TOEIC学習者なら誰もが経験するであろうスコアの行き詰まり。


「600点まで順調にスコアアップしていたのに突然伸びなくなった」

「スコアが伸びないからやる気もなくなってきた」


そしてスコア停滞の原因がわからないまま、がむしゃらに複数のTOEIC書籍に手を出してしまう。でも伸びない・・・


あなたもそんな経験ありませんか?

もしかしたら今、まさにそんな状態という方もおられるかもしれません。しかし、その学習スタイルを続けていると、いつまでもスコアは停滞したままかも・・・。そこで今回は、TOEIC600~750点あたりの中級者向けに、スコアの行き詰まりを打破するために効果的な反復学習についてお話ししたいと思います。


TOEICスコアが行き詰まっている人の共通点、問題



TOEICスコアが最初はぐんぐん伸びていたのに、急に伸びなくなったなんてことは多くの人が経験することです。そしてそのような人たちには、次のような共通点、問題があるかと思います。


毎回、同じようなレベルの問題しか解けない。例えば、Part5の文法・語彙問題であれば、形容詞・動詞近くの空欄に-lyがつく副詞を当てはめる問題や、空欄の後を見て接続詞か前置詞を選ぶ問題。またリスニングのPart2であれば、”Where~?”という質問に対して具体的な場所で答える問題など。


そしてPart5の仮定法や倒置法などの難易度高めの問題や、Part2の質問に対して答えがイレギュラーな問題になると、急に正答率が悪くなる、もしくは時間がものすごいかかってしまう。


また試験時間内に全問解き終わらない。いつも最後の20問くらいが塗り絵になってしまう。


さらには、自分の解答に自信が持てず、なんとなく「これかな」と解答を選んでいる。


こんな感じでしょうか。私の経験からすれば、上記のような状態のときのスコアは600~700点ほどだったと記憶しています。それでは次章以降、押さえておきたいTOEICのポイントと、行き詰まりを打破する勉強法を紹介していきたいと思います。


TOEICの問題は実はシンプル!


書店に行けばTOEIC対策コーナーが設けられ、そこには山のような数のTOEIC関連の参考書や問題集が売られていますよね。そして、毎週のように新刊が発売されています。


新刊!おすすめ!に惑わされるな


でもそれらを全て購入してやりこむのは不可能に近い話で、数冊〜を選んでやっていくことになるのですが、TOEIC初心者〜中級者の方ほど、あれもこれもと手を出してしまいがち。



  • 一回しか最後まで解き終わっていない(または途中まで)のに新刊が出たから購入。

  • TOEICハイスコアを持っている人がおすすめしていたからそれを購入。


あなたもそんな風にして、たくさんのTOEIC本を買ったはいいものの、どれも中途半端にしか使ってない、という状態ではありませんか?


確かに、新刊や評価が高い本は、最新の出題傾向を考慮してあったり、他にはない斬新な解説がなされていたりと、買うに値するものかもしれません。しかし、私の所感としては、そのような優劣は多少あるものの、書店に並んでいるものであれば、どれも大差はありません。大差はないと言うと語弊があるかもしれないので、「どれをやってもスコアは伸ばすことができる」とでも言っておきましょうか。


とにかく、あれもこれもと手を出すのはスコアが伸び悩む一因であり、不本意にお金と時間を無駄にしてしまうことにつながるかもしれない、ということを覚えておいてください。


TOEICスコアアップのロジックを知る


次にTOEICスコアが上がるロジックについてお話します。


まず大前提として、TOEICに出題される英単語や文法は限られています。そして簡単なものから難しいものまで、さまざまなレベルの単語・文法から、バランスよく問題が出題されます。


例えば、初級者でも解ける問題、700点オーバーの人が解ける問題、満点近い人しか解けない問題など、一つのテストで初級者から超上級者までのスコアを振り分けられるような構成になっています。一方、そのように一つのテストの中に難易度の違う問題を散りばめながらも、テスト全体の難易度としては毎回同じになるよう工夫されています。


ということは、例えば現在600点の人がいて、その人が700点さらには800点を取りたいのなら、700点(800点)以上とそれ以下をふるいにかけるレベルの問題に正解しないといけないということです。


