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17日(2021年11月)の「スッキリ」は、冷凍カツオの水揚げ日本一をほこる静岡県焼津市でことし2月に起きた、カツオの大量窃盗事件について伝えた。漁師たちにとって、本来、絶対的な信頼関係で結ばれているはずの漁協が関わっていたとあり、関係者はショックを隠せない。大竹真リポーターが関係者らを取材し、経緯を説明した。
「カツオをとった漁師さんは、漁港で水揚げしまして、漁協が計量して出荷します。料金は、漁協から漁師さんに支払われるのですが、ここで問題が起きました。一部のカツオが計量されていなかったのです。消えてしまったカツオは、横流しされていたということです」
横流しに関わったのは、焼津漁協組合の吉田稔被告(40)、水産加工会社元社長の進藤一男被告(60)ら計5人の関係者。起訴状によると、5人は2月8日、焼津港に水揚げされた4446キロ(時価103万円相当)を盗んだということだ。
実は焼津の漁師の間では、以前から「とった魚の量と出荷量が合わない」といううわさがあった。ある漁師は「焼津で水揚げすると水揚げの数量が少ないんだよね。九州で水揚げするとこんなに水揚げ出来るんだなって...。昔からだよ。俺が来た10年前からそんな感じ。みんな言ってたよ」と話す。
被害を訴える漁業関係者は「漁師たちの給料は歩合制。計量されなければそれだけ給料が減ってしまう。我々だけで、今分かっている被害額は数千万円。おそらくこれは氷山の一角で、ほかにも被害を受けた漁業関係者はいるだろう」と話している。
司会の加藤浩次「相当、悪質ですね」
大竹レポーター「漁師さんからしてみれば、いったん水揚げしてしまったらその先のことを知る由もない。信頼していた組合、そして運送会社、水産加工会社。それぞれの一部の人間がグルになっていた。警察は、水産加工会社が手に入れたカツオを売りさばいて、見返りとして(共犯者たちに)お金を支払ったとみているようです」
秋元里奈(オンライン直売所「食べチョク」代表)「非常に悪質です。多くの漁協さんはちゃんとやられているので、一部の人間のせいでその市場の信頼がなくなってしまうのは悲しい。漁協さんも、何か不正があったときにブラックボックスにならないような仕組みを作っていかないと。組織としてのガバナンスを構築していくタイミングなのかなと思います」
(ピノコ)