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落ち着いている気分。
・耳をピンと立てているとき
何か小さな音をキャッチし、注意がそちらに向いている。
・耳を少し寝かせているとき
何かに対して不安や疑いを抱いている。
・耳をピクピク動かすとき
欲求不満などで気分がイライラしている。
・耳が後ろに倒れて頭にピッタリくっついているとき
怒りや恐怖を感じている。
さてここまで猫の優れた聴覚と猫の耳に現れる気持ちについて見てきました。さて本題に入りましょう。
聴覚のいい猫にとって、首元に付けられる鈴の音はどのように聞こえるのでしょうか?答えを導き出すために、まず鈴付き首輪をつける理由、そしてメリット・デメリットを見てみましょう。
あなたの愛猫の首には、鈴付き首輪が付いていますか?
昔からここ日本では、猫には鈴付き首輪というイメージがあり、実際にペットショップなどで販売されています。そのため、愛猫に鈴付き首輪を付けている飼い主さんも多いのではないでしょうか?
では、そもそもなぜ猫には鈴付き首輪を付けられるようになったのでしょうか?
それは昔、猫はネズミを捕るために家庭で飼われていました。しかし、ネズミは雑菌だらけなので、猫が捕まえるとその雑菌が家庭に入り込む可能性がありました。そこで飼い主が猫に鈴付き首輪を付けて、その音を聞くだけでネズミが逃げるよう、ネズミを追い払うことを目的として鈴付き首輪が付けられるようになった、と言われています。
現在でも地域によっては、ネズミ駆除のために猫を飼っている方もいますが、最近は猫をペットとして完全室内で飼育している方が増えているため、ネズミを獲る機会どころかネズミを見たことがない猫が多いのも事実です。
そのため現在では、飼い主が愛猫のファッションのために鈴付きの首輪をつけることが多いようです。
猫に鈴付き首輪を付ける一番のメリットは、飼い猫であると認識できることです。特に外に自由に外出する猫の場合、野良猫と区別したり、逃げたり迷子になった時に鈴付き首輪を付けていると見つかりやすいことが挙げられます。
首輪を付けていることでだれもが飼い猫だと判断できるため、だれかに拾われてしまったり、保健所に連れていかれる心配もありません。
最近は猫の体内にマイクロチップを埋め込むことが普及していますが、首輪なら見た目ですぐに判断することができますし、愛猫の体を傷つけることもないというメリットも得られます。
また、完全室内飼いの猫の場合でも、ちょっとした隙間にいたり、階段を上って別の階にいるなど家の中で探しまわることもありますよね。
そんなとき鈴付き首輪を付けていれば、部屋のどこに愛猫がいるのか分からない・・という時でも、鈴の音がすることで愛猫の居場所を素早く知ることができます。
どこかへ出かけるときや病院へ連れていきたいときなど、猫をつかまえたいときに鈴付き首輪を付けているととても便利です。
家の中を愛猫が歩いていても鈴の音がすれば、間違って蹴ったり、踏んでしまう・・ということもなくなります。
さらに猫が狭い所に隠れてしまい、身動きがとれなくなってしまっても、鈴付き首輪を付けていれば見つけることができ、助けることも可能です。
このように猫の気持ちを別にすると鈴付きの首輪には一定のメリットがあるとはいえます。
では、猫に鈴付き首輪を付けるデメリットとは何でしょうか?以下のような点があげられます。
・ストレスになる
猫はとてもストレスに敏感な生き物です。そのため、毎日の生活の中でもちょっとしたささいなことですぐにストレスを感じます。そのひとつが鈴付き首輪の鈴の音です。猫は音にとても敏感なため、ストレスになるのです。
野良猫を見ていても分かるのではないでしょうか?野良猫に近づこうとすると、すぐに急いで逃げ出します。それは警戒心が強いことに加え、知らない人やモノが近づく大きな音が猫にとってストレスになっているからです。
ですから、毎日毎日、歩く度に耳元で大きな音で常に鳴る鈴の音は猫にとってストレスになるのです。猫の耳の特徴を知れば知るほど、猫にとって音が大きなストレスになることが分かるでしょう。
