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ごぼうの一番の特徴は上記でも述べたように豊富な食物繊維です。なんと100gあたり5.7gもの食物繊維が含まれています。
■リグニン
ごぼうには2種類の食物繊維がバランスよく配合されていますが、その一つ不溶性食物繊維が「リグニン」です。
不溶性食物繊維は便のカサを増やして、腸を刺激します。こうすることで腸の動きをさらに促して便通を促すのです。そしてリグニンは腸内の発がん性物質の吸着するため、大腸がんの予防効果があるといわれています。
またコレステロールを減らす働きがあり、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞の予防も期待できます。
■イヌリン
もう一つの食物繊維が水溶性食物繊維の「イヌリン」です。
水溶性食物繊維は名前の通り、水に溶ける食物繊維で保水力を持ちます。これによって便の粘性を増し、腸内環境の改善に役立ちます。
さらにイヌリンは血糖値を下げる効果もあるといわれており、またビフィズス菌の成長を促すので大腸の運動を活発にし、便秘解消をしてくれます。
こうした整腸効果によって免疫力を高めることもできます。なぜなら免疫機能の70%が腸内にあるといわれています。ですから腸内環境が整うことで免疫機能も高まるといえるのです。
■カリウム
ごぼうにはカリウムが豊富に含まれています。なんと100gあたり320mgという量です。
カリウムには利尿作用があるため、むくみ解消に役立ちます。また体内の塩分を排出する働きもあるため血圧の維持にも役立つことでしょう。
■アルギニン
アルギニンは必須アミノ酸のひとつで、運動時に血中に分泌されるアンモニアの増加を抑える働きがあるといわれています。
そのためアルギニンは疲労回復効果があるとされています。
■カルシウム
ごぼうにはカルシウムも豊富に含まれています。カルシウムは言わずと知れた成分ですね。歯や骨を作るのに欠かせない栄養素です。
他にもマグネシウムなどのミネラルが豊富に含まれています。
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ごぼうには体に良い成分が豊富に含まれているので、とても重宝されている野菜の一つですね。
こんなに栄養豊かなごぼうは犬が食べても大丈夫でしょうか?
はい。犬もごぼうを食べても健康上全く問題がないことがわかっています。むしろ積極的に与えたいくらいの食材です。
ではごぼうは犬にどんな効能があるのでしょうか?いくつかのメリットを紹介しましょう。
一つ目は便秘改善、腸内環境の改善です。
ごぼうに含まれた2種類の食物繊維である水溶性食物繊維である「イヌリン」と、不溶性食物繊維である「リグニン」の働きによって腸の働きを活発にしたり、余計な毒素を体外に排出させたりします。
二つ目は利尿作用があることです。
食物繊維のひとつであるイヌリンには腎機能を高める利尿作用があり、カリウムも豊富に含まれているため利尿作用があります。
イヌリンは有害物質を体外に排出する助けをしますし、カリウムは塩分を体外に排出する働きがあります。
水溶性食物繊維であるイヌリンには血糖値の上昇を抑えてコレステロール値を下げる働きがあります。ですからイヌリンは糖尿病にも効果的といえるのです。
ごぼうにはミネラルのひとつ「セレン」が含まれています。セレンには抗酸化作用があります。
また酵素のひとつである「ペルオキシダーゼ」は活性酸素を除去する働きがあります。
老化やガンになる原因は、活性酸素の働きによって細胞が傷つけられるためです。しかし抗酸化作用のあるセレンやペルオキシダーゼの働きで活性酸素の働きを抑えることによって、がんを予防することが期待できるのです。
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ここまでごぼうのメリットについて見てきました。では特にどんな犬にごぼうはおすすめでしょうか?
まずは免疫力を付けたい犬におすすめです。
なぜなら上記でも見たように免疫機能の70%は腸内にあるといわれています。ですからごぼうを食べることによって、腸内環境が改善し、免疫力も向上することができるのです。
食物繊維が豊富なごぼうは、便秘が気になる犬におすすめです。便秘で苦しんでいる愛犬を見るのはつらいですね。ごぼうには2種類の食物繊維が含まれているため便通を促し便秘解消を助けてくれるはずです。
あまり尿をしない犬は尿が濃くなる傾向にあります。そういう犬は大抵腎臓があまり良くないかも知れません。
そんな犬にもごぼうはお勧めです。なぜならごぼうはカリウムが豊富で、食物繊維であるイヌリンにも利尿作用があります。これによって腎機能も高めることができるでしょう。