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ジオラマとは、展示物とその周辺環境、背景なども立体的に表現する方法。博物館などの展示表示方法の一つとして知られています。そんなジオラマですが、TwitterにてHGS model(@ModelHgs)さんがご投稿された、除雪車のある雪国のジオラマが話題を集めています。時間経過しているように見せるため、除雪車やタイヤチェーンの錆(さび)や塗装の劣化を表現されたりと、細部までこだわり製作されており、見れば見るほどリアルで圧巻の作品です。
画像加工一切無しです pic.twitter.com/LtWwRERAUc
— HGS model (@ModelHgs) July 13, 2022
完成度の高いジオラマのツイートを発見しました!巨人の手が雪国にあらわれた!?と思ったら……実はジオラマだとはとても信じられない再現度です。
ツイートのリプ欄には、HGS modelさんの作品を心待ちにされているファンの方も多く毎回、クオリティの高さにリアルな世界かと騙されるといった声などが並び、注目を集めています!
・窓が凍ってる…バケットの塗装が氷や土砂でちょっと剥がれてあちこち錆びもあって歴戦の勇者風…すごい!
・毎回必ず、は!?えっ!?て脳内でバグが発生します!
・手が入るといつも脳内整理するのに時間要ります!手がないの本物と思い違うんだった(汗)と更に時間かかってます!
・どうしても特撮に見えて仕方ないです。
Twitter投稿者であり、製作者のHGS model(@ModelHgs)さんにお話を伺いました。
■プロフィールを教えてください。
ー石川県在住のサラリーマン兼個人事業主です。模型製作は、模型歴途中作らない時期もありますが40年程です。小学生の頃よりプラモデルを作ったりしてました。
■除雪車のジオラマを作ろうと思われたきっかけは?また、こだわられた箇所など教えてください。
ー除雪車のプラモデルを国土交通省のカラーリングで作りたくなり、それに合わせた北陸の冬道のジオラマに仕上げました。
こだわった箇所は、除雪車のタイヤチェーンを再現したく細かなチェーンを繋ぎ雰囲気出したところです。また、車両の塗装の劣化や錆も雰囲気良く塗装などで再現し、北陸の雪道の圧雪した雰囲気やシャーベット状の雪道もこだわって作りました。
難しかった箇所は、除雪車の重量感や金属が錆びた感じや汚れ、塗装の剥げた雰囲気を出すのに時間を掛けました。雪の質感も溶けかけたシャーベット状や、車両が通って汚れた雪の状態などの自然な感じを出すのに試行錯誤しましたね。
製作時間は、空いた時間や休日などで約1ヶ月程度です。
タイヤチェーンは細かなチェーンを繋ぎ合わせて四本分作っています。 錆びて汚れた塗装を施し走行面は削れて地金が出たように製作しました。
また、除雪車の塗装は、特に力を入れた部分ですが、予め錆びたカラーリングで塗装した上からボディーカラー(イエロー)に塗装し、ヤスリなどで塗装剥げや錆を表現し、回転灯やヘッドライトもLEDを仕込んで点灯出来るようにしました。1/35スケールのサイズなので配線隠しや取り回しに1番苦労した箇所だと思います。
雪道の表現には、木工ボンドに白色のパウダーを混ぜた物やガラス粒子、ラッカークリヤーなどで雰囲気良く塗装や盛り付けをしながら作っています。ガードレールから伸びるツララはUVレジンなどで表現致しました。
シャーベット状の濡れた圧雪路や乾いた粉雪などの表現にも、メリハリを付けて見ていて楽しい感じに作りましたよ。
※上記の画像がジオラマ全体像です。
■いいねやRTされるなど大きな反響がありましたが、今の心境は?
ー今回の反響は、沢山の方より嬉しいコメントやいいねをいただき、模型作りの励みになりました。一生懸命作った物を評価していただけた事に感謝致します。ありがとうございました!
■今後作られたい作品や、夢などはございますか?
ー今後作ってみたいものですが、最近は3Dプリンターの進化などで、ご自宅で簡単に精密な模型も作れる様になってきましたが、まだまだ手作業でしか作れない物もあります。最近、私事ですがリアルな松の木の再現に成功致しました。松の木の樹木模型を作ろうと思うと針葉の松の葉の再現に苦労するのですが、松木模型の一つの答えを見出しました。松の木を使ったジオラマ作りを考えています。
最後に夢ですが、作品集模型作りの表現法や、アイデアなどをご紹介する書籍が出せれば良いなぁと思っています。
HGS modelさんお忙しい中、ジオラマの奥深さを感じられるお話をしていただきありがとうございました。
ジオラマを完成させるまで、気の遠くなるような幾多の工程を経て、HGS modelさんのこだわりがギュッと詰まった作品は圧巻の一言ですね。過去作られた作品も見事な完成度で、見る者を楽しませてくれます。ぜひ、HGS modelさんのTwitter(@ModelHgs)でジオラマの世界を堪能してみてはいかがでしょうか?
雪国といえば、北海道の冬の道路の白線代わりになる光標識が、近未来的でかっこいいらしいですよ。
Source:HGS model(@ModelHgs)