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しかし,次の瞬間誰もが心打たれる出来事が起こったのです。出典:https://www.thedodo.com/close-to-home/boxer-dog-mourns-owner-funeral-brazil
人間であれば,この場の意味を難なく理解できますが,”通夜”の意味を知らない動物にとっては,ただ集まっているだけのようにしか見えないはず・・・
しかし,賢いベリーニャはこの場の大切さを理解しているようです。
そしてまた自分の側にいつもいてくれたテルマさんがいない・・・この状況をどうしていいのか分からなかったのかもしれませんね。
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テルマさんの棺が運び込まれるや,ベリーニャは儀式の間ずっとテルマさんの側から離れることはありませんでした。それはまるで,テルマさんとベリーニャの生前の姿を見ているようだったのです。そしてその姿は,テルマさんの息子であるネト(Neto)さんによって画像に収められました。出典:https://www.thedodo.com/close-to-home/boxer-dog-mourns-owner-funeral-brazil
先ほどの伏せて沈んだ様子にベリーニャとはうって変わって,テルマさんと一緒にいたいという感情を抑えきれないようです。
もしかして,起き上がって手を差し伸べてくれるかも・・・
ベリーニャは淡い期待を抱いたのかもしれません。
動物のこの感情の素直さが,痛いくらい伝わってきます・・・
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儀式が終わってもベリーニャの悲しみは終わることがありません。テルマさんがいないことを悲しんでいるかのようにクンクンと辛そうな鳴き声をあげていたのです。そこで,ベリーニャの悲しみが少しでも和らぐことを願って,ネトさん家族は彼女をテルマさんが眠る墓地に連れて行ってあげることにしました。そこでの儀式で,リードを離されたベリーニャが一目散にテルマさんのお墓に走っていく姿があったそうです。テルマさんがいないにもかかわらず,その場から動こうとしないベリーニャ。出典:https://www.thedodo.com/close-to-home/boxer-dog-mourns-owner-funeral-brazil
ネトさんがそこで見たものは,決してなくなることのない母親と愛犬の絆だったのです。
もう二度とテルマさんに会えない・・・絶望的な悲しみのどん底にいるところを救ってくれたのは,愛する人の息子,ネトさんだったようです。
言葉は通じませんが,テルマさんがここで眠っていることが伝わったようですね。
人間同志の絆はそれほど珍しいものではありません。しかし,このような言葉ではなく心で結ばれた人間と動物との絆は,見るものの心に直接伝わってくるものなのですね。
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「この世から去っても,母は”愛”は人間だけのものじゃないと教えてくれているようです。母とベリーニャは,動物が持つ”愛する心”は,みんなが思っている以上のものなのだと教えてくれたようです。」とネトさんは語ってくれました。出典:https://www.thedodo.com/close-to-home/boxer-dog-mourns-owner-funeral-brazil
テルマさんは近くにいることが分かって,ベリーニャの悲しみは癒されつつあります。そしてその後ネトさんの家に引き取られたベリーニャは,もう独りぼっちではありません。
テルマさんの死は多くの人だけではなく,1匹の犬にも悲しみを与えました。
しかしそれ以上に与えてくれたもの,それは動物の心の重さのような気がします。
人間が傷つくように,動物の心も傷つき,また,人間が愛する気持ちを抱くように動物もまた同じような気持ちを持っている・・・。
人間と同じように動物に接することの大切さを改めて教えられた気がします。
主人の葬式に参列した犬
Dionísio Neto