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先週南アフリカで確認された新型コロナの新たな変異株だが、26日(2021年11月)にWHOは「オミクロン株」と名付け、懸念される変異株として注意を喚起した。
今年7月に1日の新規感染者が2万人と感染が拡大していた南アフリカだが、その後は感染者数が減少。10月1日には警戒レベルはレベル1に引き下げられ、今月初めには1日あたりの感染者が数百人程度まで落ち着いていた。しかし11月27日には新規感染者が6048人と再拡大の兆しがみられる。
29日の「スッキリ」では、南アフリカ・ケープタウンに住む岩瀬早織さんに現地の様子を聞いた。マスク着用は警戒レベル1でも義務付けられているが、岩瀬さんによると南ア国民はリラックスモードが抜けておらず、気の緩みからかレストランでマスクをしないで友達と話す姿もみかけるという。南アフリカのワクチン接種率は24%と低いが、「ミスリーディングの情報を信じ込んでいて、ワクチンを打つのは危ないという印象を持っているグループが多い」(岩瀬さん)。
現在、オミクロン株はアフリカ南部やヨーロッパなど13の国、地域で確認されているが、各国の対応はどうなっているのか。米バイデン大統領は「多くはわかっていないが拡散速度が速い」として、8カ国からの渡航を制限するほか、ニューヨーク州では非常事態宣言も出されている。EUでは飛行機乗り入れ停止など、南アフリカからの渡航に緊急ブレーキをかける他、イスラエルは外国人すべての入国を14日間停止するという強い措置を打ち出している。
日本でも岸田首相が「政府としても強い危機感をもって臨む」として、南アフリカなど9カ国からの入国者について、指定した宿泊施設で10日間待機する水際対策の強化を打ち出している。
オミクロン株で気になるのが感染力やワクチンの効果だが、香港ではホテル隔離されている男性の向かいの部屋の男性に感染が確認されるなど、感染力の強さが懸念されている。また、通常は数箇所のスパイクタンパク変異が30箇所確認されていることから、英BBCは「従来株と根本的に異なっているため、ワクチン効果があまりないかもしれない」という見解も報じている。しかし、米ファイザー社はワクチン効果を2週間で解析し、必要であれば新たなワクチンを100日以内に出荷。米モデルナ社もブースター接種で臨床試験中で、オミクロン株対応可能性のある2種類のブースターワクチンを研究中としている。
司会の加藤浩次「世界的に経済回そうというところでみつかった」
峰宗太郎(米国立研究機関研究員)「WHOはかなり早く動いた。ワクチンはどのくらい効くかはっきりわからないが、ゼロになってしまうところまではいかないと思う。効かないことが分かった時には新たなワクチンが必要になるが、mRNAワクチンは早く設計できる。まずは水際対策」
加藤浩次「(今のワクチン効果は)2週間くらいでわかるので、そこで決まってくるということですね」
峰宗太郎「日本は早い対策に打って出たが、水際対策は突破されることがある。突破されても流行の起点にしないこと。今の段階で大騒ぎする必要はないが、準備をしておく」
下川美奈(日本テレビ解説委員)「リスクが懸念される部分もあるが、基本的な個人の感染対策徹底が推奨される」
加藤浩次「状況を見ながら感染対策をしっかりすることが重要です」
(みっちゃん)