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スプレーアートとは、エアゾールスプレー缶を使用して絵を描くアート技法。描く際に失敗すると、あとからほぼ修正できないため、基本的には一発勝負の世界のようですよ。さて、そんなスプレーアートですが、TwitterにてYu-ji(ユージ) Spray Artist(@SPRY_HNclb)さんがご投稿した「スプレーアートでビルを描く動画」が注目を集めています。それは目を見張る数々の技を使いこなし仕上げる、幻想的であまりにも美しい作品なのです。今回はスプレーアートについてお話を伺いました。
スプレーアート。
70秒で解るビルの描き方。
(普段はもっと丁寧に描いてるんですが今回は割と手早くやってます)#スプレーアート pic.twitter.com/JqCRJH1aUh— 𝒀𝒖-𝒋𝒊(ユージ) 𝑺𝒑𝒓𝒂𝒚 𝑨𝒓𝒕𝒊𝒔𝒕 (@SPRY_HNclb) February 5, 2023
「スプレーアート、70秒で解るビルの描き方」の動画が掲載されたツイートを発見しました。次々と技が繰り出され、何だか魔法がかけられているように描かれていると感じるのは筆者だけではないでしょう。圧巻のスプレーアート作品ですね。
Yu-jiさんのツイートのリプ欄には「動画に見入ってしまった」「幻想的で素敵」「美しい作品」など絶賛の声が寄せられ、スプレーアート作品の数々に多くの方の熱視線を集めています。
スプレーアーティストのYu-ji(ユージ) Spray Artist(@SPRY_HNclb)さんにお話を伺いました。
■プロフィールを教えてください
ーー滋賀県出身、スプレーアートを発信しています。活動方針としましては個人依頼や受注などが中心になります。ライブパフォーマンスは現行やっておりません。頭に浮かんだ色構成や幻想的な世界観を可視化・具現化する事をテーマに活動しています。
■スプレーアート歴・スプレーアートを始められたきっかけは?
ーースプレーアートは始めて3年になります。 過去にグラフィックデザインの専門学校で色彩の勉強などはしていましたが、本格的に絵を描くことはこれまでほぼ無かったです。きっかけは2020年1月くらいにYoutubeで観たとあるスプレーアートの動画でした。
一瞬で宇宙空間や幻想風景を生成出来るパフォーマンス性の高い技法に興味を持ち、その日のうちにホームセンターで材料を揃えて活動を開始しました。当初、コロナ禍で自粛要請が出た事もあり、毎日練習を重ねてたので完全に独学ですね。
■動画の作品(ビル群)ですが、下絵など描かずに頭の中のイメージで描かれているのでしょうか?
ーー基本的にスプレーアートは下描きをせずに、白紙の光沢紙に直接塗料を吹き付けながら描きます。惑星やビルなどはスプレーアートの基本的な技法ではありますが、上記以外にもピラミッド、雲、樹々や山脈など徐々に自然界に存在するオブジェクトを増やしていく毎に難易度は増すので、どの場所に何を配置しようかという事を描きながら考えています。ですので、出来上がりの構図や色使いはその時の考えや気分によって全く変わりますね。
■ずばりYu-jiさんにとってスプレーアートの魅力とは?
ーー身の回りにある一般的な日用品を用いて、普段の現実世界では絶対に見る事の出来ない宇宙空間や幻想風景を独自の色彩感や世界観に乗せて表現できるところです。 既存技法を踏襲したやり方が基本にはなりますが、色使い含め自身にしか出せない癖が絶対にあるので個々のスプレーアーティストによって全く違う印象の作品が出来上がります。
■スプレーアートの作品を描く際、こだわられているところはありますか?
ーー個人的にこだわっているところは、『塗料を綺麗に混ぜて魅せる』という点です。 惑星1つ描く事は数分で可能ですが、自分の中では類似色と補色のバランス、 空や宇宙空間はグラデーションの構成に違和感がない色を選んで描くことをメインにしています。 難しい所は失敗すると修正が効かなくなることでしょうか……。 他の色で上塗りして修正しても失敗した色を誤魔化せないことがあります。
■スプレーアート作品は、1作品どれくらいの時間で描かれることが多いですか?
ーー1作品の仕上げは早ければ20〜30分程度です。しっかりテーマを決めて大きい紙に描くのであれば、2時間ほどかかることがあります。 過去シャッターに描く際は3時間〜4時間要しました。 投稿動画のビルに関しては、編集除いてもおおよそ4分くらいで描いています。
■スプレーアートはどのような画材道具を使用されているのでしょうか?
ーー画材道具は一般のホームセンターで販売しているラッカースプレーや水性スプレーになります。使用道具としては丸皿、工具用ヘラ、アクリル版、雑巾やタオル、ペインティングナイフ、ステンシルなどが中心で、筆を使うことはあまり無いですね。木や森を細かく描く際に少しだけ使用することはあります。
■いいねやRTされたり、関心を持たれることはどのような心境でしょうか?
ーー嬉しいお声掛けをいただくこともあり、素直に有り難く思います。 最近テレビなどメディア関連でもスプレーアートというジャンルが取り上げられるケースも増えてきたため、自分自身もっと色んな人の目に届くように頑張らないとなと思っています。
■今後の夢や、挑戦したい作品などありますか?
ーー最大の目標は一目見て、『このスプレーアートはこの人の作品だ!』と差別化できる雰囲気を確立して認識して頂けるよう精進していくことです。今年は個展やNFT化なども視野に入れつつ活動をしていきたいと思っています。
Yu-jiさん、お忙しい中スプレーアートの世界を垣間見れる興味深いお話をしていただき、ありがとうございました。
今後もYu-jiさんが描く、息を呑むほど美しいスプレーアート作品から目が離せませんね!
アートといえば、唯一無二のラテアートが楽しめるGapカフェも居心地が良さそうで行ってみたくなりますよ!
取材協力:Yu-ji(ユージ) Spray Artist(@SPRY_HNclb)