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黒い背景の中に少し太めの直線が5本あります。白い直線を延長するとa、b、c、dの4本の直線の中の1本と重なります。その1本を定規などで合わせてみることなく答えて下さい。「これは簡単だ。絶対に間違いない。」と思っているあなた。そう、あなたです。あなたが選んだ直線は本当に正しいでしょうか。この問題、10人のうち9人は間違えてしまいます。
この問題、わりと簡単に正しい答えを選ぶことができるような気がします。しかしその答えを選んだあなたは、多分あなた自身の脳ミソに騙されています。少し太めの4本の直線a、b、c、dは、わざと錯覚を起こしてしまいそうな位置に配置しています。「自分は絶対に脳ミソになんか騙されない。脳ミソを欺いて正しい直線を選んでやる。」と思うのですが...。あなたには脳ミソに騙されないという自信があるでしょうか。早速確かめてみましょう。
白い直線を少しだけ延長しました。最初の状態よりは見えやすくなったはずです。いかがですか。あなたの答えは変わらないですか。やはり最初に考えた直線でしょうか。
白い直線をさらに延長しました。いかがですか。あなたの考えは揺るぎませんか。白い直線をよーく見ると、何か微妙にずれてきていませんか。もちろん正しい答えを選んでいる場合は、ずれて見えてくるということはないでしょう。
いよいよ答えに近づいてきました。もしあなたの考えている答えを変えたければ、変えても構いませんよ。もう一度よーく確認してください。念のため、白い直線をもう少しだけ延長してみましょう。
これが最後の確かめです。さぁ、あなたが考えている答えを心の中に思ってください。次に答えをお見せしますよ。
白い直線は、Cの直線と重なりました。
あなたは、白い直線はCの直線とつながると最初から見抜くことができていましたか。もしそうだとしたら、あなたはそう簡単に脳ミソに騙されないない人ですね。どんなにきわどい錯視図形を見せられても、きっと錯覚を起こすことなく正しく見ることができるのでしょうね。でも今度はあなたも見間違ってしまうような問題を準備しますよ。
錯視図形は、それをパズルと考えて答えを出さなければならないこともありますが、錯視図形だと理解したうえで錯覚を楽しむこともできます。見る人によって個数が変わる立方体の錯視画 は錯覚を起こしてしまうことを楽しむことができるかもしれません。