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ビタミンB1とはブドウ糖をエネルギーに変換するために使われるとても重要な栄養素です。そのためビタミンB1は疲労を改善するのに良い栄養となります。体をたくさん使って疲れを感じる場合、体内でビタミンが消費されていることになります。そのため疲労を感じた時にはビタミンも補給しなければなりません。
ビタミンB1はその点、疲れた体を回復させる力がありますので運動量の多い猫には適切な栄養素といえますね。
とはいえビタミンには弱点があります。水溶性であるため水に簡単に溶けてしまうという問題があります。また熱にも弱いためいんげん豆を加熱処理するとビタミンB1の多くが失われてしまいます。それでビタミンB1を吸収する理想的な調理法は、熱処理をしないで摂取することです。
・ビタミンB2
いんげん豆にはビタミンB2も豊富です。B2は成長促進に欠かせないビタミンで「発育ビタミン」と呼ばれるほど子供の成長に不可欠な存在です。さらに髪や爪などの再生にもビタミンB2は働いていますし、皮膚や粘膜にもB2が欠かせません。
ビタミンB2が不足してしまうと口の中が荒れやすくなったり、皮膚がガサガサになってしまったり、髪の艶が失われたりと外面的にも輝きを失ってしまうことになります。
猫に至っても同じことで、ビタミンB2の不足は猫の健康に良くない影響を与えることがあります。この点でいんげん豆はビタミンB2が豊富です。
しかしこのビタミンB2も水溶性ですので水に溶けやすく熱にも弱いので可能なら加熱処理のしすぎは避けたいところです。もちろん水溶性であるということはビタミンB2の摂取しすぎによる弊害は起きにくいともいえるでしょう。
・ビタミンB6
いんげん豆にはビタミンB6も豊富です。このB6は酵素の働きを助ける役割を担っているので、体の機能を潤滑に動かしていくために欠かせない栄養素ということができます。
ビタミンB6はアドレナリンやドーパミン、ギャバといった神経伝達物質の生成に深く関わっている栄養素です。ですからこれらの分泌物が十分に体に行き渡るために、ビタミンB6は猫によって良い成分です。
もしビタミンB6不足に陥ると、日中あまり動かなくなったり皮膚や体の粘膜部分に炎症を起こしたりと、死に至ることはないにしても良いことはありません。神経伝達物質が滞ると情緒不安定になったりもしますので、「猫がいつもカリカリしていてよく鳴く」とか「怒りっぽい」などということもありえます。貧血になることもありますのでビタミンB6は与えるようにしたほうが良いでしょう。
ちなみにビタミンB6も水溶性ですので水に溶けやすいです。ですから必要な栄養量を摂取するためには効率よくいんげん豆を食べる必要があります。なるべく熱や水を加えないようにしたほうが効率は良さそうですね。
このようにいんげん豆には体の元気を保つのに必要なビタミンB郡が豊富に含まれていますので、猫にもピッタリの食材ということができます。ただ繰り返しますが、あげる時はあまり熱を加えない与え方が良いようです。せっかくの栄養素が失われないためです。また水で洗い流しすぎてもビタミンB6は流れていってしまいますので、洗うにしてもほどほどに水を使ったほうがよいです。
いんげんには食物繊維も豊富に含まれています。食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維がありますが、いんげんのものは不溶性食物繊維です。
そのためいんげんに含まれる食物繊維は体内で溶けることがなく、胃の消化酵素で分解されることもありません。そのためいんげんの他の栄養素は吸収されていきますが、食物繊維だけは大腸に送られていくことになります。
そうすると大腸は良い刺激を受けることになり便通が良くなります。整腸効果を期待できるので便秘気味の猫には良い栄養素ということができるでしょう。とくにシニア猫にはおすすめです。
猫の場合は若い時は便通もよく腸も元気ですが、年を取るにつれ腸内が十分に活動できなくなるので便秘や下痢気味になることがよくあるからです。また胃の働きも落ちてきますので、食物繊維を取り入れることで胃や腸の調子を整えてあげることができるでしょう。
また猫は自分の毛を繕うために舐める習性がありますが、これによって胃の中に毛玉が入りやすく、それが原因で便秘になったりするなどの弊害が生じることがあります。これはとくに長毛の猫種によくある症状ですが、こうした問題を改善する目的でいんげんを食べるのも良い方法のひとつといえるでしょう。
とはいえいんげんに含まれる食物繊維は体内で溶けない食物繊維ですので、摂取しすぎは禁物です。過剰に食べ過ぎると逆に腸に繊維質を残すことになります。そうなるとそれが便秘のもとになりかねません。あくまで排便を促す程度の食物繊維を摂取するようにしましょう。
何事に関してもそうですが、過ぎたるは及ばざるがごとしです。便秘を解消しようとして繊維質を不必要に摂取していしまい、結果的に便秘になってしまっては意味がありません。まさに「ミイラ取りがミイラ」になってしまいます。