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シン・エヴァンゲリオン劇場版:||(以下シン・エヴァ)の公開に合わせ、様々なコラボレーションが実施されている。このコラボ企画に関しては毎度のごとく各企業積極的に行われるのは毎度のことではあるが、気になるのはその際に使われているキャラクターの設定である。海関係では水着を着ていたり、温泉では浴衣を着ていたり様々だが、こちらの設定は一体どのような意味があるのか。早速調べた。
シン・エヴァコラボとは、シン・エヴァの公開に合わせ行われているコラボイベント。「すき家・なか卯・はま寿司・ココス・ビッグボーイ」など様々な飲食店のほか、エヴァンゲリオン×SWANKなどの衣料メーカーやTikTok などのSNSともコラボ。まさにエヴァフィーバーとなっている。
さて、その際に使われているキャラクターの絵だが、以前から気になる点が一つだけある。それは「式波アスカ・ラングレー」の絵だ。
「式波アスカ・ラングレー」とは新劇場版に登場するアスカの名前である。25年前の、旧劇場版・テレビアニメのアスカは「惣流アスカ・ラングレー」という名前で呼ばれ、別物だが見た目はほとんど同じ。
唯一違うのは目に「眼帯」のようなものがあるかどうか。これは前作である「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」から突如加えられた設定であり、謎の憶測を呼んでいたが、シン・エヴァでその理由が明らかになった。ちょっと雑に言えば眼帯をしていなければ「惣流アスカ・ラングレー」眼帯をしていれば「式波アスカ・ラングレー」であると言える。
そのうえで今回のコラボ企画のアスカはどうか。
眼帯がない。つまり「惣流アスカラングレー」といえる。
しかし、残念ながら上記で決めつけるのは尚早である。なぜなら新劇場版でもアスカが眼帯をしていない時期がある。それは「Q」の前である「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」である。時系列に言えばこのような形式になる。
・ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 →眼帯なし◯
・ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 →眼帯なし◯
・ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q →眼帯あり✕
・シン・エヴァンゲリオン劇場版:|| →眼帯あり△
であるとするのであれば「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」や「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」の「式波アスカ・ラングレー」を利用したのか。
否、そもそも今回の企画は「シン・エヴァ」のコラボであり、キャラクター設定がバラバラとは考えにくい。ましてや、一人だけ旧作の「惣流アスカラングレー」などという設定は意味がわからないし、絶対主義者である監督である「庵野秀明」がそれを許さないだろう。(関与しているかは不明だが)
そう考えると今回のキャラクターは全員「シン・エヴァ」のキャラクターであり、アスカも「式波アスカ・ラングレー」である。では何故眼帯がないのか。これはおかしいのではないか、その答えの一つとして、公式のポスターに一つヒントが有る。
なんと公式のポスターのアスカは、眼帯をしていないのである。これには様々な理由があり、ネタバレにもなるのであえて触れないが、ただ単純に「眼帯をしていないほうが良い」という理由ではなく、マイナス宇宙の中の虚構のなかのアスカであり、言うならばアスカの「イメージ」。
つまりこのポスターのシーンはラストの1コマを描いており、それぞれの虚構キャラのイメージを並べた、今回のエヴァのストーリーを象徴するものである。
結論から申し上げると、エヴァコラボのアスカは「眼帯」の必要性を失ったシン・エヴァの虚構の中の我々がイメージする「式波アスカ・ラングレー」である。
実はコラボで貰えるクリアファイルにしっかり「SHIKINAMI」と記載されているので少なくとも「惣流アスカラングレー」ではないのである。
参考:ゼンショー×エヴァンゲリオン
そして眼帯をしないアスカを扱うという点ではある意味壮大な「ネタバレ」をしていることにもなるわけだが、普通の方々はそこまで気にすることもないのかもしれない。
そもそもシン・エヴァのコラボなんだから、素直に「式波アスカ・ラングレー」でいいじゃないか。そこまで拘る必要性がどこにあるんだ?と冷静でご最もな指摘を頂戴するのかもしれない。しかし、エヴァの愉しみは、このような設定を紐解きそして深く考察していくことに意義があると感じている。
そして、庵野秀明監督も先日放送されたNHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」にて「謎に包まれたものを喜ぶ人が少なくなってきてる」と吐露しているように、もしかしたらこれは壮大な謎解きが仕込まれているのかもしれない・・・とファンは期待するというのがむしろ礼儀である。
ということで、それぞれのエヴァコラボ企画のキャラクター設定、詳しくそして考察してみるともっと楽しめるのかもしれない。
Souce:エヴァンゲリオン公式サイト