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<「鬼滅の刃 無限列車編」(フジテレビ系)> 劇場アニメ版に新規カットを追加するなどテレビシリーズ用に全7話で再編集した「無限列車編」が11月28日(2021年)最終回を迎えた。
第7話「心を燃やせ」は、炎柱の煉獄杏寿郎と上弦の参を与えられた上級の鬼・猗窩座(あかざ)との死闘を描き、命果てた煉獄さんの思いは、炭治郎らに受け継がれていく......というものだった。
劇場版でも、この場面は涙が止まらなかったが、今回もまた涙が止まらず。何度観ても泣ける。特に、煉獄さんが幼い頃の母との回想シーンは名場面だ。病身の母が息子に「なぜ、自分が人よりも強く生まれたのか分かりますか?」と問いかける場面だ。「弱き人を助けるためです。その力を世のため人のために使わねばなりません。人を傷つけること、私腹を肥やすことは許されません。弱き人を助けることは強く生まれた者の責務です」と息子を諭す。
死闘の最中、力尽き果てそうになる杏寿郎が、そのシーンを回想し、「俺は俺の責務を全うする!ここにいる者は誰も死なせない!!」と最後の力を振り絞って猗窩座と対峙。
が、傷ついた肉体が修復する鬼とは違い、生身の人間は傷が癒えることなく、死を悟った煉獄が炭治郎らにバトンを託すシーンも泣ける。
「俺がここで死ぬことは気にするな、柱ならば後輩の盾となるのは当然だ。柱ならば誰であっても同じことをする。若い芽は摘ませない」
「竈門少年、猪頭少年、黄色い少年、もっともっと成長しろ。そして、今度は君たちが鬼殺隊を支える柱となるのだ。俺は信じる、君たちを信じる」
煉獄さんの台詞がもうすべて名言級。炭治郎たちの心に深く刻まれたと同時に、視聴者の心にも残る名言だ。
小さな子どもを持つ友人が、「『鬼滅の刃』は残酷だから、子どもに見せたくない」と言っていたが、個人的には「鬼滅の刃」は、昭和のスポコンアニメ(「巨人の星」とか「キャプテン翼」とか)のようなもので、そこには人生訓やら精神論などが散りばめられていて、子どもが見ても害がないどころか、この先、生きていくうえで大きな影響を与えるかもしれない、と思う。
「弱き人を助けるためです。その力を世のため人のために使わねばなりません。人を傷つけること、私腹を肥やすことは許されません。弱き人を助けることは強く生まれた者の責務です」という煉獄さんの母の言葉など、その辺の政治家にも聞かせてやりたいものだ。
「無限列車編」が終わり、いよいよ12月5日からは「遊郭編」が始まる。こちらは完全新作アニメで、楽しみ。
それにしても「鬼滅の刃」グッズのCMだらけで驚く。シール入りウエハースに、スマホゲームに、キャラクターフィギュアに、えんぴつに......と。街には鬼滅グッズが溢れていて、まだまだCMも入りそうだ。2度目のリストラで話題のフジテレビだが、「鬼滅の刃」に救われる!?
(大熊猫)