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ヘルニアを発症している場合もあります。
椎間板ヘルニアは背骨の間の椎間板が神経を刺激してしまうことで強い痛みが生じる病気です。
もちろん手術などで治療することができますが、ワンちゃんが高齢であるなら体力的に手術が難しい場合もあるかもしれません。
お医者さんに相談するようにしましょう。
ヘルニアになってしまったら、関節痛と同じように立てなくなり筋肉が衰えていくことでさらに寝たきりに近づくでしょう。
また内臓疾患にかかり、それ故に体力や筋力が衰えてしまって立てなくなることもあります。
この場合も治療することができますが、老齢の場合、治療後に必ず体力が回復するとは言い切れません。
そのまま寝たきりの可能性もあるわけです。
そして、何らかの脳障害、認知症ゆえに歩くことができなくなる場合もあるでしょう。
この場合はなかなか治療は難しいでしょう。
認知症は寝たきりになる以外にも何らかの症状が表れているはずです。
認知症の症状が現われたなら、いずれワンちゃんが寝たきりになってしまう可能性も考えましょう。
そして、ワンちゃんが老衰して亡くなる寸前にも寝たきりになることが多いでしょう。
Keaton Nagappa/shutterstock.com
あなたのワンちゃんがすでに寝たきりの状態であるなら、それはしょうがないことです。
しっかりとお世話をしてあげるしかありません。
しかし、もしまだ歩けているのであれば、寝たきりにならないように予防することができます。
まず過度な運動は避けるべきです。
ワンちゃんが高齢であれば過激な運動に耐えられなくなります。
ですから、今までとは違った運動の内容に変更することができるでしょう。
散歩の内容と時間を考えることができます。
体を動かすことは良いことですが、あまりにも長時間散歩したり、階段や段差などの関節に負担がかかる場所を散歩するならワンちゃんの脚や関節は弱ってしまうでしょう。
またワンちゃんの体重にも気を遣ってあげることができます。
あまりにも重くなってしまうなら体の骨に負担がかかってしまうでしょう。
たくさんの脂肪が関節や背骨にダメージを与えてしまうかもしれません。
また肥満はさまざまな病気を引き起こしてしまうので、ワンちゃんが若い時から脂肪と体重には気を配りましょう。
ワンちゃんが高齢になってきたならボディチェックも欠かせません。
ワンちゃんの脚を強めに握ってみたり、動かしたりしてみてください。
ワンちゃんが痛がったり、嫌がったりするようであれば要注意です。
病院に連れていくなら早めに問題を特定し対策を打つことができるでしょう。
背骨を中心に頭から尻尾に向かって指の腹で軽く押しながら指を移動させてみましょう。
こちらも痛がったり嫌がったりするなら、背骨に問題を抱えている可能性があります。
お腹もゆっくりと押してみましょう。
嫌がったり、しこりがあったりするなら内臓に問題があるかもしれません。
高齢のワンちゃんたちにとって、病気の症状が重くなってからの発見では対処が難しい場合が多いです。
ですから、日々のチェックによって早期発見し、元気なうちに治療・対策しましょう。
そうするなら、寝たきりを防いだり寝たきりになる時期を遅らせたりできるでしょう。
Burdun Iliya/shutterstock.com
ここからは実際にワンちゃんが寝たきりになってしまったらどのようにお世話できるかを考えていきましょう。
寝たきりになってしまうと体勢がずっと変わりませんし、歩くことができないのでお世話も大変です。
どのようなお世話の方法が良いのでしょうか?
分野ごとにご紹介します。
床ずれとは寝たきりのワンちゃんに起こる症状です。
体を動かすことができないので、ある部分は絶えず床と接していることになります。
そうなると骨が出っ張ってきたり、その部分の血行が悪くなったり、皮膚の下に水がたまったような状態になります。
こうした症状が進むと、皮膚が壊死して内部の筋肉や骨が見えるようになってきます。
壊死した部分は細菌に感染することも多く、出血や膿が伴うことがあります。
当然、強い痛みが生じますのでワンちゃんはこの床ずれで苦しむようになります。
しかし、自分で体を動かすことができないので、症状は悪化することはあっても自然に治ることはありません。
床ずれを病院で治療してもらったとしても、再発することが多いようです。
ですから、まず床ずれを予防することが大切になってきます。
どのように床ずれを予防することができるでしょうか?
まず、寝たきりのワンちゃんが同じ姿勢をずっと取っていることがないようにしましょう。
2~3時間おきには寝返りさせてあげましょう。
その際にはマッサージをしてあげると良いでしょう。
マッサージによって血行が良くなり床ずれを防ぐことができます。
寝返りさせるときには、注意が必要です。
しっかりとワンちゃんの肩と腰を支えるようにして寝返りさせましょう。
背中の部分だけをつかんでしまうなら背骨や内臓に負担がかかってしまいます。
すべての動作をゆっくりと正確に行ないましょう。
ワンちゃんの寝床にも注意してあげる必要があります。
クッションやマットなど柔らかい素材を敷いてあげるようにしましょう。
そうすることで骨や皮膚への負担を減らすことができます。
また床ずれしやすい骨が出っ張っている部分にはドーナツ型のクッションを用いて、その部分の皮膚が床に接さないようにしてあげることができます。
風通しがよく、直射日光が当たらない場所を寝床としましょう。
寝返りさせてあげるときにワンちゃんの皮膚をチェックすることを忘れないようにしましょう。
サポーターやおむつをしている場合、その部分の皮膚が荒れてしまうことも多いのでこまめにチェックすることができますね。