多くの人がTOEICスコアで伸び悩む理由


そしてここからがこの話のポイント。


超上級者でもない限り、参考書や問題集を一回解いただけで、その内容を全てマスターすることは難しいですよね。一回目に解いたときは、正答率が良くても半分とか、初級者の方ならほとんど不正解なんてこともあると思います。


そして不正解が多い(内容を理解できていない)まま、他の参考書・問題集に手を出すとどのようなことが起こるのか。


「毎回、同じレベルの問題にしか正解できない=スコアが伸びない」ということが起こるのです。


わかりやすく、TOEICテストにはレベル1~10までの問題が出題されるとしましょう。また、各参考書・問題集にはそれらのレベルの問題がバランスよく収録されています。


そして、現時点でレベル5の問題までなら正解できるA君がいるとします。当然、新しい参考書・問題集でもレベル5までの問題までしか解くことができません。そして、間違った問題(レベル6以上)の解説を読んで、なんとなく理解した気になって、また別の参考書・問題集に手を出します(人は一回読んだくらいじゃ完全には理解できません…)。そこでもレベル5までの問題までしか正解できません。そしてまた別の参考書・問題集・・・


このループを繰り返したままでは、A君はずっとレベル5で足踏み状態でしょう。なぜならたくさん参考書・問題集をこなしても、毎度同じレベルの問題しか正解できていないから。つまり、成長がないのです。


例えば、伸び悩んでいるA君のスコアアップのために必要なこと


A君がレベルアップをするためには、いつも間違えてしまうレベル6以上の問題と真剣に向き合う必要があります。だから、新しい参考書・問題集に手を出すのではなく、持っているもの、すでにやり終えたものを、もう一度やり直す必要があるのです。


同じ参考書・問題集を繰り返すことによって、最初は正答率30%でも、2回目は50%、3回目は70%のように徐々にその一冊に対する習熟度を上げていくことができます。これはつまり、自分のTOEICレベルのUPを意味しています。なぜなら、以前はレベル5までしか解けなかったA君が、レベル6、7と難易度の高い問題の要点を理解し正解できるようになったことを表しているから。


そして「もうこれ以上、この一冊からは学ぶことはない!」という状態になったら、別の新しい参考書・問題集をやり始めましょう。加えて、新しく手をつけたものも、一度や二度で終わりにせず、内容をすべて理解できるまで使い倒してくださいね!そうすれば、行き詰まっていたスコアはまた昇り始めることでしょう。


おすすめのTOEIC対策本


最後におすすめの参考書や問題集をいくつか紹介したいと思います。

定番の公式問題集をすることももちろん大切なのですが、あまり解説が丁寧ではないので、今回紹介した勉強法には適さないと思います。したがって以下の3冊をおすすめとして挙げさせていただきます。






花田 徹也

朝日新聞出版

売り上げランキング: 130





Part5対策本として有名なので持っているという方も多いと思いますが、問題のクオリティがかなり高い上に解説が丁寧で、この一冊をにTOEICでハイスコアを出すためにに必要な文法や語彙が詰まっている良書です。ぜひ3周、4周と復習してまるごとマスターしてください。






甲斐 幸治

桐原書店

売り上げランキング: 222,861





こちらはタイトルに900と入っていますが、現時点で600~700点ぐらいの方でもやる価値があると思います。小手先のテクニックではなく、真のリーディング力と解答力が身につきます。






森田 鉄也 Karl Rosvold

朝日新聞出版

売り上げランキング: 1,550





新形式に対応したこちらは、本番のテストに近い良問からなる模試が丸ごと一回分(200問)収録されています。リーディング・リスニングの双方の力をバランスよくつけたければ、まずはこちらを完璧に仕上げることをおすすめします。


 


まとめ


以上、反復学習が大事だということが分かって頂けましたでしょうか。一回やっただけで理解した気にならずに、これまでやってきた参考書・問題集をもう一度広げてみてください。きっと、たくさん間違えるはずです。間違えるということは、まだその一冊から学ぶべきことがあるということですよ。


情報提供元: English Hacker
記事名:「 目指せ高スコア!TOEICスコアの伸び悩みを打破したい人にオススメの勉強法