「加計学園」の問題をめぐり、安倍総理参加の閉会中審査が13日夕方、一転して行われることとなりました。背景に何があったのか。取材を通して見えてきたのは「政府自民党内の齟齬(そご)」でした。
 「総理、入ります!」

 14日朝、行われた閣議の前のカメラ撮影。いつになく厳しい雰囲気でした。安倍総理は、大きく息を一つつき、この表情・・・。一体、何を思うのでしょうか。ほかの閣僚とほとんど言葉を交わすこともなく、足早に立ち去りました。

 「衆議院の予算委員会の開催は、お断りをいたしました」(自民党 竹下亘 国対委員長)

 「開催する方向で、これから調整に入ります」(自民党 竹下亘 国対委員長)

 予算委員会の開催をめぐり、一転した自民党の対応。総理官邸の関係者からは困惑の声が挙がっていました。

 「何か民進党に間違って伝わったのか?」(官邸関係者)

 官邸関係者によれば、安倍総理は最初から自ら国会で説明する考えだったというのです。では、なぜ自民党は予算委員会の開催を一度は断ったのでしょうか。

 「(Q.国対と官邸の意思疎通が十分でなかった?)それはあると思います。いろんな意見があるから」(自民党 小此木八郎 国対委員長代理)

 自民党の小此木国対委員長代理は官邸との意思疎通が不十分だったことを認めながらも、予算委員会の開催要求を拒否することは官邸側も了承していたという認識を示しました。官邸では、菅官房長官が一貫して予算委員会の開催には慎重な考えをにじませてきました。官邸内で安倍総理と菅長官の間に齟齬があったのか。自民党のある幹部は、次のように語ります。

 「意思疎通の齟齬は往々にしてあるよ」(自民党幹部)

 「しっかりと説明責任を果たし、国民の信頼を回復しなければなりません」(公明党 山口那津男 代表)

 連立政権を組む公明党は水面下で菅長官に予算委員会を開催するよう働きかけてきたということですが、結局、13日、安倍総理が直接指示するまで事態は動きませんでした。安倍総理と距離を置く石破前地方創生担当大臣は・・・

 「政府与党一体だから、国会の意向と官邸の意向が“ちぐはぐ”みたいなのは、あまり見栄えがよいものではない」(自民党 石破茂 前地方創生相)

 また、野党からは・・・

 「安倍首相が一旦拒否したものの、やらないと逃げていると思われるなと、心変わりしたんだろう」(民進党 山井和則 国対委員長)

 ただ、予算委員会の集中審議開催までにはまだハードルが残っています。安倍総理から「説明する時間を確保してくれ」と指示を受けた自民党は、与党側に慣例より多くの質問時間を割り当てるよう求めていますが、民進党は反発していて、折り合いはついていません。自民党は予算委員会を開くにしても24日からの週と想定していて、来週、改めて民進党と協議することにしています。(14日17:16)