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知らせを受けた時ニッキーさんは街を離れており、戻るまで人工哺乳をお願いしました。こうして2時間おきのお世話が始まり、職場にも同伴して哺乳を続けたのです。
出典:http://www.lovemeow.com/runt-kitten-cold-rescued-bush-2546172194.html
こちらがマーティーさんにレスキューされた当時の3匹の子猫達の様子です。
3月のラスベガスはまだまだ寒く、生まれたばかりの子猫達にとっては命にかかわるほどの気温です。
まるで冷え切って硬直しているように見える子猫達。
全員が元気に育つかどうか、とても心配ですね。
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街に戻り子猫達を引き取ったニッキーさんは発見場所に捕獲機を設置し母猫の出現を待ちましたが、現れませんでした。そして子猫達は生後24時間ほどでもろい状態だったのです。出典:http://www.lovemeow.com/runt-kitten-cold-rescued-bush-2546172194.html
「3匹は抗体を含む母乳をもらっていなくて危険な状態だったの」とニッキーさん。
ご存じの方もいらっしゃると思いますが、生まれて間もない子猫や子犬は母親からの母乳を通して病気と闘う抗体を受け取ります。
母乳からの抗体の効果は生後2~3か月頃までと言われており、その期間が過ぎると予防接種を受けることで外部から抗体を体に入れることになります。
この抗体を含んだ母乳は初乳と言われ、初乳を口にしなかった子猫達は非常に危険な状態にさらされることになるのです。
つまりお世話をする側は他の個体との接触を避けたりこまめな消毒作業をすることによって予防接種が受けられる月齢になるまでウィルス感染から守ってあげなければならないのです。
ニッキーさんにとってこれは大変な作業になりそうですね。
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「この子達を生かすためならどんな努力も惜しまないわ」とニッキーさん。出典:http://www.lovemeow.com/runt-kitten-cold-rescued-bush-2546172194.html
彼女は暖かい寝床を用意し子猫達の体温をキープし、2時間おきに食事を与えました。そして3匹はそれぞれパンケーキ、スパッド、そしてベーグルと名付けられたのです。
温かいベッドでスヤスヤと眠る子猫達。
まだ目も開かぬこの子達はなぜへその緒がついたままの状態で寒空の下に放り出されてしまったのでしょうか。
もしもそれが人間の仕業であったなら許し難いことです。
しかし今はなんとか生きて欲しい。
そう祈る事しかできません。
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一番小さなベーグルは生後3日の時点で体重はわずか90gでした。そして他の兄弟達がミルクをたくさん飲んで体重を増やして行く中、ベーグルは食べることをやめてしまいました。出典:https://www.instagram.com/myfosterkittens/?hl=en
「食欲が薄くて心がだんだん沈んで行ったわ」とニッキーさん。
こちらが3兄弟で一番小さかったベーグルです。
この月齢の子猫の命はとてもはかないもので、食欲の無い子が生き延びる確率は非常に低いのです。
そんな状態に陥ってしまったベーグルのことを心配するニッキーさんの気持ちが痛いほどわかります。
しかしここで諦める彼女ではなかったようです。
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ニッキーさん夫妻はベーグルになんとか食べさせるためチューブでの給餌を始めました。彼女の夫はERの看護師で新生児ケアの資格を持っており、夫婦ともども獣医師からチューブでの給餌の訓練を受けていました。そんなご主人がベーグルを救うため一役買ってくれたのです。出典:http://www.lovemeow.com/runt-kitten-cold-rescued-bush-2546172194.html
こちらがチューブで食事を摂るベーグルの様子です。
人間の看護師とはいえ、さすがERで新生児のケアされている旦那様。
このような作業はお手の物と言ったところでしょうか。
旦那様の活躍でベーグルの体重が増えることをただただ祈りたいですね。
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数日後、ベーグルは危機を脱しみるみる元気になって行きました。出典:http://www.lovemeow.com/runt-kitten-cold-rescued-bush-2546172194.html
「ベーグルがチューブ無しで食べられるようになって、失った体重も取り戻すことができて嬉しくて涙が出てしまったわ」とニッキーさん。
現在ベーグルの体重は121gまで増えています。
「今はベーグルが食べて飲み込む音が私の耳には心地良い音楽代わりよ」
まだまだ小さなベーグルですが、自力で食事ができるようになればとりあえず一安心できそうですね。
他力ではなく自分で食べることは動物の生存にとって大きな意味を持ちます。
そして今では首から下のサイズがちょうどトイレットペーパーほどに成長したベーグル。
この子の目が開いてどんなかわいい顔になるのか楽しみでなりませんね。
どんどん食べて大きくな~れ!
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「ラスベガスには去勢してない野良猫が25万頭いるの。300万頭いるロサンゼルスに比べると少ないかもしれないけど、次々と子猫が産まれているのは紛れもない事実よ。とても深刻な問題だから、もしあなたの近くに野良猫がいたら保健所や団体に相談して去勢をしてあげて欲しいの」とニッキーさん。出典:http://www.lovemeow.com/runt-kitten-cold-rescued-bush-2546172194.html
我々人間はなぜ犬や猫の殺処分を止めることができないのでしょうか。
そしてなぜ不幸な運命をたどる動物が後を絶たないのでしょうか。
野犬と言われる犬達もルーツをたどればかつて誰かの飼い犬だったはずです。
しかし彼らは理不尽な理由で野に放たれ、やがては野犬となり、運が悪ければ保健所に捕まり殺処分という負のスパイラルがそこには存在します。
ではどうしたら止められるのか?
猫にも同じことが言えますが、ニッキーさんのおっしゃる通りとにかくTNRを徹底的に実施し終わらぬ不幸を断つのが一番の方法ではないでしょうか。
もちろんそこに近道などはありません。
地道な草の根的活動こそが未来につながるのです。
みんなが動物愛護への意識を高めれば、いつかは実現できるはずなのです。
Kitten Found Ice Cold in a Bush With Her Siblings, is Brought Back From the Brink.