image:しろくまパン(@jalk_hatch)

指先サイズの小さなアートであるミニチュア作品。作品自体が小さいのでその分、ミリ単位の緻密な作業が必要になります。Twitterにて、しろくまパン(@jalk_hatch)さんがご投稿した精巧なミニチュア「すき焼き」が話題を集めています。それは、あまりにも美味しそうな粘土で出来たすき焼き!目の錯覚、脳が騙されるような作品であり、圧巻の匠の技が詰まっているのです。今回は制作者のしろくまパンさんに制作秘話を伺いました。

粘土で出来たすき焼き!?

鍋の中で具材をグツグツ煮ている、見ているだけで食欲が搔き立てられ、よだれが出てきそうなすき焼きの写真のツイートです。えっ!?実は粘土製だとはとても信じ難い圧巻の完成度ですね。何度見ても、画像を拡大しても本物にしか見えません。

ツイートのリプ欄には、本物の美味しそうなすき焼きにしか見えない圧巻のクオリティに絶賛する声が続々と寄せられ、盛り上がりをみせています。

・粘土が嘘でしょ!って言いたくなります。椎茸の質感や、肉の色が変わってる感じとか、もう素晴らしくて言葉にならないです!!

・いやいやいや!絶対本物ですやん!!!って思わずツッコミ入れちゃうぐらいの最強クオリティ。

・ねぎに、しゅんでる感じが、美味しそう

・ネギのとろみやタレが染み込んだ状態が再現度高すぎてわくわくです。何度見てもミニチュアということを忘れてしまいますね!

制作者さんインタビュー

image:しろくまパン(@jalk_hatch)

制作者のしろくまパン(@jalk_hatch)さんにお話を伺いました。

■プロフィールを教えてください。また、ミニチュアを始められたきっかけは?

2017年から製作をスタートしました 。全て独学です。(※大学は理系、仕事は人事関連をしていたので美術造形系のバックキャリアはございません。) また、チェコ、ロシアなどで作られているストップモーションアニメの造形と出会ったことが、ミニチュア作りのきっかけです。なかでも物語を色や造形で表現したミニチュアのセットが強く印象に残り、「素敵だな、自分もこういうのをつくってみたいな」と手探りでスタートしたのが制作のはじまりです。

■制作時間、こだわられた点、難しかった点、作品が完成した時のお気持ちを教えてください。

制作時間ですが、こちらはモノによってかなり異なります。例えば、じゃがいもなら(粘土の乾燥抜きで)5~10分程度でできます。逆に、すき焼きのお肉の霜降りをある程度納得がいくように出せるようになるのには二年ほどかかりました。

 

作品でこだわった点は、大変月並みなのですが、納得するまで試行錯誤を繰り返す、ということです。制作時は最初に資料を集め、こういうのを作りたい、というゴールを定めますので、そこにいかに近づけるかにとにかくしつこくこだわりました。

 

作品作りの中で難しかったところは、粘土をいかに使って、本物に近い質感を出すかという部分が最も難しいです。現在わたしは粘土を15種類ほど使っていますが、どの粘土も長所と短所をもっているので、それをどう組み合わせて「おいしそうな」1品に仕上げるかには、毎回頭を悩ませています。

image:しろくまパン(@jalk_hatch)

■話題の「多分私しかやってない」ハッシュタグで、ミニチュアで架空の町を一つ丸ごと作られているようですが、肉のまるとみの商品棚の商品(コロッケなど)が全部粘土で出来ているのでしょうか?

はい。お肉屋さんの商品は、艶出し剤などをのぞけば、ほぼすべて粘土で制作しております。

image:しろくまパン(@jalk_hatch)

■しろくまパンさんの中で、一番思い入れのある作品はありますか?

上記の画像のフォレスト星が丘、というマンションの一室が最も思い入れがあります。こちらは、お写真を添付させていただきましたが、ハコだけではなく、戸棚や押し入れが開きますし、その中にちゃんとモノが詰まっています。

 

また、その一つ一つのパッケージもすべて架空のメーカーなどを想定し、それぞれロゴ等も統一して作ってあります。こちらは完成までに三年以上かかりましたが、実際に生活しているという感じを出せるようにこころがけました。

image:しろくまパン(@jalk_hatch)

情報提供元: 秒刊SUNDAY
記事名:「 驚愕!美味しそうな「すき焼き」が、実は粘土で出来たミニチュア作品!制作秘話を聞いた