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ちなみに各市町村に存在しているのは市町村保健センターです。
都道府県が保健所を設置して市町村は市町村保健センターを設置します。
一般的に保健所には大別して人間に関係するものと地域に関連するものがあります。
人間に関係するものとしては、災害保健や感染症や精神保健などを扱っています。
地域に関連するものとしては食品衛生や環境衛生、薬事衛生、そして獣医衛生があります。
動物愛護や狂犬病予防に関する業務は現在動物保護センターに移行しつつあります。
つまり簡単に言うと、保健所の主な業務は人間に関連したことです。
なぜか動物を殺しているだけの施設というイメージがあるかもしれませんが、実際は人間の衛生管理をしているのです。
業務内容
エイズ・結核等感染症および難病の保健相談指導、HIV抗体検査
結核・感染症の医療費公費負担申請受付
予防接種票等の発行
母子健康手帳の発行、乳幼児健康診査等に関すること
各種がん検診、骨粗しょう症検診、成人歯科健診の実施
(補足)その他各種健康相談はお住まいの各総合支所健康づくり課へ
医師・看護師・調理師等、各種免許の受付
診療所・施術所(あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう、柔道整復)、医薬品販売業、毒物劇物販売業等の許可、登録、届出および監視指導
理・美容所等の許認可等および監視指導
飲食店等の営業許可申請、監視指導
飲食店等の営業許可申請関係証明発行
食中毒に関すること
その他の食品衛生に関する相談
ビル、マンションの環境衛生
衛生害虫の駆除指導や浸水後の消毒作業
犬の登録、狂犬病予防注射済票の交付
地域保健医療の計画など、統計調査および情報収集や提供
受動喫煙防止協力店募集について
嘱託保健師の募集について
これを見ると動物に関連したことより人間に関連した業務のほうが圧倒的に多いことが分かります。
では動物に関連した業務は主にどこで行われるかというと、それが実は動物愛護センターの役割です。
動物愛護センターは簡単に言えば、保健所の動物に関連した特定業務を行うことに特化した施設です。
具体的な業務内容には以下のようなものがあります(東京都福祉保健局・東京都動物愛護相談センターの例)。
・動物愛護精神と適正飼養の普及啓発
・動物の保護と管理
・人と動物との共通感染症の予防・調査等
「動物愛護精神と適正飼養の普及啓発」としては、小学校低学年を対象にして動物による事故や感染症の未然防止に関する普及啓発を目的とした動物教室を実施しています。
また、動物愛護週間に開催されるイベントに参加して業務紹介を行っています。
さらに犬や猫の譲渡を希望する人を対象に講習会を実施しています。
「動物の保護と管理 」としては飼い主不明な動物の収容や飼い主からの犬や猫の引き取り、動物の管理・返還、譲渡、殺処分を行っています。つまり悪名高い動物の殺処分は動物愛護センターが行っているということです。
保健所は悪、動物愛護センターは善というイメージは少し間違っているということです。
まとめて言うと、動物愛護センターは保健所の特定の業務を担っている施設ということです。
保健所は大都市には設置されていますが、すべての都道府県にあるわけではありません。
そのため動物愛護センターがない都道府県では保健所が動物の収容や殺処分を行っています。
場所によって殺処分を担当する施設が異なるということですね。
動物愛護センターがあるところはセンターが、ない所は保健所が行います。