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そう通報を受けて、動物保護団体「Hope For Paws」がやってきたのは、無機質で雑然とした場所でした。
灰色の人工物に囲まれた、温かみの無い場所で彷徨っていたわんちゃん。
障害物の多いこの場所でHope For Pawsのスタッフたちは、わんちゃんを探すのに五日間かかったといいます。
すぐそばを電車が行きかうノイズに、怯えきってしまったわんちゃんが見つけた、唯一の居場所。
それは、様々なゴミに囲まれた、冷たい隠れ家でした。
よくよく目を凝らさないと、すぐには気付けないような場所。
そこに、わんちゃんは潜んでいました。
やっと見つけたわんちゃんが逃げないように、Hope For Pawsのスタッフたちは、長いプラスチックチューブを首にかけようと試みます。
しかし、狭い場所で腹ばいになるわんちゃんは、それを怖がり嫌がります。
わんちゃんが嫌がろうとも、安全に保護するためには仕方のないこと。
スタッフは心を鬼にして、首に輪をかけます。
すると、わんちゃんは余程強い恐怖を感じたのでしょう。
キャンキャンと悲鳴を上げて、のたうちまわりだしました。
そして、あまりの恐怖に目を覆う仕草を見せたのです。
一体このわんちゃんは、これまでにどんな酷い目にあってきたのでしょう。
その切り裂くような悲鳴と痛々しい仕草に、胸が抉られる思いがします。
わんちゃんの尋常でない怯え方に、時間をかける必要があると判断したスタッフたち。
まずはわんちゃんをリラックスさせるべく、隙間から手を差し入れ、鼻筋や頭に優しく触れます。
「怖くない、怖くないよ。あなたを助けに来たのだから。」
その想いが通じたのか、わんちゃんは静かに愛撫を受け入れます。
わんちゃんの心に変化が!