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その内容が猫のご主人にとって「あー!あるある!」と共感できるとともに、神のような振る舞いをする猫が文体にピッタリハマってとっても面白いんです。
1.
疲れた身体に鞭打って猫トイレと部屋の掃除を済ませた五分後に、トイレに立派なうんこをされ、猫砂を床にばらまかれる、その深い悲しみに耐えられる者だけが猫を飼いなさい。(新訳肉球書 箴言 第22章)
—きあ (@kia_ruruten) June 30, 2015
2.
はじめに猫は棚から小物を落とし、次に壁と家具で爪を研いだ。やがて全ての黒い服は毛にまみれ、耳かきの梵天は牙により食いちぎられた。人は「だめでしょ!」と叱ったが、猫はこれを無視した。見よ、彼の者の諦め顔を。こうして人の生活は猫中心となった。(旧約肉球書 爪磨記 第2章)
—きあ (@kia_ruruten) July 5, 2015
3.
男とその妻と暮らす猫は、夜ごと妻の布団で眠った。男は猫に尋ねた。「猫よ、なぜそのように離れて眠るのですか。私のところへ来なさい。私があなたを休ませてあげます」男は猫を抱き自分の布団に入った。しかし猫はこれを拒み、すぐさま妻の元へ戻った。(旧約肉球書 哀歌 第2章)
—きあ (@kia_ruruten) July 6, 2015
4.
人が座椅子を買うと、まず猫がお座りになられた。クッションを置くと猫はそれもお使いになった。人が諦めて床に座り新聞を広げると、猫はその上で伸びた。人は嘆き布団に入ろうとしたが、そこにも猫がいたため、人は布団の隅で猫に遠慮しながら寝た。(旧約肉球書 マズル記 第2章)
—きあ (@kia_ruruten) July 7, 2015
5.
枕元に猫が訪れたら、掛け布団を上げて中へ招きなさい。猫は布団に入りますが、半ばにして止まるでしょう。その時、猫の肛門があなたの眼の前にあっても拒んではいけません。腕が疲れて震えても辛抱強く待ちなさい。やがて猫は布団に入るのをやめて去るでしょう。(旧訳肉球書 呼撫記 第2章)
—きあ (@kia_ruruten) July 11, 2015
6.
猫は深い愛ゆえに肛門を人に向けるであろう。恐れることはない。人はさらに深い愛をもって、その肛門を見つめるがよい。(新約肉球書 ネコによる喉音書 第2章)
—きあ (@kia_ruruten) July 12, 2015
7.
人が平日7時に目覚ましをセットすると、猫は夜明けとともに鳴いて人を起こし、餌を求めた。休日になると、猫は平日の起床時間に鳴いて人を起こし、餌を求めた。人が二度寝すると、猫も静かにその身に寄り添って眠った。その日は人にとって遅刻となった。(旧約肉球書 ネコアル記 第2章)
—きあ (@kia_ruruten) July 18, 2015
8.
ノアが神に命じられて作った箱の舟に、いつのまにか入っていた生き物があった。出しても出してもまた箱に入ってしまうので、面倒になったノアはその獣のしたいようにさせた。これが猫である。(旧約肉球書 ハコズ記 第22章)
—きあ (@kia_ruruten) July 21, 2015
こうして考えてみると、猫の行動ってまさに堂々たる神の所業ですよね。
こんなにもご主人を困らすくせに、なぜか許せてしまうのは、絶対的な愛らしい存在だからなのでしょうか・・・。