鈴の音は、自然界に存在しない音です。そのため、猫にとってストレスの原因となることが研究により確認されています。鈴の音が聞いたことのある音で、たとえ好きな音だとしても、常に耳元で鳴き続けるなら落ち着いて寝ることすらできずストレスになります。
・事故につながる恐れがある
さらに猫は小道が好きな傾向にあり、それは完全室内飼いの猫だとしても同じです。そのため、家の中の隙間に入り込もうとする際に、首輪が引っかかり事故につながっているケースもよく見聞きします。
つまり、鈴付き首輪を付けることで、事故に巻き込まれる危険性も潜んでいるというデメリットがあります。
上でもすでにみたように猫は人間や犬よりも、何倍も優れた聴覚を備えているので、大きな音を苦手としています。
それには人が喋る声の大きさも含まれますが、鈴の音もそのひとつです。毎日、嫌いな音を聞かされたら猫はどうなるでしょうか?ストレスがたまり、健康にも悪影響を及ぼすでしょう。毎日鈴の音を聞いていれば慣れるかもしれませんが、心地よいものではありません。
もし可能であれば鈴は取り外してあげることができるでしょう。
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鈴が付いていることはもちろん、首輪がきつすぎることがストレスになることもあります。猫の被毛は量が多く、猫の種類によっては毛質によってふんわりしているので首が太く見えますが、実際は見た目よりも細い子がほとんどです。
首に合わせて首輪を締め付けると見た目も苦しそうに見えますが、猫も窮屈に感じ苦しいと思われます。しかし、緩すぎて付けると事故やケガの原因ともなります。そこで目安として、人間の指が1~2本程度入るくらいの余裕をもって首輪をつけてあげることをおすすめします。
また、首輪の素材が愛猫に合っていないことがストレスの原因になるケースもあります。わたしたち人間も、服の素材が自分の肌に合っていないと気分が悪くなります。それは猫も同じです。
特に素材が硬くてゴワゴワしているものは馴染みにくいので避けましょう。それとは逆に、柔らかくて軽く、首に馴染みやすい素材の首輪を見つけてあげましょう。
猫がハゲる原因にはいくつかあり、それは首輪と関係しています。大きく分けると4つの原因が挙げられます。ひとつづつみてみましょう。
①首輪による摩擦や被毛の擦れ
首輪を正しく付けていない、もしくは愛猫に合っていない首輪をつけていると、被毛に大きなダメージがかかります。それにより被毛が断裂されてしまい、脱毛してしまうケースがあります。
②首輪の重さや鈴の音によるストレス性の脱毛
首輪自体の重量や、鈴の音が猫にとってストレスとなり、ストレス性の脱毛を引き起こすことがあります。特にナイロン製や革製の首輪は重いので、大きなストレスとなるでしょう。
また、大きな鈴や金属製の迷子札などもストレスの原因になるので注意が必要です。
③ノミ取り首輪によるアレルギー性の脱毛
ノミ取り首輪には薬剤やハーブなどの成分が含まれています。猫によってはそれらの成分が合わず、アレルギー性の皮膚トラブルを引き起こし、脱毛の原因になるケースもあるので気を付けましょう。
④首回りの不衛生で雑菌による皮膚のトラブル
首輪は常に着用しているものです。そのため、フケや皮膚、ホコリなどの汚れが付着して蓄積され、雑菌が繁殖しやすい環境となっています。
これが原因となり、皮膚トラブルが発症し、脱毛を引き起こすことがあります。
可能であれば、猫に首輪を付けないことがベストです。首輪に鈴が付いていなくても、猫にとっては首回りに何かが付いていることがストレスになります。ですから、出来れば首輪は付けないようにしましょう。
しかし、愛猫に脱走のクセがある場合は、飼い主さんにとっては心配の種になります。
そこで猫にストレスがあまりかからない、セーフティ首輪の使用がおすすめです。セーフティ首輪は、モノに引っかかると首輪が外れるので首輪が引っかかるなどの事故に巻き込まれる心配がありません。