- 週間ランキング
・エネルギー―1kcal
・炭水化物―0,3g
・ナトリウム―1mg
・カリウム―6mg
水分はもちろんですが、カリウムやナトリウムが多く含まれています。他にも、「アルキルピラジン」と呼ばれる香り成分や、GABAと呼ばれるアミノ酸の一種も入っています。
では、それぞれの成分の効果や効能について詳しく見てみることにしましょう。
カリウムやナトリウムといったミネラル成分は、互いに相互作用しながら、細胞を正常に保ったり、血圧のバランスを取ったりするなどして体を維持するのに役立っています。
カリウムは、腎臓でのナトリウム(塩分)の吸収を抑え、体内の毒素の排出を促す役目を担っています。それによって、血圧の上昇を抑えたり、筋肉の収縮をスムーズにしたりする働きを担っています。
腎臓の働きをサポートし、水分代謝を促すことで、おしっこと一緒に老廃物を排出します。それによって、体がむくまないように助けたり、膀胱炎や腎炎といった炎症から守ってくれたりしています。
特にむくみやすい夏にカリウムが多く含まれている麦茶を摂取することは、体にとって大きなメリットがあると言えるでしょう。
麦茶に含まれるアルキルピラジンと呼ばれる栄養素には、血液をサラサラにする効果があります。また、ギャバは血圧を下げる働きをしてくれる効果があります。
そう考えると麦茶は血行を促進して高血圧を抑制するのに最適な飲みものです。ちなみに麦茶の香ばしい香りは、このアルキルピラジンの香りです。
麦茶の原料である大麦には、体温を下げてくれる効果があります。また、麦茶に含まれるミネラル成分が、夏バテの防止や疲労回復に役立つので、暑い夏の熱中症対策に効果を期待できると言えます。
麦茶に多く含まれるビタミンには、抗酸化作用があります。抗酸化作用というのは、体の中で生じる、老化や病気の原因となる活性酸素を抑えたり、がんや動脈硬化といった病気の予防をしてくれたりする働きのことです。それで、「ガン」「脳卒中」「心筋梗塞」「糖尿病」などの予防に効果があるとされています。
麦茶には、体に良いたくさんの栄養素が含まれていますから、もちろん犬にとっても良いことだらけです。夏は犬でも熱中症や脱水症状になってしまうことがあります。もともと積極的に水を飲もうとしない犬の場合には、特にそうした熱中症や脱水症状には注意が必要です。
水が苦手な犬でも、麦茶だと飲んでくれるかもしれません。麦茶に含まれている「アルキルピラジン」という香ばしい香り成分に引き寄せられる可能性もあるからです。もし愛犬が水をあまり飲んでくれないなら、夏に限らず、麦茶で試してみるのも良いかもしれないですね。
ちなみに「アルキルピラジン」という香り成分には、ストレスを緩和させる働きもあるそうです。犬がストレスを感じているかは分かりませんが、リラックス効果を与えてくれるというメリットもあるでしょう。
Anna Hoychuk/shutterstock.com
犬に麦茶を与える場合は以下のような点に注意してください。
○尿路結石や腎臓系の病気を持っている犬には飲ませない
麦茶は健康にも良いですし、水分補給やリラックス効果も期待できるということで、我が家の愛犬にも積極的に取り入れてみよう!と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、与える際には注意が必要です。
販売されている麦茶の中には、「ミネラルが添加されている麦茶」もあります。確かにミネラルは、水分代謝を促したり、腎臓の働きをサポートしたりするのに役立つ成分ですが、過剰摂取し過ぎると「尿路結石」や「尿血症」につながる可能性もあります。
それで、特に腎炎等の病気や、尿路結石を患ったことがある犬には、麦茶は飲ませない方が良いと言えるでしょう。症状をぶり返したり、悪化させたりしてしまうかもしれないからです。
体質的に結石ができやすい犬もいます。健康に問題が無い犬であったとしても、もし暑い夏の水分補給を目的として与えるのであれば、水の代わりに麦茶ばかり大量に飲ませるのではなく、「少量」を目安に与えることを心がけるようにしましょう。
○食中毒に気を付ける
水と比べると麦茶の方が腐敗が進みやすいです。雑菌が繁殖しやすい暑い夏であれば、特にそう言えるでしょう。雑菌が繁殖した麦茶を飲んで、万が一嘔吐下痢やなどの食中毒症状が出てしまうと大変です。
どんなに冷蔵庫で保管しておいたとしても、こまめに作り直すようにして、新鮮な麦茶を与えるようにしたいものです。
○飲ませ過ぎない(適量を与える)
どんなに栄養価の高い飲み物であったとしても、飲み過ぎは良くありません。特に水分を摂りすぎてしまうと、嘔吐や下痢などをお腹を壊す可能性も高くなりますし、それだけ胃腸に負担をかけてしまうことになりかねません。
麦茶を喜んで飲みたがる犬もいるかもしれませんが、「うちの犬は麦茶が大好きなの」と、一度にたくさんの量を与えてしまわないように気を付けてください。特に初めて麦茶を飲ませる時は、ごく少量からスタートして様子を見ることが大切です。
○常温の方が良い
冷蔵庫から出したてのキンキンに冷えた状態の麦茶を飲ませると、軟便になったり、嘔吐下痢になったりしてしまう犬もいます。あまり冷えすぎていない麦茶のほうが、胃腸に負担をかけることが少ないでしょう。