日本と韓国の文化交流を通じて、両国の相互理解と友好を育む「日韓交流おまつり 2026 in Tokyo」が9月25日、駐日韓国文化院(東京都新宿区)で開幕した。


今年で東京開催18回目を迎える「日韓交流おまつり」で9月27日まで3日間にわたり開催される。


この日韓交流おまつりは、2005年に日韓国交正常化40周年を記念してソウルで始まり、2009年からは東京とソウルの双方で開催されてきた。


2025年には日韓国交正常化60周年という節目を迎え、2026年はその先に向けて、「より良い未来へ、新たな一歩」をスローガンに掲げる。


今年は、これまでの駒沢オリンピック公園から会場を移し、韓国文化の発信拠点である駐日韓国文化院で初開催。


開会式には、日韓両国の関係者や来賓が出席し、これまでの交流の歩みを振り返るとともに、文化を通じた市民交流、若い世代の交流、さらに両国の未来に向けた協力について、それぞれがメッセージを発信した。


広さよりも 人と人との距離の近さ



開会の挨拶で、日韓交流おまつり2026 小路明善(日本経済団体連合会 副会長/アサヒグループホールディングス会長/日産自動車 社外取締役)日本側実行委員長が、2005年のソウル開催から2009年以降の東京・ソウルでの開催へと続いてきた歴史を振り返った。


そのうえで、昨年の日韓国交正常化60周年を経て、今年を「その先の世界に向けて具体的な一歩を踏み出す年」と位置付け、スローガンである「より良い未来へ 新たな一歩」を紹介。


今回、会場を駐日韓国文化院へ移したことについては、「交流に大切なのは、会場の広さよりも『人と人との距離の近さ』」と伝えた。


さらに、ステージを見るだけではなく、文化に触れ、味わい、言葉を交わしながら、日本と韓国の人々が自然にひとつになれる「おまつり」にしたいとも。


「小さな出会いの積み重ねが、国と国との距離も近づけていく」という、今回のイベントを象徴するメッセージを発信した。


今年の会場変更は、単なる開催場所の変更ではない。


より近い距離で人と人が交流する場へ。


そんな2026年の「日韓交流おまつり」の方向性を象徴するスピーチだった。


顔と顔を合わせる交流 その積み重ねが相互理解へ



続いて、日韓交流おまつり2026 実行委員長 キム・イジュン 日本側実行委員長は、日韓両国の関係がどのような時代を迎えたとしても、互いの文化を知り、直接触れ合い、「顔と顔を合わせて交流すること」の大切さは変わらないと強調。


こうした交流の積み重ねが、両国の相互理解を深め、より身近な友好関係を築くことにつながるとも伝えた。


オンラインでのコミュニケーションが日常となった現在だからこそ、実際に同じ場所に集まり、文化を体験し、言葉を交わすことの意味があらためて浮かび上がる。


18年間 日韓両国の人々をつないできた「おまつり」



日韓交流おまつり2026 実行委員会 ユ・ミョンファン 韓国側実行委員長代理は、18年間にわたって続いてきた「日韓交流おまつり」が、両国の国民が心を開き、真の友人となるための架け橋を果たしてきたことに感謝を表明。


そのうえで、今後の日韓関係について、文化交流だけでなく、貿易、産業、先端技術、未来人材の育成など、幅広い分野で協力していくことの重要性にも言及した。


「おまつり」を入口とした人と人との交流が、文化の領域を越え、経済や産業、未来を担う人材の交流にもつながっていく。


長年続くイベントだからこそ見えてくる、次のステージへの展望もみえてきた。


文化交流は両国関係の揺るぎない土台



イ・ヒョク 駐日本国大韓民国特命全権大使は、2009年に東京で開催された第1回「日韓交流おまつり」の準備に携わった経験を振り返りながら、長年にわたって続いてきた文化交流を評価した。


そして、文化交流が日韓両国の関係を支える揺るぎない土台となっているとの認識を示した。


今回の会場となった駐日韓国文化院についても、日頃から韓国文化に触れるきっかけとなる場として、今回の開催を通じてより多くの人に韓国文化を身近に感じてもらうことへの期待を語った。


「人と人との交流」が良好な日韓関係を支える



来賓祝辞では、日本側からも日韓交流の重要性についてメッセージが寄せられた。


藤井一博 外務大臣政務官は、昨年の日韓両国間の往来が 1,300万人を超え、過去最高となったことに触れ、人と人との草の根交流や地方自治体レベルでの交流が、良好な日韓関係を支える基盤となっていると伝えた。


また、伊藤学司 文化庁長官は、アニメ、マンガ、K-POP、映画などのコンテンツを通じて、両国の若者や世代を超えた交流が活発になっていることに加え、文化庁による共同ワークショップや国際映画祭支援などの取り組みも紹介した。


政府間の交流だけではなく、文化、コンテンツ、地域、そして若い世代…さまざまな場所で人と人がつながることが、日韓交流の裾野を広げている。


経済 安全保障 少子化 共通課題への協力も



武田良太 日韓議員連盟幹事長は、両国が経済、安全保障、少子化などの共通課題に直面する中で、日韓協力の重要性について言及。


また、感情やその時々の政治状況に左右されない安定した関係を構築していくこと、そして次世代を担う若者同士の交流を進めることの重要性を強調した。


いっぽう、河村建夫 日韓親善協会 中央会 会長は、同協会が創立50周年を迎えたことに触れ、これまで取り組んできた草の根交流や青少年ホームステイ交流の歩みを紹介した。


それぞれ立場は異なるものの、開会式で繰り返し語られたのは、人と人との交流を積み重ね、次の世代へつないでいくことの重要性だった。


青と赤の「青紗燈籠」に灯り
日韓交流の新たな一歩を象徴




開会式後には、両国代表・登壇者12名が参加するチョンサチョロン(青紗燈籠)の点灯式も行われた。


青と赤の絹で作られた青紗燈籠は、韓国の伝統的な陰陽の調和を表すもの。


会場で灯された明かりが、今回のスローガンである「より良い未来へ、新たな一歩」を象徴するように、会場を彩った。


さらに祝賀公演では、15歳のバイオリニスト、イ・ヒョンジョン氏が登場。


イザイ作曲「無伴奏バイオリンソナタ第6号」に続き、日本と韓国それぞれの伝統曲である「さくら」「アリラン」を演奏し、開会式を締めくくった。


文化から、人へ。そして未来へ



今年の「日韓交流おまつり」が掲げる「より良い未来へ、新たな一歩」。


その言葉を開会式で紐解いていくと、見えてくるのは、決して大きなイベントだけを意味するものではない。


文化に触れる。


人と出会う。


言葉を交わす。


相手を知る。


―――そうした一つひとつの小さな交流を積み重ねていくこと。


「人と人との距離の近さ」という言葉は、今回の「日韓交流おまつり」の本質を端的に表しているのかもしれない。


2005年に始まり、2009年から東京とソウルで続いてきた「日韓交流おまつり」。


18回目となる2026年は、会場を駐日韓国文化院へ移し、「より良い未来へ、新たな一歩」を踏み出した。


日韓両国の人々が、文化を通じて出会い、交流し、その先の未来へつながっていく。


駐日韓国文化院で初開催の「日韓交流おまつり 2026 in Tokyo」は、その新たな一歩を共有する場としても注目を集める。



情報提供元: GZNews
記事名:「 日韓交流おまつり 2026 in Tokyo @四谷 駐日韓国文化院で日韓の要人たちが共有「顔と顔を合わせる交流 その積み重ねが相互理解へ」より良い未来へ 新たな一歩 」