しくお嬢様のような性格とも表現されることがあります。
また後程取り上げますが、基本的に三毛猫はメス猫なので、母性が強いともいわれています。自分の子どもを守るためにはどんな危険をも冒しますが、他の猫の子ども、つまり自分の子ども以外には興味がないのか知らんぷりということもあります。
○寿命
三毛猫の平均寿命は約15年ほどといわれています。純血種の猫の場合平均寿命は12年ほどといわれていますので、三毛猫は長生きする猫種と言えます。中には20年以上生きる三毛猫もいるようで、これも三毛猫が雑種で免疫力が強いからということができるかもしれません。
三毛猫の特徴の一つに、三毛猫のほとんどがメス猫であるという点があります。なんと三毛猫でオスが生まれる確率は3000分の1、または30000分の1といわれるほど希少なのです。そのためオスの三毛猫は幸運の証ともされており、昔から縁起の良い存在とされてきたほどです。
とはいえ、オスの三毛猫は染色体異常によって生まれる個体であるため、生殖機能がなかったり体に何らかの異常があったりということが多いようです。
三毛猫の毛色についてみてみましょう。一言に「三毛猫」と言っても、色の入り方によって呼び名が違います。
・キジ三毛
キジ三毛は白、茶、こげ茶の三色が入っています。
・縞三毛
縞三毛は黒、白、茶がしま模様で入っています。目の部分から伸びる縞模様は「クレオパトラライン」といわれるなど、縞三毛には特徴があります。
・とび三毛
とび三毛は、白をメインにところどころに黒と茶がぶち模様で入ります。
・パステル三毛
最近はパステル三毛という三毛猫もいます。全体的に毛色が薄く黒の部分がグレーだったり、茶の部分がベージュだったりします。
Bruno Passigatti/shutterstock.com
ここまでざっくりと「三毛猫」について紹介してきました。ここからは、三毛猫の中でも「とび三毛」にクローズアップしてみたいと思います。
上記でも三毛猫の性格について紹介しましたが、猫は毛色によって性格が違うといわれています。そこでまずは「とび三毛」の性格についてみていきましょう。一般的にとび三毛はどんな性格をしているのでしょうか。
①神経質
猫の世界では、白い毛色を持つ猫は「神経質」な性格をしていると言われています。とび三毛は全体が白で黒や茶のぶち模様が入っているため、白の割合の多い猫です。ですから白猫の性格を多くもっているということができます。
白というのは自然界において目立つ存在ですし、遺伝子的にも障害が出やすいともいわれています。難聴などの障害因子が関与しやすいようです。そのため、白い猫は自然界の中で生き残るために神経をすり減らしています。ということで神経質な性格ということができるでしょう。
もちろん個体差があるため、とび三毛がみんな神経質ということはないかもしれませんが、音やにおいに敏感など神経質な一面があるかもしれませんね。
②気まぐれ
これはとび三毛だけでなく三毛猫全体に共通していることかもしれませんが、とび三毛は気まぐれな部分があります。
自分が甘えたい時には飼い主のところに来てかまってほしいアピールをしますが、満足したらプイっといなくなってしまいます。それでもしつこくかまっていると怒ってしまうことだってあります。構ってほしい時とほしくない時がはっきりしている性格です。
③ツンデレ
これも三毛猫に共通していることです。基本的に「ツンデレ」です。非常に猫らしい性格と言えるでしょう。
普段はツンツンしていて、飼い主のことなんて目にも入っていないような態度をとっておきながら、たまに甘えたい時にはとことん甘えてデレデレしてきます。本を読んでいるとき、パソコンで仕事をしている時など、気づくと自分の隣に寄ってきて体をこすりつけてくるなんてことがないでしょうか。
もともと野生で単独行動をしてきた猫は、自分のしたいことをして周囲に合わせるという概念がありませんでした。そのため、周囲の目を気にせず自分のしたいことをして生きるという性格が形成されていったようです。ツンデレは自然界で身についた性格と言えるでしょう。
④愛情深い
上記でも述べましたが、三毛猫自体メス猫がほとんどですので、母性本能が非常に強いです。これはとび三毛にも共通していることです。
自分の子どもに何か危険が生じたときには、命に代えても必死に守ります。母性本能が非常に強いと言える性格です。ところが、自分の子ではないと全く無関心になり放っておくこともあります。なんだかはっきりした性格ですね。
しかし自分の子でなくても、自分の子として認めたならその後は我が子同然に守り抜く、愛情深い性格の猫です。
⑤プライドが高い
とび三毛はプライドが高いことでも有名です。白い猫の特徴にプライドが高いというものがありますが、とび三毛も白い割合が高いのでプライドが高いということができるのでしょう。
常に自分が一番でありたいので、他の猫に心を許すことはあまりなく、強気でいつもツンとしています。女王様、またはお嬢様タイプともいわれており、きつい性格をしています。
⑥好き嫌いが激しい
とび三毛は好き嫌いが激しい傾向にあります。
特に食べ物に関しては好き嫌いがあります。毎日同じキャットフードを与え続けていると、飽きて食べなくなることがあります。かといって新しいキャットフードに替えたとき、好みの味でないと全く手を付けなかったりもします。気に入らないものは絶対に食べません。
愛猫が好むキャットフードをバリエーション豊かに用意してあげると良いでしょう。
また食べ物に限らず、自分にとって何か嫌なことや嫌いなものに対しては「嫌」という気持ちを全身で表現することもあります。
一般的にとび三毛と言えば短毛種ですが、中には長毛種のこともあります。
長毛種の猫というのは、一般的におとなしくておっとりした性格をしていると言われています。活発ではなく、部屋にいてもいつもおとなしく座っているようなタイプです。
子猫とは言え、子猫の時からしっかりとび三毛の性格を持っています。そのため自分から甘えてくるということは少ないかもしれません。
ですから子猫がなかなか自分に寄って来てくれないとしても、そこまで気にしなくても良いでしょう。子猫の機嫌がよさそうなとき、また子猫から近づいてきたときにはたっぷりかまってあげてください。嫌がったらそれ以上かまうのはやめてそっとしておいてあげましょう。
オスのとび三毛の性格はどうでしょうか?メスと大差がないと言われていますが、そもそも個体数が少ないため性格を調べることが難しいようです。はっきりしたところはわかっていません。