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性格:勇敢で賢く、従順、警戒心が強い
寿命:10〜12歳
体重:32〜45kg
体高:63〜72cm
毛色:ブラック&タン、ブラウン&タン
値段相場:ペットショップ20〜30万、ブリーダー30〜40万、ブリーダー直販のペットショップ20〜30万
犬の品種認定や犬種標準の指定を行うジャパンケネルクラブ(JKC)によると、ドーベルマンはドイツが原産で主に警備犬や護衛犬として用いられてきた犬種です。賢く従順で訓練がしやすいところや、警戒心があり恐れ知らずな面を持つことから、現在でも警察犬や盲導犬など幅広く活躍しています。
子犬の頃に断耳や断尾することが習慣化された犬種でもあり、ドーベルマンの容貌として広く知られている尖った耳と短い尾はこの習慣によるものです。時代とともに断耳や断尾をすることは少なくなり、本来の垂れ耳と細い尾を持つドーベルマンが増えています。
個体差はありますが、オスの方が警戒心が強くやんちゃな性格をしており、メスは穏やかでマイペースな性格であることが多いです。
ドーベルマンと体型が似ていることで良く比較されるミニチュア・ピンシャーも、アメリカでは警備犬として用いられていました。警戒心が強く恐れ知らずなところはドーベルマンと共通していますが、小型犬であるミニチュア・ピンシャーは家庭犬としての人気がより高い傾向です。
ドーベルマンは大型犬です。犬の寿命は身体のサイズによって異なり、大型犬は小型犬よりも寿命が短いことが多いです。
ドーベルマンの平均寿命は10〜12年で、一般的な犬の寿命である12〜15年よりも短くなります。
ドーベルマンの平均体重は32〜45kgです。一般的にメスよりもオスの方が大柄であるため、理想体重はオスが40〜45kg、メスが32〜35kgを目安に考えると良いでしょう。
ドーベルマンの平均体高はオスが68〜72cm、メスが63〜68cmです。
ジャパンケネルクラブで認められている毛色は、赤褐色のタン・マーキングが見られるブラック&タンと、ブラウン&タンの2つのカラーです。
タン・マーキングは両頬や眉上、喉、胸の他、足や尾の下にも見られます。
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成犬になるまでの期間は、小型犬よりも大型犬の方が長いのが一般的です。
大型犬であるドーベルマンは、約15カ月~18カ月で成犬になるとされています。
※成犬とは身体的な成長が止まることです。
ドーベルマンは縄張り意識が強く、番犬として優秀な犬種でもあることから、威嚇のためや警戒しているときには吠えることも多くなります。
身体の大きさと同様に鳴き声も比較的大きめです。
病名 | 時期や症状 | 治療費 |
---|---|---|
股関節形成不全 | 股関節の異常により、歩行困難を生じる。大型犬に多い。 | 約40万円 |
※症状や病院によって金額は変わってきますので、かかりつけの動物病院で確認してください。
ドーベルマンの成犬がかかりやすい病気病名 | 時期や症状 | 治療費 |
---|---|---|
胃捻転全 | 食べたものやガスなどが胃の中で急速にたまることで胃が膨張し、ねじれてしまう病気。大型犬に多く見られる。 | 10~30万円 |
フォン・ヴィレブランド病 | 血小板の止血機能因子に異常があり、皮膚や粘膜が傷ついた際に血が止まらなくなる。遺伝による病気。 | 不明 |
※症状や病院によって金額は変わってきますので、かかりつけの動物病院で確認してください。
夏でもカラッとした気候であるドイツ原産の犬種のため、気温が22~23度、湿度が60%を超えてきたら熱中症に注意する必要があります。
ドーベルマンは運動量も多く、散歩が好きな犬種のため真夏日などの外出は注意が必要です。散歩はなるべく日中を避け、早朝や夜などに行くようにしましょう。水分補給もこまめにし、犬用の首へ巻きつける保冷剤もあると効果的です。
また、室内や車内の場合でも熱中症にならないわけではありません。予防するためにもエアコンをつけて室温管理することが大切です。
ドーベルマンの被毛は短毛のシングルコートなので、ニオイが比較的少ない犬種の一つです。ただし断耳していない場合は垂れ耳のため、湿気がこもりやすくニオイの原因になることもあります。
ドーベルマンを飼う際は、温度や湿度が調整できる室内飼育が適しています。しかし大型犬のため、室内で飼育するにはある程度広いスペースが必要です。
飼い主に対しては従順で命令にも忠実に従いますが、警備犬として優秀な反面、警戒心や縄張り意識が強いので、他の人や犬に対して攻撃的になる面も持ち合わせています。
運動量も多く、適切なしつけを行うことができないと制御が難しくなるため、大型犬の飼育未経験の場合は十分に検討した上で飼うようにしましょう。
また大型犬であることから、病気や高齢になり動けなくなってしまった時のことを考えると、一人または複数人で“抱えることができるかどうか”も考慮した方がいいでしょう。
その際の移動は車になるでしょうから、車を所有していないと飼うのは難しいといえます。
ドッグフードは身体の大きさやライフステージに合ったものを選びましょう。
ドーベルマンは大型犬に多い「胃捻転」になりやすい犬種です。ゆっくり食べられるように工夫がされているものや消化に良いものを与えるようにしましょう。
