image:C.S.Model Design(@CSModelDesign)

塗装は、物の表面を塗料の被膜で覆う表面処理の一つです。その中のエイジング塗装は新しい物を経年しているかのように仕上げる匠の技です。TwitterにC.S.Model Designさん(@CSModelDesign)がご投稿した石材が話題を集めています。それは、石材を周辺の景色と「馴染ませて!」というご依頼。素人目に見ても、かなりハードルが高い注文だということがわかります。あまりにも完璧な仕上がりに驚かされます!今回は、制作の裏側を知りたくなり、お話を伺いました。

圧巻のスゴ技が光るツイート!

加工前と加工後の石材の差が歴然としているスゴ技が光っているツイートを発見しました!加工後にこの石材の前を通り過ぎても何の違和感もないでしょう。あまりにも素晴らしい出来栄えに脱帽してしまう程です。

ツイートのリプ欄には、お客様の要望に応えて、石材を周囲と見事に馴染ませたすご過ぎる仕上がりに、プロだからこそ成せる業だと驚きの声が殺到し、注目を集めています!

・テーマパークとかのエイジングはよく聞きますが、こんな普通の風景の中でここまで加工されてるとは驚きましたお見事です!

・凄いなぁ、4時間半で50年くらい経過してる。

マジで分からないくらい凄いんで驚きました。流石です!

・何ということでしょう、匠の技によって〜の音楽が聞こえてきましたw

これを4時間で?! プロって凄い!!! あータイムラプス動画で見てみたい!

投稿者さんインタビュー

image:C.S.Model Design(@CSModelDesign)

Twitter投稿者であり、作業をされたC.S.Model Designさん(@CSModelDesign)にお話を伺いました。

■造形工房、大型造形物の原型と塗装などを始められたきっかけを教えてください

独学で粘土造形を始めてからいろいろな職場で、ウレタン(スポンジ)造形、発泡スチロール造形、FRP造形などをやってきました。 その他に個人的にフィギュア原型などもやっています。 数年前からはデジタル造形もやっています(永遠の初心者ですが……)。

 

フィギュアから博物館の展示物、飲食店(最近はホストクラブも対応)の内装展示物なども作っています。 色覚異常があるので色がよく分からないこともあり、塗装は専門にはしていません。オマケのスキルです。

 

最初は、クリーチャーとかモンスター系のフィギュア原型師になりたかったのですが、 なれない間にいろいろなスキルが身に付いていました。 粘土造形をやっている間にウレタン(スポンジ)を彫って大きな物を作れるようになり、 別の職場では発泡スチロールで彫れるようになりました。

 

トリックアート的な塗装が得意な職場では塗装はさせてもらえませんでしたが、横で見ていてなんとなく覚えました。 いまだに「クリーチャー作って」という依頼は一度も来ません。永遠のワナビーです。

■石材を周囲の風景に馴染ませる画像ですが、どのように対応されているのでしょうか?また、この作業はエイジングと呼ぶのですか?

事前に現場の写真撮影はしてあります。 屋外用の塗料がオーカー、レッド、ブラック、ホワイトの4色しか無かったので、職場から分けていただきました。 その4色を調色して「基本色」、「味付け色」、「汚し色」、「地衣類(苔)の色」の4色くらい作ったと思います。最終的なチェックは他の方にも見てもらいました。

 

それを順番にバシャバシャとハケで塗っていきました。 2月の作業だったので日没が早いため、現場到着が午前11時、日没までに終わらせないと暗くて見えなくなってしまうのでとにかく急いで作業しました。4時間半程度で無事仕上がりましたよ。

 

いつも塗装の時には脳内で何通りもいろいろな塗り方で、シミュレーションしてベストな塗り方を探しているので、 本番はその通りに塗るだけです。もちろん失敗する時もありますね。

 

また、この作業はエイジングで良いと思います。職場では簡単に「汚し」と言ったりもしています。

image:C.S.Model Design(@CSModelDesign)

■足の作品もまるで本物のようで素晴らしいですね!ジャンル問わずに行われているのでしょうか?

基本的に生き物メインです。樹木や岩くらいまでならやりますが、メカっぽいキッチリしたものは苦手です。

■いいね!やリツイートされるなどとても大きな反響がありますが、今の心境は?

しっかり時間をかけて作ったものではなく、屋外で短時間でスポーツ感覚で塗ったものがバズって複雑です。

お忙しい中、制作の裏側を教えていただきありがとうございました!

この石材や足のような塗装の素晴らしい技術を今後も、Twitter(@CSModelDesign)で見られることを楽しみにしています!

塗装といえば、プラスチックが金属になるガンダムマーカーも必見ですよ。

Source:C.S.Model Design(@CSModelDesign)

情報提供元: 秒刊SUNDAY
記事名:「 エイジング塗装、客からの無茶振りに圧巻の仕上げ!制作者に話を聞いてみた