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けれど、この中でもぐっすり眠っているノンレム睡眠時の割合は意外と短く、2割くらいなのです。
残りの8割は、外敵から身を守るために、本能からレム睡眠状態でいるのでしょう。
猫はレム睡眠の間に体を休ませていますが、脳は記憶を整理しています。
そして、ノンレム睡眠の間に脳が休息します。要は、脳が休息しているノンレム睡眠の方が深い眠りなのです。
猫が寝ているときに、よく「ピクッピクッ」と痙攣することがありますよね。
それは猫の眠りが浅いから起こるものなのです。
レム睡眠の時の脳はあまり眠っていないため、骨格筋がゆるくなりリラックスした状態になっています。
そして小さな物音などにも目を覚ましますよね。
浅い眠りであるレム睡眠の状態が多いからでしょう。そして猫はこのレム睡眠の時に寝言を言うことや、うなる場合があります。
脳が動いているからこそ、うなることや寝言、鳴くことが多くなることがあるのですが、それはなぜか、考えていきましょう!
レム睡眠は中枢神経系の発達に関連する説があり、記憶情報処理などに重要な働きをしていると考えられています。
脳が働いているけれど身体の筋肉はリラックスしていることから、身体の睡眠ともよばれています。
猫の場合 外敵に襲われても素早く対応できるように、どうしても浅い眠りが多いため 睡眠時間が長くなっています。
猫が深い眠りにつくのは既述の通り睡眠時間のうち2割程度です。
これは1日の睡眠時間に換算すると2~3時間程度しかありません。
猫のノンレム睡眠も人間と同じく、脳や体を安めている状態です。
この状態になるとストレスを消去したりホルモン分泌をしたり、筋肉も休めることができています。
レム睡眠時とは違い、ノンレム睡眠時の猫は微動だせずうなりや寝言を言うことはありません。
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猫が睡眠中にうなる・寝言を言う動作をする時は夢を見ている可能性があります。
猫が夢を見るのは、脳が起きていて体が眠っている状態のレム睡眠の時です。
猫は夢をみると何かを追いかけているような行動をとったり、寝言を言ったりします。
もし猫の体が睡眠中に動いていたら、それは猫が夢を見ている真っ最中ということでしょう。
ピクピク体が動いているからといって猫を起こして睡眠の邪魔をしないようにしましょう。
人間は、浅い眠りのときにストレスによる精神的な疲労や身体的な疲労、睡眠不足がしばらく続いたり浅い眠りの時に金縛りにあったりしますが、金縛りはそもそも脳は起きているけれど身体は眠っている状態です。
猫はほぼ浅い眠りでいるため、常に金縛りになりやすい状態でもあるのです。
ですから猫が飼い主さんに助けを求めて鳴くために寝言を言っているようにみえるのでしょう。
猫は 飼い主さんの胸やひざの上で眠ったりリラックスしたりする時にうっとりとしながら喉をゴロゴロ鳴らしたり両手でモミモミする仕草をしますよね。
この行動は、飼い主さんを母親にみたて、幼少期の気分に浸って甘えているからだと言われています。
モミモミするのは母乳の出を良くする仕草です。
スヤスヤと眠りながら見る夢は、母猫と戯れている楽しい情景だったり、母猫に舐めてもらい気持ち良くなり「にゃぁ〜」と鳴くこともあるのでしょう。
それらが寝言に聞こえるのですね。たまにお口をモグモグしているのも、母猫の夢や食事が理由でしょう。
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猫はかなりスリリングな状況の夢を見ることが多いようです。
狩りをするシミュレーションをしていたり、獲物を追いかけたりしているようです。
そうすることで、危機管理の行動を脳が整理しているのでしょう。
ですから、レム睡眠の状態でアクティブな狩りの夢をみているときは、ピクピク痙攣したり「ミャウッ」など 何かしらの寝言を発したりします。
猫が寝言を言ったり うなる、鳴くなどの行動がみられるのは当たり前なのですね。
普段はのほほんとしている家猫でも、寝ているときはアグレッシブに動き回るため、寝言を言ったり威嚇して「う〜」とうなるのかもしれないですね。
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寝言や痙攣 うなる以外に、いびきをかくこともあります。それは、寝る体勢で気道が狭くなってしまったからです。
もし、うなる・寝言を言う場合で いびき以外にも鼻水が出たりくしゃみをしているようであれば、猫風邪の可能性もあるので、異常が見受けられたらすぐに動物病院に連れて行ってあげてくださいね。
そして「吐き気」の場合もありますね。
猫は、自分の体を舐め体毛を整えたり、イライラしている気分を紛らわしたり、暑い時には涼しくするためにグルーミング(毛づくろい)と呼ばれる行動を頻繁にとります。
その時に体毛が抜けて、そのまま飲み込んでしまうのですが、毛は胃腸の消化液でうまく消化できません。
飲み込んだ毛量が少ない場合は便と一緒に排泄されますが、毛量が多い場合には胃の中に溜まり、毛玉(ヘアボール)になるのです。
それが大きくなるにつれて胃腸が詰まるため、吐き気をもよおして食べた物と一緒に吐き出すのですが、寝ている時にその吐き気が来た場合は「みゃおみゃお」と鳴くため、寝言と感じることもあります。
猫は浅い眠りの時にピクピクと痙攣することがあるとお伝えしましたが、突然大きくピクッと痙攣したり、その後も続けて痙攣をすることがあります。
そんな時は猫の体調が悪い場合もあります。
一例ですが、「てんかん」という、急に痙攣を起こす病気があります。
先天的、または後天的に脳神経の回路の一部分に異常をきたしたり、損傷により起きる病気で、痙攣が1分以上続く場合や泡を吹いて意識障害を起こす場合もあると言われます。
睡眠中に発作が起きた場合は、苦しそうなうるさい声を出したりします。
寝言がうるさいだけでなく苦しそうにしている時には、それは寝言ではない可能性もあります。
気になるようなら、動物病院で獣医師さんに相談してみましょう!
いつもと違う様子かどうか、気をつけて見てあげると早期発見ができますね。
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逆に、うなることや寝言を言うことがなく眠っている時は、深い眠りに就いているので そっとしておいてあげましょう。
息をしているようでしたら、問題はありません。
例えばお腹を見せて寝ているのは、安心している証拠です。
お腹をナデナデ、もふもふしたい気持ちをおさえて、ゆっくり眠らせてあげてくださいね。