運動量も多いので、しなやかな筋肉を維持するためにも栄養価の高いドッグフードが適しています。
フードの種類によって給餌量は異なりますが、子犬の場合は1日摂取量を3~4回に分け、ふやかして与えます。
成犬になれば基本的は1日2回、または様子を見ながら3回に分けて与えると良いでしょう。
犬にも好き嫌いがあるため、犬の好みに合ったドッグフードを見つけてあげるのも大切です。
犬が食べてはいけない食べ物 | ネギ類全般(にんにく、ニラ、玉ねぎなど)・ぶどう類全般・チョコレート・キシリトール・生の魚介類(魚、イカ、タコ、エビ、カニ)・鶏の骨・アボガド・ナッツ類全般 |
犬は避けたほうがいい食べ物 | ほうれん草・生肉・香辛料・にぼし・のり・生卵・生野菜・牛乳・ココナッツオイル・干しあんず |
また犬が苦手な食べ物として、犬は臭覚が優れているため酸み・辛み・苦みに対する感覚がとても敏感で、においを嫌がります。
上記の食べ物も控えたほうが無難でしょう。
ドーベルマンはシングルコートの短毛種です。換毛期も無いためダブルコートの犬種ほど頻繁に手入れをする必要はありませんが、皮膚の健康のためにも週に1回はブラッシングが必要です。
基本的には皮膚を傷つけにくく、マッサージ効果の高いラバーブラシを使用して手入れを行います。ブラッシングを嫌がる場合には、ピンブラシを使うのも効果的です。
犬の入浴は1カ月に1回が目安です。断耳をしていない垂れ耳のドーベルマンの場合は、耳に水が入らないように注意しましょう。
ドーベルマンは抜け毛が少ない短毛のシングルコートなので、シャンプーの手間はそれほど多くはありませんが、身体が大きいので屋外の広いスペースでないと、シャンプーは厳しいかもしれません。
スペースがある場合でも冬場などの寒い日は避けた方が良いため、自宅で洗うのが困難な場合は無理せず、大型犬でも可能なトリミングサロンへお願いしましょう。
筋肉質な肉体を持ち、運動量が豊富なドーベルマンは散歩が好きな犬種のため、毎日2回、1時間以上の散歩が理想です。
特に走ったりジャンプしたりすることが大好きなので、定期的にドッグランに連れて行くのも良いでしょう。
毎日の散歩以外にも、山や海など自然豊かな場所へ連れ出し、たくさん運動させると喜びます。
散歩が足りなかった場合、肥満が原因で病気になってしまったり、ストレスがうまく発散できずに、無駄吠えや噛み癖などの問題行動に繋がったりしてしまう可能性があります。
家族に対しては従順で穏やかな性格であるドーベルマンですが、家族以外の人や犬に対しては攻撃的になることもあります。
見た目の印象から怖いイメージを持つ人も多いので、子犬のうちからしっかりと主従関係を結び、行動を制御できるようにしておくことが大切です。
力の強い大型犬をコントロールするのは、初心者にとっては難しいことが多いです。
子犬を迎えたらその日からすぐにトイレのしつけを始めましょう。排泄の回数も多い子犬は覚えるのも早く、短期間でしつけることができます。
排泄の回数が少なくなる1歳以上の成犬の場合は、子犬よりも時間がかかることが多いです。また里親や保護犬の場合はこれまでとは違うトイレに慣れる必要があるため、上手くできずに失敗してしまっても、叱らずに根気良くしつけるようにしましょう。
多頭飼いの場合、一つのトイレでも問題ないこともありますが、犬の性格によっては別々のトイレを用意します。
ドーベルマンのような大型犬は、排泄の際にトイレからはみ出してしまうことも多くあるため、最初はトイレスペースを広く取り、上手にできるようになったら徐々に狭くしていくと良いでしょう。
警備犬として優秀なドーベルマンは縄張り意識が強く、家族以外の人間や犬が近付くと威嚇のために激しく吠えることがあります。
鳴き声も大きいため、吠え癖が付いてしまうと近隣の迷惑になってしまったり、相手を怖がらせてしまったりするため注意が必要です。無駄吠え対策として子犬のうちからしつけはしっかり行いましょう。
大型犬であるドーベルマンは噛む力も強力なので、遊びで噛まれただけでも大きな怪我に繋がってしまうことがあります。成犬になってからのしつけはなかなか難しいため、子犬の頃からしっかり訓練しておくようにしましょう。
歯が生え替わる時期は、しきりにものを噛もうとします。これは乳歯が抜ける前の違和感による行動で、通常は永久歯が生え揃えば落ち着くため問題ありません。
噛んでもいいおもちゃなどを与えましょう。
「待て」ができると外出の際、非常に役立ちます。犬が興奮したときに落ち着かせるためにも「待て」は効果的です。
警戒心の強いドーベルマンは、散歩中などに見知らぬ人や犬に対して予期せぬ行動をとる可能性も少なくありません。大型犬で力も強いので「待て」の訓練をしっかりしておき、行動を制御できるようにしておきましょう。
犬は飼い主と離れることにストレスを感じる場合が多く、基本的に留守番が得意ではありません。
特に家族が不在の間は普段よりも生活音が少ないため、音に敏感なドーベルマンはちょっとした物音にも興奮してしまうかもしれません。犬がストレスを感じないように一人の時間に慣れさせておくことが大切です。
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家族として犬を迎えることを検討されている場合は、「保護犬の里親になる」という選択肢もぜひご検討ください。
新たな飼い主さんのお迎えを待っている子たちがたくさんいます。