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4本の鎖があります。それぞれの鎖には3個のリングがつながっています。それぞれのリングには切れ目がついていて、切れ目を開いて鎖からはずしたり、鎖同士をつなぐことができます。このことを利用して、4本の鎖をつないで12個のリングがつながっている鎖の輪をつくって下さい。鎖からはずすリングの数はなるべく少なくしたいのですが、あなたなら何個のリングをはずすことで輪を作れますか。
12個のリングがつながった鎖の輪は、こんな風になります。4本の鎖につかわれているどのリングをはずしてつなげると、こんな風にできるのでしょうか。
例えば、図のように、一番上の鎖についているリングの切れ目を開きます。開いたリングと2番目の鎖の端っこのリングをつなぎます。
上のような方法で鎖同士をつなげると2本の鎖をつなぐことができます。このようにしていくと、やがて4本の鎖はつながるはずです。今は1番上の鎖に使われているリングを開きましたが、開くのはどの鎖でも構いません。あなたなら、4本の鎖をつなぐために、どのようにしますか。
4本の鎖の端っこのリングを開くとしたら...。開いた4個のリングを他のリングとつないでいくとよいですね。この場合は、左端にあるリングとつないでいくと輪が出来上がります。図では右端のリングを開いていますが、左端でも構いません。
黄色いリングが、最初に切れ目を開いたリングです。別のリングとつなぐことにより、鎖の輪が出来上がりました。ここでホッとしていてはいけません。
つなぐリングの個数は本当に4個必要でしょうか。リングの個数をもっと少なくすることはできないでしょうか。もう一度4本の鎖を見てみましょう。
4個よりも少ないリングをつないで1本の鎖の輪を作りたいのです。どのリングをはずすとよいでしょうか。よーく見て下さい。あなたならきっと気付きます!
1本の鎖に使われているリングを全部はずしてしまったらどうでしょうか。下の図では、一番上に描かれている鎖のリングをはずしていますが、どの鎖でも構いません。鎖はあと3本残っています。どのようにつなぎましょうか。
3本の鎖を、すこし間隔をとって並べてみましょう。次に、それぞれの鎖を、はずした3個のリングでつないでみましょう。できましたね。
4本の鎖をつなぐためには4個のリングが必要なように見えましたが、1本の鎖をバラバラにすると3個のリングでつなぐことができました。
3個のリングをはずして、12個のリングがつながった鎖の輪を作ることができます。
目の前にある問題を解決しようとするときに、その糸口としてどこに目をつけるかによって、解決までの時間が変わってきます。やはり、柔軟な思考回路を持っている人は、「さすがだなぁ。」という場所に目をつけることができるのでしょうか。
「リングと鎖のパズル」の原案とパズル自体を考えたのはアメリカのパズル作家サム・ロイド(1841~1911)でした。彼のパズルにヒントをもらったパズルは数多くあります。発想の転換が必要!別の馬に2人の騎手を乗せる問題! の中に出てくる模型も、彼のパズルを模型化したものでした。