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前述のように、サルモネラ菌などの細菌は熱を加えると死滅するため、ゆで卵のように一定時間高温にさらして調理するのであれば、細菌の危険性はほとんどなくなります。アビジンの過剰摂取には気を付ける必要がありますが、衛生面で心配する必要はないでしょう。
火を通しても、その他の栄養素は残っています。ビオチンのブドウ糖を代謝する作用や皮膚を健康に保つ機能、ビタミンB2の粘膜を養う作用、ビタミンB12の赤血球を合成する作用などは、ゆで卵でも摂取することが可能です。
「完全栄養食」と呼ばれるほど、卵は栄養素をたくさん有している食品です。シニア犬や栄養補給が必要な犬には、むしろ積極的に与えてもいいほどです。
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卵にはたくさんの栄養がありますが、犬は普段ドッグフードを食べています。ドッグフードに卵やその他の食材を追加すべきでしょうか?それともフードだけを与えていても良いのでしょうか?
基本的に、犬はドッグフードだけを食べていても健康を保つことが可能です。ドッグフードであれば何でもいいという訳ではありませんが、総合栄養食としての基準や要求を満たしているフードであれば、それだけを食べていても犬が体調を崩すことはありません。
犬の健康は人間のそれとは違います。人間にとっては健康的なものでも、犬には役に立たないどころか有害なものさえあります。しかし、一般的なドッグフードは犬が摂取すべき栄養素を計算して含めており、それさえあれば犬が栄養失調に陥ることはありません。
ところが、食いつきや療治食の観点から食材を追加してやりたいと思う飼い主さんもいらっしゃることでしょう。
犬は与えられるものしか食べることができません。自分で献立を考えて調理することも、何かを言葉で要求することも出来ないからです。そのため、愛犬のためにドッグフード以外の物を与えてやりたいと思われることもあるでしょう。
しかし、食材を追加する場合は栄養学に関する正確な知識や、犬の健康や必須栄養素についての知識、愛犬のアレルギーや栄養バランスに関する考慮が必要です。手作りフードや追加の食材では、栄養バランスの調整が難しいのが事実です。
良かれと思って与えていた食材、あるいは不足を補うつもりで与えていたものが、過剰摂取や栄養吸収の妨げになっているということも容易に生じ得るからです。効果的にドッグフードに食材を追加するために、追加すると良い場合について考えてみましょう。