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「立体造形刺繍」とは、刺繍のパーツを組み合わせて立体的に仕上げる技法のこと。立体的に見えることによって、より作品に存在感やいきいきとした印象を与えることができます。そんな立体造形刺繍ですが、Twitterにてteteshigoto-テテシゴト(@tete_shigoto)さんがご投稿した「立体造形刺繍で作られた不思議なミニチュアの世界」が見るものを魅了しています。それは、制作者のこだわりや思いを感じられ、技術がギュッと詰まった圧巻の作品なのです。
#私の世界へご案内します
立体造形刺繍で作られた、不思議なミニチュアの世界へようこそ pic.twitter.com/XQwuGISgUE
— teteshigoto-テテシゴト-【ミニチュア立体造形刺繍】 (@tete_shigoto) February 11, 2023
「立体造形刺繍で作られた、不思議なミニチュアの世界へようこそ」という一言と共に作品の写真が掲載されたツイートを発見しました!一瞬で心奪われる神秘的な美しさに心奪われ、そして、ひとつひとつのパーツの細かさにも驚かされます。じっくり近くで見ていたい作品ですよね。
ツイートのリプ欄には、「わぁ素敵な世界!好きー!!!」「世界に吸い込まれていく不思議な感じがあって!」などの声が寄せられ、作品の注目度の高さがうかがえます。
立体造形刺繍作家のteteshigoto-テテシゴト(@tete_shigoto)さんにお話を伺いました。
■制作歴、制作をはじめたきっかけは?
ーー5歳の頃から針と糸で遊んできましたが、普通の刺繍は2020年からはじめました。それ以降、試行錯誤しながら今のスタイルを築き上げました。
■立体造形刺繍でミニチュア作品を作ったきっかけは?
ーー2022年の春に催事の依頼があり、刺繍アクセサリーを大量に作ることになったんですが、その時に自分の作りたい世界観はもっと違うものだと感じました。その後、幼い頃から好きだった『幻想的でちょっと不思議な世界』を刺繍で作れるかなとふと思い立ち、キラキラした青いきのこを作ってみたのがきっかけです。 出来上がりは思った以上に苔の表現がうまくいき、そこで気を良くしてさらに小さい作品に挑戦してみようと意気込んだ結果、現在に至るという感じです
■どのように制作しているのでしょうか?また、使用されている材料や道具も教えてください
ーー道具は極小のアップリケ針、ビーズ刺繍針を主に使用しています。あとは小さめのハサミや極細ワイヤー、そして羊毛フェルトから手作りしている極薄のシート状フェルトを土台にしています。
制作工程は、まずは立体感のある作品ですと、紙粘土で大まかな土台を作り、そこに苔や芝生に見えるようステッチを施したシートを貼り付けます。次に小さなキノコを作っていくことが多いですね。
このキノコはシートフェルトをキノコのカサの形にカットして、その形状を保ったままフレンチノットステッチという技法で仕上げていきます。全体の色バランスを見ながら刺していきたいので、あえて立体形状のまま刺すことにこだわっているのですが、小さいサイズだとこれがとても刺しにくいので、ここが難しい点です。
■1作品のだいたいの制作時間はどれくらい?また、作品の見て欲しいポイントはありますか?
ーー1作品あたりの制作時間は結構ばらつきがありますが、凝った作品だと100時間は超えています。小さめの作品でも7〜8時間は掛かることが多いです。見て欲しいポイントは、色使いですね。普通の刺繍糸を一本取りにして何種類も色を使い、ラメや偏光パールの糸も混ぜ込みながら、色に奥行きが出るよう工夫しています。
■作品の発想やアイデアはどこから?
ーー発想としては、子供の頃から幻想的な世界(映画や絵本のような)が好きだったので、そのイメージを具現化している感じです。
■いいねやRTの反響に対しての心境は?
ーーこれは本当に、ものすごく素直に嬉しいです!同じように物作りをしている方々と絡めたり、私の作品を好きだと言ってもらえると、俄然やる気が湧いてきます。ありがとうございます。
最後の質問で今後の夢、制作してみたい作品をおたずねしたところ「春までに、何とか在庫を増やして販売が出来たら……と考えています。そして、たくさんのミニチュア小物を刺繍で作って、間違い探しみたいなものが出来たら楽しそうだなと考案中です。」と語られていたテテシゴトさん。ぜひ、夢を実現していただきたいですね。テテシゴトさんが織り成す世界観をダイレクトに感じられる作品を近くでお目にかかれる日を楽しみにしています。
不思議といえば、セメダインを水に垂らすと不思議な現象が起こる動画にも驚かされますよ!
取材協力:teteshigoto-テテシゴト-【ミニチュア立体造形刺繍】(@tete_shigoto)